有病数
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有病数(ゆうびょうすう、Prevalence)は、集団における疾病の静的な頻度をあらわす指標の1つである。疫学において有病数は、ある指定された時点における、与えられた集団内での、特定の疾病や健康状態を有するものの数とされる。英語で同じ表記である、有病割合(Prevalence)とは異なる概念である。(ただし,疫学では実数よりも割合が重視されることから,Prevalenceと言えば,有病数ではなく有病率をしめすことが多い.)[1]本指標の単位は、人である。
背景
[編集]- 有病割合の背景を参照して下さい。
時点の指定の仕方
[編集]時点の指定の仕方により、以下のような有病数が利用されている。これらは、疾病の性質や資料作成の目的などにより使い分けされる。「ある1時点」とするか「いずれかの(少なくとも)1時点」とするかで大きく2つに分かれる。
期間有病数
[編集]期間有病数(Period prevalence)は、特定の期間のいずれかの1時点で、特定の疾病または健康状態を保有していた者の総数である。
生涯有病数
[編集]生涯有病数(Lifetime prevalance)は、生涯のいずれかの1時点で、特定の疾病または健康状態を保有していた者の総数である。再発傾向のある疾病や健康状態の実態を把握するのに、便利である。
年間有病数
[編集]年間有病数(Annual prevalence)は、1年間のいずれかの1時点で、特定の疾病または健康状態を保有していた者の総数である。
時点有病数
[編集]時点有病数(Point prevalence)は、ある1時点で、ある疾病またはある特性を保有する者の総数である。
特徴
[編集]- 実態調査に含まれていない疾病や健康状態は、地域における有病数の把握が、困難である。
参考文献
[編集]- ^ 疫学辞典 第三版、財団法人日本公衆衛生協会