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有効領域

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

数学の一分野である凸解析において、有効領域(ゆうこうりょういき、: effective domain)は、定義域の概念を拡張したものである。

ベクトル空間 X が与えられたとき、拡大実数を値域とする凸函数 は、次で定義される有効領域を持つ:

[1][2]

この函数が凹函数である場合、有効領域は次のようになる:

[1]

有効領域は、函数 エピグラフX の上への射影と等しい。すなわち、次で与えられる。

[3]

凸函数が通常の実数への写像 であるなら、有効領域は通常の定義域と一致する。

函数 真凸函数であるための必要十分条件は、f が凸で、f の有効領域が空でなく、すべての に対して が成立することである[3]

参考文献

[編集]
  1. ^ a b Aliprantis, C.D.; Border, K.C. (2007). Infinite Dimensional Analysis: A Hitchhiker's Guide (3 ed.). Springer. p. 254. doi:10.1007/3-540-29587-9. ISBN 978-3-540-32696-0 
  2. ^ Föllmer, Hans; Schied, Alexander (2004). Stochastic finance: an introduction in discrete time (2 ed.). Walter de Gruyter. p. 400. ISBN 978-3-11-018346-7 
  3. ^ a b Rockafellar, R. Tyrrell (1997) [1970]. Convex Analysis. Princeton, NJ: Princeton University Press. p. 23. ISBN 978-0-691-01586-6