木村建次郎
表示
木村 建次郎 | |
---|---|
生誕 |
1978年 日本・岡山県 |
居住 | 日本 |
国籍 | 日本 |
研究分野 | 応用物理学 |
研究機関 |
神戸大学 京都大学 |
出身校 | 京都大学 |
主な業績 | 「波動散乱の逆問題」の解析解導出に世界で初めて成功 |
主な受賞歴 | 第一回日本医療研究開発大賞(2017年) |
プロジェクト:人物伝 |
木村 建次郎(きむら けんじろう、1978年 - )は、日本の応用物理学者であり、神戸大学数理データサイエンスセンター教授[1]、京都大学客員教授、株式会社Integral Geometry Scienceの代表取締役[2]。工学博士(京都大学、2006年)。Principal investigator。 サブサーフェスイメージングと逆問題の研究に従事。応用数学史上の未解決問題であった「波動散乱の逆問題」の解析解の導出に世界で初めて成功し、多重経路散乱場理論を確立した。また蓄電池等における静磁場‐電流の逆問題の解析解の導出にも成功し、これら研究成果を社会に実装するため、株式会社Integral Geometry Scienceを創業した[3]。
経歴
[編集]- 1978年:岡山県に生まれる。
- 1994年:倉敷市立郷内中学校卒業
- 1997年:岡山高等学校卒業
- 1997年:京都大学工学部電気電子工学科入学
- 2001年:京都大学工学部電気電子工学科卒業
- 2003年:京都大学大学院工学研究科電子工学専攻修士課程修了
- 2006年:京都大学大学院工学研究科電子工学専攻博士課程修了(工学博士)。電子デバイスに関する研究開発に従事し、2次元キャリア密度分布を可視化する顕微鏡装置を開発[4]。
- 2006年:JST先端計測分析技術・機器開発事業 産官学連携研究員。大気中液中で動作する原子分解能分析顕微鏡の開発に従事(JST先端計測)。世界で初めて固液界面の液体構造の原子スケールでの撮影に成功。
- 2008年:神戸大学大学院理学研究科 講師
- 2009年:JSTさきがけ研究者。一括電子線露光装置に関する研究開発に従事し、MCP(Micro Channel Plate)電子銃装置を製作。電子顕微鏡の高分解能化、小型化を実現する近軸光線レンズを発明[5]。
- 2012年:神戸大学大学院理学研究科 准教授
- 2013年:JST先端計測分析技術・機器開発事業受託研究プロジェクト代表。リチウムイオン電池の電流経路を非破壊で映像化するシステムを開発[6]。
- 2013年:総務省SCOPEプロジェクト代表。マイクロ波マンモグラフィーの試作機を開発[7]。
- 2015年:AMED先端計測分析技術・機器開発事業受託研究プロジェクト代表。世界最高性能のマイクロ波マンモグラフィーのプロトタイプ機を開発し、高濃度乳房を含む全てのタイプの乳房で高い乳がん検出感度を有することが示した[8]。
- 2017年:JST未来社会創造事業プロジェクト代表。世界一安全・安心社会の実現を目標に次世代セキュリティシステム・スーパーセキュリティゲートの開発を行っている[9]。
- 2017年:NEDO新エネルギー等のシーズ発掘・事業化に向けた技術研究開発事業プロジェクト副代表。世界で初めて蓄電池内部の電流密度分布を非破壊で映像化する計測システムの開発に成功した[10]。
- 2018年:神戸大学数理データサイエンスセンター教授 兼 神戸大学大学院理学研究科教授
- 2019年:兵庫県最先端技術研究事業(COEプログラム)プロジェクト副代表。レベル5-自動運転を実現するための基礎研究を行っている[11]。
- 2020年:国土交通省の令和2年度建設技術研究開発費補助金プロジェクト神戸大学代表。トンネル磁気効果素子を用いたコンクリート内部鉄筋腐食・破断映像化装置を開発。
- 2020年:日本学術振興会(文部科学省)の令和2年度科学研究費助成事業(科学研究費補助金)学術変革領域研究、計画研究A02-4代表。散乱理論・散乱イメージング理論の構築。
- 2021年:神戸市の神戸医療産業都市研究開発助成金プロジェクト代表。耐ウイルスプラズマシールドテクノロジーの実現に携わった。
- 2021年:中小企業庁の令和3年度中小企業経営支援等対策費補助金プロジェクト神戸大学代表。広大な領域を高速かつ精密に画像診断することが可能なSuper-array4次元時空間スライサーテクノロジーを実現した。
- 2022年:宇宙航空研究開発機構(JAXA)の太陽系フロンティア開拓による人類の生存圏・活動領域拡大に向けたオープンイノベーションハブプロジェクト代表。月深部の立体構造を断層映像化する技術―MOON散乱場断層イメージング技術―の開発を行った。
- 2024年:NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)のディープテック・スタートアップ支援基金/ディープテック・スタートアップ支援事業代表。インライン蓄電池電流密度分布検査システムの量産化実証を行っている。
- 2024年:京都大学客員教授(兼務)
受賞等
[編集]- 2009年:第3回分子科学討論会 優秀講演賞受賞[12]
- 2014年:第1回中辻賞受賞
- 2017年:第1回日本医療研究開発大賞受賞 (内閣官房 健康・医療戦略室主催、首相官邸にて表彰)[13]
- その他、表面科学会、応用物理学会、分子科学会、全国発明コンテストなど受賞多数。
メディア出演
[編集]- 2018年6月26日:朝日放送テレビ キャスト
- 2018年9月5日:NHK ためしてガッテン
- 2018年9月12日:関西テレビ 報道ランナー
- 2018年9月26日:ABCラジオ ドッキリハッキリ三代澤康司です
- 2018年10月3日:日本テレビ スッキリ
- 2019年1月15日:テレビ東京 日経プラス10
- 2019年4月9日:CBCラジオ 多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
- 2019年9月13日:NHK Live Love ひょうご
- 2019年9月13日:関西テレビ 報道ランナー
- 2019年9月13日:NHK 兵庫ニュース845
- 2019年9月14日:NHK おはよう日本
- 2019年10月17日:テレビ大阪 やさしいニュース2部
- 2019年12月14日:BSフジ この国の行く末2~テクノロジーの進化とオープンイノベーション~前編
- 2019年12月21日:BSフジ この国の行く末2~テクノロジーの進化とオープンイノベーション~後編
- 2019年12月26日:東海テレビ スイッチ!
- 2019年2月16日:テレビ東京 チェンジ・ザ・ワールド
- 2019年2月20日:BSテレ東 チェンジ・ザ・ワールド
- 2021年1月24日:健康カプセル!ゲンキの時間
- 2021年2月7日:NHK サイエンスZERO「命を救う“驚異の数学” 発明家・木村建次郎」
- 2021年3月28日:NHK サイエンスZERO 特別編「未知の世界をひらく!科学者たちの情熱SP」
- 2021年10月10日:NHK サイエンスZERO「命を救う“驚異の数学” 発明家・木村建次郎」
- 2021年10月16日:NHK サイエンスZERO「命を救う“驚異の数学” 発明家・木村建次郎」
- 2022年3月28日:NHK サイエンスZERO 小島瑠璃子さん卒業!科学への激熱メッセージはこちら
- 2024年5月18日:テレビ東京 ブレイクスルー がん検査に革命!?“数学の天才”が物を“透視”する技術を発明!
- 2024年5月25日:テレビ東京 ブレイクスルー“数学の天才”が透視技術で平和を守る新発明
- 2024年5月25日:テレ東BIZ ブレイクスルー 未公開インタビュー “和製エジソン”が語る天才の育て方
- 2024年7月5日:ABEMA ABEMA Prime(アベマプライム) 数学でモノを透視?埋蔵金探査の依頼も?憧れはエジソン!天才物理学者を直撃
- 2024年8月19日:テレビ東京 誰でも考えたくなる「正解の無いクイズ」 Q193
- 2024年8月28日:テレビ東京 誰でも考えたくなる「正解の無いクイズ」 Q198
- 2024年10月2日:テレビ東京 誰でも考えたくなる「正解の無いクイズ」 Q211
- 2024年10月19日:テレビ東京 誰でも考えたくなる「正解の無いクイズ」 正解の無いクイズLIVEスペシャル
- 2024年10月21日:テレビ東京 誰でも考えたくなる「正解の無いクイズ」 Q217
- 2024年10月22日:テレビ東京 誰でも考えたくなる「誰でも考えたくなる「正解の無いクイズ」 Q218
- 2024年10月28日:テレビ東京 誰でも考えたくなる「正解の無いクイズ」 Q220
- 2024年11月2日:TBSテレビ 情報7daysニュースキャスター 世界初の発明を連発!数学で人の暮らしを守る「現代のエジソン」
脚注
[編集]- ^ “センター概要・組織”. 2023年5月15日閲覧。 “数理・データサイエンスセンター 運営委員会 木村 建次郎 数理・データサイエンスセンター/教授”
- ^ “MEMBER”. 2023年5月15日閲覧。 “Noriaki Kimura Chief Executive Officer ▼ 経歴 【学歴】 ●大阪大学基礎工学部機械工学科卒 ●東京大学 工学博士 取得 【職歴等】 ●大阪大学大学院工学研究科 教授 量子カスケードレーザを用いた高感度ガス分析技術を開発。 ●2012年 神戸大学木村博士らと共に、応用数学史上の未解決問題であった波動散乱の逆問題の解析解の導出に世界で初めて成功。 ●2012年〜2015年 Integral Geometry Instruments 合同会社 最高経営責任者 非破壊画像検査システムの基礎研究、実用化研究を行う。神戸大学と共に、電子デバイスの 電流経路を非破壊で映像化システムを開発。電流経路映像化システムFOCUS 001を販売開始。 JST先端計測事業(要素技術)においてサブリーダーを務める。電子部品内の電流経路を映像化する 故障解析システムの開発を行う。FOCUS004を販売開始。多数の企業が導入。JPCAアカデミックプラザ賞(2014年) 神戸大学と共に、波動の散乱から物体内の構造を3次元的に映像化するシステムを開発。ソフトウェアを販売。 ●2015年~現在 株式会社Integral Geometry Science 代表取締役 ●2017年 第1回日本医療研究開発大賞 日本医療研究開発大賞を受賞 共同研究者の神戸大学木村博士が総理大臣官邸にて安倍晋三 内閣総理大臣および末松誠 日本医療研究開発機構理事長より表彰。 ●2020年 i-Construction 大賞 優秀賞を受賞 国土交通省中央合同庁舎にて赤羽一嘉国土交通大臣より表彰。”
- ^ https://www.kobe-u.ac.jp/research_at_kobe/NEWS/people/researcher0012.html 木村 建次郎(KIMURA Kenjiro)――「透視の科学」で人類に貢献を 乳がん検診を革新する技術開発]
- ^ http://sssj.org/jpn/prize/technology.php 第14回日本表面科学会技術賞]
- ^ https://www.jst.go.jp/presto/emergence/scholor/phase02/03.html JSTさきがけ研究者]
- ^ https://www.jst.go.jp/sentan/result/products/sentandb_051.html JST先端計測DB 電流経路映像化装置]
- ^ http://www.oair.kobe-u.ac.jp/ir/docs/SCOPE2017.pdf 2017年SCOPE NOW]
- ^ AMED理事長賞受賞
- ^ スーパーセキュリティゲートの実現
- ^ 世界初、蓄電池内部の電流密度分布の画像診断システムを開発 ―蓄電池の全数検査を通じ、安全性が飛躍的向上―
- ^ 平成31年度兵庫県最先端技術研究事業(COEプログラム)新規採択研究プロジェクトの決定
- ^ http://www.molsci.jp/prize/prizewinner.html#kouenrsho2009 第3回分子科学討論会優秀講演賞受賞者]
- ^ 第1回日本医療研究開発大賞 日本医療研究開発機構(AMED)理事長賞受賞者