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有翅亜綱

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
有翅昆虫類から転送)
有翅下綱
オオミツバチ Apis dorsata
分類
: 動物界 Animalia
: 節足動物門 Arthropoda
: 昆虫綱 Insecta
亜綱 : 双丘亜綱 Dicondylia
下綱 : 有翅下綱 Pterygota
学名
Pterygota (Lang, 1888)
和名
有翅下綱[1][2]
有翅昆虫類[2]

有翅亜綱[要出典]または有翅下綱有翅昆虫類Pterygota)は、昆虫綱のうち、シミ目イシノミ目を除いた大部分の目が含まれる単系統群。下位は旧翅節新翅節に分類される[1]。このクレードにおいて、を獲得した。

歴史において一度も翅を有したことのない類である無翅昆虫類に対して、有翅昆虫類は歴史において「翅を有したことがある」類である。 よってはねをもつ昆虫ばかりでなく、二次的にはねが退化したと思われる、ノミ目シラミ目なども含まれる。 無翅昆虫類と異なり、これらの昆虫は成長の間に多少とも明らかな形態の変化、すなわち変態がみられる。成虫は脱皮することがなく、腹部には後端の尾角などを除いて付属肢の痕跡がまったくない。

系統

[編集]

有翅昆虫の系統的位置[3](ピンク色部分)

六脚亜門
Hexapoda
内顎綱[4]
Entognatha
欠尾亜綱 Ellipura

カマアシムシ目(原尾目) Protura

トビムシ目(粘管目) Collembola

双尾亜綱 Diplura

コムシ目(双尾目) Diplura

昆虫綱
Insecta
古顎亜綱
Archeognatha

イシノミ目(古顎目) Archeognatha

双丘亜綱
Dicondylia
結虫下綱
Zygentoma

シミ目(総尾目) Thysanura

有翅下綱
Pterygota
旧翅節
Palaeoptera

カゲロウ目(蜉蝣目) Ephemeroptera

トンボ目(蜻蛉目) Odonata

新翅節
Neoptera
多新翅亜節
Polyneoptera

カワゲラ目(襀翅目) Plecoptera

ハサミムシ目(革翅目) Dermaptera

ジュズヒゲムシ目(絶翅目) Zoraptera

シロアリモドキ目(紡脚目) Embioptera

ナナフシ目(竹節虫目) Phasmatodea

バッタ目(直翅目) Orthoptera

異名上目
Xenonomia

ガロアムシ目(非翅目) Grylloblattodea

カカトアルキ目(踵行目) Mantophasmatodea

網翅上目
Dictyoptera

ゴキブリ目 Blattodeaシロアリ類を含む)

カマキリ目(蟷螂目) Mantodea

新生類
Eumetabola
準新翅亜節
Paraneoptera

カジリムシ目(咀顎目) Psocodea

節顎上目
Condylognatha

アザミウマ目(総翅目) Thysanoptera

カメムシ目(半翅目) Hemiptera

完全変態亜節
Holometabola
膜翅上目
Hymenopterida

ハチ目(膜翅目) Hymenoptera

脈翅上目
Neuropterida

ラクダムシ目 Raphidioptera

ヘビトンボ目(広翅目) Megaloptera

アミメカゲロウ目(脈翅目) Neuroptera

鞘翅上目
Coleopterida

コウチュウ目(鞘翅目) Coleoptera

ネジレバネ目(撚翅目) Strepsiptera

長節上目
Mecopterida
注管類 Antliophora

シリアゲムシ目(長翅目) Mecoptera

ノミ目(隠翅目) Siphonaptera

ハエ目(双翅目) Diptera

飾翅類
Amphiesmenoptera

チョウ目(鱗翅目) Lepidoptera

トビケラ目(毛翅目) Trichoptera

完全変態の獲得
折畳型の翅の獲得
の獲得

脚注

[編集]
  1. ^ a b 国立天文台 『理科年表 令和4年』 (2022) 918頁
  2. ^ a b 『岩波生物学辞典 第5版』(2013) pp.1599-1600
  3. ^ 『理科年表 平成28年』(2015) p.860
  4. ^ 側系統群の可能性あり。