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曽与女

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

曽与 女(そよ じょ)は、尾張の孝女である。

来歴

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尾張国海西郡鳥地村に生まれる。父は善六。家は貧しく農具などがなく、漁(すなどり)などして生計を立てる。曽与が生まれた翌年に善六は妻と別れ、男手ひとつで曽与を育て、苦しい生活を強いられる。

曽与は成長するにつれ、質朴、温和で、綿をうち、苧を績ぎ、機などを織って生活した。とても親孝行で、父の世話をすることを生活の楽しみとした。善六は酒を飲むことが多く、金が入るとすぐに酒にかえた。曽与は自らの食物を減らしてでも毎日、父に酒を買い与えた。善六は泥酔し道に倒れ、しばしば池溝に臥せた。曽与はどんな天気の日でもいとわず父を捜し歩き、いたわりながらつれ帰った。善六はその親孝行に感泣し、人びともまたその親孝行に感動しない者はいなかった。

安永2年冬、藩公志水甲州公は曽与女父子と村長などを招き、その行いを厚くを賞した。

参考文献

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  • 西河瑛『孝女曾與傳』
  • 『高等小学校修身書』
  • 小島玄寿編『日本烈女伝』防長標本社、1915年。NDLJP:950921 
  • 金田雪窓(千代吉)編『女流の偉人』大学館、1900年。NDLJP:778136