日高普
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日高 普(ひだか ひろし、1923年10月28日 - 2006年10月16日)は、日本の経済学者、文芸評論家。元法政大学経済学部教授[1]、名誉教授。専攻は経済原論。経済学博士。
略歴
[編集]- 福岡県出身[1]。
- 第一高等学校卒。
- 軍隊・療養生活を経て、1950年 東京大学文学部哲学科卒業。
- 1951年から法政大学経済学部に勤務し、助教授を経て、1963年教授。
- 1994年:定年退職し、名誉教授。
- 2006年:肺炎のため死去。
人物
[編集]宇野学派のマルクス経済学者の一人[1]。経済学の著作として『銀行資本の理論』『再生産表式論』や教科書『経済原論』『経済学』などがある。浜田新一[1]の筆名で文芸評論・映画評論を執筆し、中村稔、吉行淳之介、いいだももらが参加した文芸同人誌「世代」(1946年7月創刊、1952年12月に17号で廃刊)の中心的存在だった。1953年に「第三の新人」と呼ばれた作家・批評家が『文學界』編集部のすすめで結成した「一二会」に参加した。書評家としても知られる。
著作
[編集]単著
- 『地代論研究』 時潮社、1962年、再版1974年
- 『経済原論』 時潮社、1964年、全訂1974年
- 『商業信用と銀行信用』 青木書店、1966年
- 『日本のマルクス経済学――その歴史と論理』上下 青木書店、1967-68年
- 『銀行資本の理論』 東京大学出版会、1968年
- 『商業資本の理論』 時潮社、1972年
- 『経済学』 岩波全書、1974年、改訂版1988年
- 『精神の風通しのために』 創樹社、1972年、新装版1985年
- 『資本の流通過程』 東京大学出版会、1977年
- 『社会科学入門――社会の仕組みと現実の見方・考え方』 有斐閣新書、1980年
- 『再生産表式論』 有斐閣、1981年
- 『経済原論』 有斐閣選書、1983年
- 『出発点としての崩壊――苦沙弥先生の悪口』 創樹社、1983年
- 『資本蓄積と景気循環』 法政大学出版局、1987年
- 『日本経済のトポス――文化史的考察』 青土社、1987年
- 『本にまたがった旅』 創樹社、1992年
- 『マルクスの夢の行方』 青土社、1994年
- 『本をまくらに本の夢』 社会評論社、1996年
- 『窓をひらく読書――日高普書評集』 社会評論社、2001年
- 『精神の風通しのために――日高普著作集』 中村稔編 青土社、2011年
共編著
- 『経済学』 現代思潮社、1962年
- 『マルクス経済学――理論と実証』 大谷瑞郎・斎藤仁・戸原四郎共編 東京大学出版会、1978年
- 『短文・小論文の書き方――大学生の文章鍛練法』 宇野義方・西原春夫・蓮見音彦共著 有斐閣新書、1978年