日産・デュアリス
日産・デュアリス 日産・ローグスポーツ | |
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ボディ | |
乗車定員 | 5名 |
ボディタイプ | 5ドアSUV |
エンジン位置 | フロント |
駆動方式 | 前輪駆動/四輪駆動 |
デュアリス(DUALIS)は、日産自動車がかつて日本国内で製造・販売していたコンパクトサイズのSUVである。日本での販売終了後も欧州をはじめとした主要各国ではフルモデルチェンジを受けて「キャシュカイ(QASHQAI)」もしくは「ローグ スポーツ(ROGUE SPORT)」の名で引き続き販売されている。当項ではその海外仕様車である「キャシュカイ」「ローグ スポーツ」および、欧州で販売された派生車「キャシュカイ+2」についても述べる。
概要
[編集]デュアリスは日産の欧州戦略車種として位置付けられており、欧州市場をメインに販売が行われる[1]。
2002年末に新型アルメーラの開発計画が始動したが、十分な利益が見込めなかったため[1]、同年12月13日に計画が一旦中止された。しかし欧州市場において日産の評価は四輪駆動車と小型車に集中しており、特にアルメーラの属するCセグメント車は生産の3分の1以上を占めていたため、新型アルメーラの開発の中止は欧州市場からの撤退にもつながりかねず、日産の商品開発者に大きな危機感をもたらした。そんな中新たな商品企画が模索され、2003年7月に提案された新商品が現在のデュアリスである[2]。そのため欧州においてはアルメーラの後継車とされているが、開発段階においてはまったく新しいジャンルの車として開発された[3]。
初代 J10/J10E型(2006年 - 2013年)
[編集]日産・デュアリス 日産・キャシュカイ(初代) J10/NJ10/KJ10/KNJ10型 | |
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前期型20G FOUR 2007年5月-2009年9月 | |
前期型リア | |
室内 | |
概要 | |
別名 | 日産・キャシュカイ |
製造国 |
イギリス(英国日産自動車製造) 日本(日産自動車九州) ロシア(セントピーターズバーグ) 中国(東風日産) イラン(テヘラン) |
販売期間 | 2007年 - 2014年 |
ボディ | |
乗車定員 | 5人 |
ボディタイプ | 5ドアSUV |
駆動方式 | FF/4WD |
プラットフォーム | Cプラットフォーム |
パワートレイン | |
エンジン |
MR20DE型 2.0L 直4 DOHC HR16DE型 1.6L 直4 DOHC K9K型 1.5L 直4 ディーゼル M9R型 2.0L 直4 DOHC ディーゼル |
最高出力 |
MR20DE型 101kW (137PS) /5,200rpm HR16DE型 84kW (114PS) /6,000rpm K9K型 78kW (106PS) /4,000rpm M9R型 110kW (150PS) /4,000rpm |
最大トルク |
MR20DE型 200N·m (20.4kgf·m) /4,400rpm HR16DE型 156N·m (15.9kgf·m) /4,400rpm K9K型 240N·m (24.5kgf·m) /2,000rpm M9R型 320N·m (32.6kgf·m) /2,000rpm |
変速機 | CVT/6速AT/5速MT/6速MT |
サスペンション | |
前 | ストラット式 |
後 | マルチリンク式 |
車両寸法 | |
ホイールベース |
2,630mm 2,765mm(+2) |
全長 |
4,315mm 4,330mm(欧州仕様後期) 4,525mm(+2前期) 4,541mm(+2後期) |
全幅 | 1,780mm |
全高 |
1,615mm 1,645mm(+2) |
車両重量 | 1,390-1,480kg |
系譜 | |
先代 |
日本: ラシーン/ラシーンフォルザ ※デュアリス販売開始まで7年間の空白期間あり |
後継 |
日本: 3代目エクストレイルに統合 |
まずはじめに、主たる市場となる欧州でキャシュカイ (QASHQAI) の名で発表された。北米、台湾、韓国ではプラットフォームを共有する同クラスのSUV、ローグが販売される。南アフリカ、中東諸国、シンガポール、中国、ニュージーランド、南米諸国では「キャシュカイ」の名称で、オーストラリアおよび日本では「デュアリス」の名称で販売される。車台を共有しているエクストレイルはオフロードやアウトドアアクティビティ、デュアリスは都市やパワードスーツをイメージした訴求方法を採り、棲み分けを図っている。
当初、生産は英国日産自動車製造会社(NMUK)のサンダーランド工場で集中的に行われ、各市場に輸出するかたちがとられたが、その後日本向け車両に関しては日産自動車九州で、中国向けは中国の東風日産で現地生産されている。(これよりあとの販売でも述べる。)
プラットフォームは、セントラや、エクストレイル、ルノーサムスン・QM5などで使用されているCプラットフォームが採用された。
エンジンは全て直列4気筒で、ガソリンが1.6L HR16DE型と2.0L MR20DE型、ディーゼルは1.5L K9K型と2.0L M9R型が設定された。ただし2.0L M9R型は欧州向け2012年モデルからは姿を消し、代わって1.6L R9M型がラインナップに加わっている[4]。トランスミッションは、5速MT、6速MT、6速AT、CVTが用意される。
駆動方式はFFまたは4WDで、4WDはエクストレイル(初代T30型)と同じオールモード4X4を採用する。
フロントストラット式、リアマルチリンク式のサスペンションには、日本車としては初めて[5]、減衰力特性に優れたザックス社製ハイスピードコントロールショックアブソーバーが組み合わされている。
走行性能の評価は高く、開発者自身もフォルクスワーゲン・トゥアレグに負けない足に仕上がったと語っている[2]。
エクステリアデザインは、英国の日産デザインヨーロッパ(NDE)および日産テクニカルセンターヨーロッパ(NTCE)が手がけた。チーフデザイナーは3代目(P12型)プリメーラなどを手掛けたステファン・シュワルツ。
日産車としては初めて、CFD(Computatinal Fluid Dynamics)解析をクレイモデルができあがる前の段階で導入したことで、Cd値をSUVとしてはトップレベルとなる0.35とした[6]。また、カーウイングスナビゲーションシステムとセットオプションのオプションのサイドブラインドモニター装着により、サイドアンダーミラーが装着されなくなる。
なお、当初はフロントグリルに日産のSUVに共通する、縦に2本ラインの入ったものが採用されていたが、2009年9月の一部改良によりフロントグリルにはキャシュカイ+2(後述)と共通デザインのものに変更。2010年8月のマイナーチェンジでセンターにV字のメッキを配列した日産SUVの共通デザインに再度変更された。
中国生産車を除く日本国外仕様車(キャシュカイ、キャシュカイ+2、オーストラリア仕様のデュアリス)は2010年3月にマイナーチェンジを実施した。フロントバンパー・グリル、ヘッドライト、エンジンフードのデザインを一新してフロント部分のデザインを大幅に変更し、同時にテールランプのデザインについても一部変更されている[7]。
インテリアについては、リアの居住スペースは同社のSUVであるエクストレイルよりは若干劣るものの[8]、室内長、後席スペース、ヘッドクリアランスはホンダ・CR-Vやトヨタ・RAV4と同等とした[9]。また、一部グレードには標準装備される大型のガラスルーフは2007年4月現在でSUVとしては最大、量産車としても3番目に大きい開口部面積を誇る[8]。
販売は好調で、2007年1月の販売開始から3か月で年間販売計画台数の3分の2にあたる6万台の受注があり[8]、英国サンダーランド工場においては2007年6月と2008年1月に2回の増産を行っている。また、イギリス日産では2007年のトップセラーカーとなっている[1]。また、プラットフォームを共有するSUVのエクストレイルは4WD車が販売の中心であるのに対し、デュアリスはFF車を販売の主力としており、実際欧州市場での販売の約70%はFF車である[10]。また、対抗車種をハッチバック車としており、実際欧州においてはフォルクスワーゲン・ゴルフなどのハッチバックからの乗り換えが多い[2]。
日本での販売
[編集]発売当初は日本仕様車も英国からの輸入販売[注釈 1]であったが、ポンドならびにユーロ高の影響、並びに欧州市場の好調によるサンダーランド工場における生産稼動率の向上に伴う日本国内への納入が遅れることを避ける(=日本国内における早期納車を実現させる)という2つの理由で、国内販売分に関しては2007年12月から日産九州工場(2011年10月以降は日産自動車九州)での生産に移管されている[注釈 2]。これに伴い、国産車として改めて型式指定を受けており、自動車検査証での車名は「ニッサンUK(725)」から「ニッサン(213)」に変更され、型式に「K」が付けられた(FF:KJ10 4WD:KNJ10)。
エンジンは中・低回転域のトルクを重視したMR20DE型のみ、トランスミッションはエクストロニックCVT(6速マニュアルモード付き)が組み合わされ、2WDと4WDが設定される。グレードは「20G」、「20S」の2種類が用意され、20Gには標準でガラスルーフが装着される。なお、「20S」には16インチホイールカバーが、「20G」には17インチアルミホイールが装着される。
また、2008年9月からはオーテックジャパン扱いの特装車であり、同時にカスタマイズカーの新シリーズとなる「クロスライダー (Cross Rider) 」が販売されている。「20S」および「20S FOUR」をベースに専用デザインのエクステリア(フロントグリル、17インチアルミホイール、前後バンパー、FUJITSUBO製センター出しマフラーなど)ならびにインテリア(アルカンターラ/トリコットシートなど)を装備している。2010年8月のマイナーチェンジでベース車の仕様変更に加え、足まわりを専用18インチアルミロードホイールと専用タイヤ(215/55R18)に変更し、フルオートエアコンやキセノンヘッドランプを全車標準装備し機能面も向上された。
特別仕様車
[編集]- アーバンフレア
2008年5月に発売。同年11月末までの期間限定車。ベース車は「20G」および「20G FOUR」。ブラック・カカオの2トーン内装色にオレンジ・ブラウンの2トーンシートカラーが設定された。
- アーバンブラウンレザー
2008年12月に発売。欧州仕様車に設定されるブラウンの本革シートおよび本革調ドア・アームレストを装備し、内装色はブラック・カカオの2トーンが設定された。また、前席ヒーター付シート、運転席ランバーサポートなどが採用された。
- アーバンブラックレザー
2010年1月に日本で発売。ベース車は「20G」および「20G FOUR」。欧州仕様車に設定されるブラックの本革シートおよび本革調ドア・アームレストを装備し、加えて欧州仕様車のキャシュカイおよびキャシュカイ+2に2009年より用意されるグレード「n-テック」にも装備される18インチアルミホイールを装備しているほか、運転席・助手席ヒーター付シート、運転席ランバーサポート、助手席シートアンダートレイ、VDCを標準装備し、快適性や安全性を高めている。
- アーバンブラックレザーII
2011年6月に日本で発売。ベース車は「20G」及び「20G FOUR」。前述の「アーバンブラックレザー」の第2弾となるモデルで、特別装備内容は「アーバンブラックレザー」と同様だが、ボディカラーは特別設定色のブリリアントホワイトパール3コートパール、ブリリアントシルバーメタリック、スーパーブラックの3色とラインナップが一新されている。
キャシュカイ+2
[編集]欧州で販売されるキャシュカイの派生車として2+3+2の3列シート7人乗りモデル、キャシュカイ+2(キャシュカイ プラスツー、QASHQAI +2)がある。型式はJ10E。
同車は2008年1月から英国日産自動車製造会社で製造が開始され、同年10月から欧州での販売が開始された。ベースのキャシュカイに比べ、ホイールベースが135mm、全長が211mm延長され、全高は38mm高められている。また、フロントグリルはキャシュカイとは別意匠のものが採用されている。 2010年3月に行われたマイナーチェンジではエクステリアデザインが大幅に変更されるが、それによりフロントデザインはキャシュカイと共通となる[7]。
-
キャシュカイ+2 前期型 フロント(2008年10月 - 2010年3月)
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キャシュカイ+2 前期型 リア(2008年10月 - 2010年3月)
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キャシュカイ+2 n-テック (前期型、2009年5月-2010年3月)
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キャシュカイ+2 後期型 フロント(2010年3月-2014年3月)
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キャシュカイ+2 後期型 リア(2010年3月 -2014年3月)
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チーム・レディオシャックのチームカー(2010年7月)[注釈 3]
年表
[編集]- 2004年3月2日 - ジュネーブモーターショーに「キャシュカイ」コンセプトモデルを出展。
- 2006年
- 9月6日 -「キャシュカイ」市販モデルが発表。
- 9月28日 - モンディアル・ド・ロトモビル(パリサロン)に出展。
- 12月5日 - 英国サンダーランド工場で生産開始。
- 12月12日 - 神奈川県厚木市の新デザインセンターの公開にあわせて「デュアリス」を日本初公開。
- 2007年
- 2008年
- 2009年
- 2010年
- 1月7日 - 特別仕様車「アーバンブラックレザー」が発売。
- 3月 - 日本国外仕様車(除く中国生産車)がマイナーチェンジ[7]。
- 8月27日 - 日本向けデュアリスがマイナーチェンジ。フロントグリルデザインを変更し、ボディカラーを全色入替。メーターを大径メーターに変更し、新たに瞬間燃費・渡航可能距離・メンテナンス情報などを表示する「車両情報ディスプレイ」を新設。スムーズ発進アシスト機能やECOモード機能などのエコドライブ支援機能を装備。また、2WD車はエンジンやエクストロニックCVTの制御変更を行い、燃費向上。「平成22年度燃費基準+15%」を達成し、環境対応車普及促進税制に適合。また、「20S FOUR」を廃止し、3グレードに整理。
- 2011年
- 2013年12月11日 - エクストレイルのフルモデルチェンジによるラインナップの統合に伴い、日本国内向けの生産を終了。当面は在庫分のみの販売となる。
- 2014年3月31日 - 在庫完売に従い、販売を終了。ホームページの掲載も終了したため、日産のコンパクトSUVはキックスのみとなる。
2代目 J11型(2013年 - 2021年)
[編集]日産・キャシュカイ(2代目) 日産・ローグスポーツ(初代) J11型 | |
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2013-2017年 | |
2017年- | |
概要 | |
別名 | 日産・ローグスポーツ(初代) |
製造国 |
イギリス(英国日産自動車製造) 中国(東風日産) ロシア(セントピーターズバーグ) 日本(日産自動車九州) |
販売期間 | 2014年 -2021年 |
ボディ | |
乗車定員 | 5人 |
ボディタイプ | 5ドアSUV |
プラットフォーム | CMF-C/Dプラットフォーム |
パワートレイン | |
エンジン |
H5F型 1.2L 直4DOHC直噴ターボ DIG-T MR16DDT(M5M)型 1.6L 直4 DOHC 直噴ターボ DIG-T MR20DD 2.0L 直4 DOHC K9K型 1.5L 直4 dCi R9M型 1.6L 直4 dCi |
変速機 | CVT/6速MT |
サスペンション | |
前 | ストラット式 |
後 | マルチリンク式 |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,645mm |
全長 | 4,394mm |
全幅 | 1,805mm |
全高 | 1,595mm |
2013年2月に英国市場での販売を開始後、欧州各国に導入。+2はT32型エクストレイルを後継車種としたため、ボディは1種類のみとなった。つまり、T32型エクストレイルのショートホイールベース版が2代目のキャシュカイとなる。
プラットフォームは先代のCプラットフォームに代え、新開発のCMFを採用。エクステリア/インテリアとも兄弟車種であるエクストレイル/ローグのデザインテイストを色濃く踏襲するが、リヤコンビネーションレンズやバンパーなど細部のデザインは異なる。
エンジンについては1.2L直噴ターボガソリンエンジンとディーゼルエンジン2種がルノー製、1.6L直噴ガソリンと2.0L直噴ガソリンエンジンが日産主導開発のものとなった。欧州市場ではエクストレイルとの棲み分けを明確化するため、ガソリン、ディーゼルとも先代よりも若干のダウンサイジングが図られ、全エンジンの排気量が2.0L未満となっているが、後に登場したアジア・オセアニア仕様、北米仕様では2.0L直噴ガソリンエンジンを組み合わせている。
なお、日本市場においてはエクストレイルに吸収統合されたため、同市場での販売は行われない。
年表
[編集]- 2013年11月7日 - 欧州日産がロンドンで市販モデルを発表[14]。
- 2014年
- 1月22日 - 英国日産・サンダーランド工場での生産を開始。
- 2月 - 英国市場での販売を開始。
- 5月 - 韓国日産によって釜山モーターショー2014に出品され、同年秋に1.6Lディーゼル搭載車が韓国市場で発売開始予定とアナウンスされた。
- 6月 - 豪州市場で先代のデュアリスからキャシュカイに車名を変更して販売を開始。グレード設定は「ST(2.0Lガソリン・6MT/CVT)、「Ti(2.0Lガソリン・ 6MT/CVT)」、「TS(1.6L dCi・CVT)」、「TL(1.6L dCi・CVT)」の4種。
- 7月 - ニュージーランド市場での販売を開始。グレード設定は「ST(2.0Lガソリン・6MT/CVT)、「Ti(2.0Lガソリン・ 6MT/CVT)」、「TS(1.6L dCi・CVT)」の3種。
- 11月 - ローグと入れ替わる形で韓国での発売を開始。前述の通り、R9M型1.6Lディーゼル搭載車のみが輸入される(2016年に販売終了)。
- 2015年10月 - 東風日産乗用車を通じて中国での発売を開始。中国向けでは、1.2L直噴ターボエンジンと2.0L直噴エンジンの2種類が用意され、トランスミッションはエクストロニックCVTのみとなる[15]。
- 2017年1月 - 北米市場でローグの弟分として、そしてローグセレクトの後継として「ローグ スポーツ」の名で販売することを発表。生産はJ10同様、日産自動車九州が担当する。
その他、ロシア、シンガポール、コスタリカなどでも販売されていた。
-
北米仕様(ローグ スポーツ) 前期型
-
北米仕様(ローグ スポーツ) 後期型
-
中国仕様
-
インテリア(フェイスリフト前)
-
インテリア(フェイスリフト後)
英国をはじめとした主要各国におけるグレード一覧を紹介する(2016年1月現在)。
販売国 \ グレード |
イギリス | ドイツ | フランス | スペイン | オーストラリア | メキシコ | トルコ | 韓国 | 香港 |
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TEKNA | VISIA | VISIA | VISIA | ST | SENSE | VISIA | 1.6 S | ベースグレード(無印) | |
VISIA | TEKNA | ACENTA | ACENTA | Ti | EXCLUSIVE AWD | TEKNA | 1.6 SL | PLUS | |
ACENTA | ACENTA | CONNECT EDITION | 360 | TS | ADVANCE | Sky Pack | 1.6 Platinum | ||
ACENTA PREMIUM | ACENTA | TEKNA PREMIUM | TL | Black Edition/Black Edition Premium | |||||
Platinum/Platinum Premium |
3代目 J12型(2021年 - )
[編集]日産・キャシュカイ(3代目) J12型 | |
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フロント | |
リア | |
概要 | |
製造国 |
イギリス(英国日産自動車製造) 中国(東風日産) |
販売期間 | 2021年 - |
ボディ | |
乗車定員 | 5名 |
ボディタイプ | 5ドアSUV |
エンジン位置 | フロント |
駆動方式 | 前輪駆動/四輪駆動 |
プラットフォーム | CMF-C/D 3プラットフォーム |
パワートレイン | |
変速機 |
エクストロニックCVT 6速MT 1速固定(e-POWER) |
サスペンション | |
前 | マクファーソンストラット式 |
後 |
トーションビーム式 (2WD車) マルチリンク (4WD車) |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,665 mm |
全長 | 4,425 mm |
全幅 | 1,835 mm |
全高 | 1,625 mm |
車両重量 |
1,330 - 1,570 kg (MHEV) 1,624 - 1,728 kg (e-POWER) |
3代目以降、米国でのローグスポーツの販売を停止したことで、世界的にキャシュカイに統一された。
強度を高め、重量を減らすために、より軽量な材料と最新のプレス技術および溶接技術を構造に使用している[16]。ボンネット、フロントフェンダー、ドアはアルミニウム製で21 kg軽量化され、テールゲートは複合材料製で2.3 kg軽量化されている。
視認性を高めるためにAピラーが細く設計されており、ウィングミラーをAピラーの代わりにドアに取り付けました。乗員の後部ニールームは28 mm拡大して608 mmになり、ヘッドルームは15 mm増加した。トランクは、カーゴフロアが低くなり、サスペンションが再設計されたため、50リットル大きくなっている。
ベースエンジンは直噴ターボ技術「DIG-T」を導入した1.3L 直列4気筒エンジンであり、12Vマイルドハイブリッドシステムを組み合わせて搭載。6速マニュアルまたはエクストロニックCVTと組み合わせられる[16]。
さらに2022年には、欧州で初となるe-POWERモデルを追加投入している[17]。e-POWERモデルでは、世界初の可変圧縮比エンジン「VCターボ」が発電専用エンジンとして搭載されており、駆動輪には接続されない。欧州複合モード燃費は18.9km/リットルを達成し、CO2排出量は119g/kmに抑えた。また、e-POWER搭載車ではアクセルペダルのみを使用して始動、加速、減速が可能な「e-ペダル」モードが使用できる。
サスペンションに改良が施され、フロントはマクファーソンストラット式に、リアは駆動方式によって異なり、2WDはトーションビーム式に、4WDは20インチホイールの装着に伴いマルチリンク式となる。また、安全運転支援機能として、プロパイロット(ナビリンク機能付)も搭載される[16]。
2022年の英国自動車販売台数首位を獲得した[18]。
2024年にはフェイスリフトが行われた[19]。フロントデザインは従来の「Vモーション」とは大きく異なり、日本の甲冑の“鱗”からインスピレーションを受けたグリルを採用した。新形状のヘッドライトはグリルと一体化させ、大きな逆三角形を構成するデザインとなっている。ホイールは新たにダイヤモンドカットデザインのものを採用。グレードにより18インチから20インチが用意されるが、20インチはクラス最大である。リアはボディ同色の面が増えたことに加えて、ユニット内のライト構成を変更した新デザインのテールランプを採用された。新たに用意される「N-Design」グレードは、フェンダーアーチやドア下部などの樹脂パネル、フロントバンパーの下部をボディ同色塗装化し、ロアグリル周辺にはグロスブラックのアクセントが施されるなど、上質で都会的なスタイリングを実現した。
インテリアでは、上級グレードで新たにキルティングプレミアムレザーを採用。インパネやドアトリム、コンソールなどにもアルカンターラ素材を用い、さらにアンビエントライトも装備するなど、上級SUV並みの豪華な仕立てとなっている。また、センターコンソールやインパネ中央の加飾には日本的なデザインの新パターンが採用される。さらに、アラウンドビューモニター機能が強化されており、フロントカメラの視野角が200度に広がった。
エンジン
[編集]マイルドハイブリッド | |||||
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エンジン | タイプ | 排気量 (cc) |
最高出力 (kW (PS)/rpm) |
最大トルク (Nm (kgm)/rpm) |
備考 |
HR13DDT | 直列4気筒DOHC 直噴ターボ |
1,332 | 103 (140) / 5,000 | 240 (24.5) / 1,650 - 4,000 | 140PS仕様 |
116 (158) / 5,500 | 260 (26.5) / 1,800 - 4,000 | 158PS仕様 | |||
e-POWER | |||||
エンジン | タイプ | 排気量 (cc) |
最高出力 (kW (PS)/rpm) |
最大トルク (Nm (kgm)/rpm) |
備考 |
KR15DDT | 直列3気筒DOHC 直噴ターボ |
1,477 | 116 (158) / 4,600 | 250 (25.5) / 2,400 - 4,400 | |
電気モーター | - | - | 190 (142; 193) | 330 (33.7) | システム出力およびシステムトルク |
年表
[編集]- 2021年2月19日 - 3代目へフルモデルチェンジし、同年夏より欧州市場へ投入することが発表された[16]。
- 2022年3月7日 - e-POWER搭載車をラインアップに追加[17]。
- 2022年10月18日 - インドで初公開[22]。現地テストの後正式に販売される予定。
- 2024年4月17日 - フェイスリフトが実施され、内外装デザインが大幅に変更された[19]。パワートレインは従来型から変更はない。
車名の由来
[編集]- 「DUALIS」はラテン語で「2元の - 」あるいは「2つの性質をもつ」という意味。また、英語の「DUAL」からの造語で、乗る人にONとOFFのデュアルライフでの充実を提供したいという意味も込められている。
- 欧州仕様の「QASHQAI(キャシュカイ)」はイランの遊牧民「Qashqai(ガシュガーイー)族」から来ている。語感としては、羊の群れを連れて山岳地帯をどこまでも移動する力強さをイメージしている。なお、中国仕様車に用いられる漢字表記の「逍客」についても「遊牧民」を意味する[13]。
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ PDIは日産九州工場で行なった。
- ^ 同工場でのエクストレイルやローグの生産に伴う生産稼働率の向上という目的もある。
- ^ チーム発足時から日産がスポンサーとしてキャシュカイ+2を提供しており、2012年現在も前期型が使用されている
- ^ ただし、オプションのスタイリッシュガラスルーフレスを選択した場合、「平成22年度燃費基準+5%」達成となるため、適合外となる。
出典
[編集]- ^ a b c 商品紹介「キャシュカイ/デュアリス」 インサイドNISSAN
- ^ a b c デュアリスのすべて 開発ストーリー
- ^ デュアリスのすべて デザイン・インタビュー
- ^ a b “Nissan Replaces 150HP 2.0L Diesel with New 130HP 1.6L Diesel in Qashqai”. Carscoop (2011年9月2日). 2011年11月6日閲覧。
- ^ 【日産デュアリス試乗記】走りの楽しい日産車が帰ってきた? 達人国沢がデュアリスをホンネで語る!! CORISM
- ^ 新車試乗記 第468回 日産 デュアリス 20G MOTOR DAYS
- ^ a b c Nissan Qashqai Updated For 2010 Nissan Europe News Bureau
- ^ a b c デュアリスのすべて メカニズム詳密解説
- ^ デュアリスのすべて ライバル車・ドライビングインプレッション
- ^ デュアリスのすべて ドライビング・インプレッション
- ^ 日産自動車、デュアリス/キャシュカイの生産を拡大 NISSAN PRESS ROOM
- ^ a b “日産 キャシュカイ/デュアリス、欧州での販売累計が10万台を突破”. Response.
- ^ a b c 日産自動車、中国でクロスオーバー「キャシュカイ」を発売 NISSAN PRESS ROOM
- ^ “日産 キャシュカイ 新型、欧州で発表…2世代目に進化”. Response.. (2013年11月8日)
- ^ “日産自動車 中国で新型「キャシュカイ」を発売”. 日産自動車 ニュースリリース(日産(中国)投資が発行したプレスリリースの参考和訳 (2015年10月16日). 2015年10月19日閲覧。
- ^ a b c d 『欧州で新型「キャシュカイ」を発表』(プレスリリース)日産自動車株式会社、2021年2月19日 。2021年2月19日閲覧。
- ^ a b “日産 キャシュカイ 新型に欧州初の「e-POWER」、燃費は18.9km/リットル”. Response (2022年3月8日). 2024年10月27日閲覧。
- ^ DIGITAL, AUTOCAR (2023年1月9日). “紳士淑女が選んだクルマ 2022年英国販売ランキング 1位は日産キャシュカイに”. AUTOCAR JAPAN. 2023年1月16日閲覧。
- ^ a b “日産が「新型プレミアムSUV」世界初公開! 全長4.4m級“ちょうどイイサイズ”に「豪華内装」採用! 斬新顔の「新型キャシュカイ」欧州発表に大反響”. くるまのニュース (2024年4月22日). 2024年4月25日閲覧。
- ^ “2021 Nissan Qashqai III (J12) specs, Fuel consumption, Dimensions” (英語). auto-data.net. 2024年10月28日閲覧。
- ^ “2024 Nissan Qashqai III (J12, facelift 2024) specs, Fuel consumption, Dimensions” (英語). auto-data.net. 2024年10月28日閲覧。
- ^ “日産「新SUV3車種」印市場にドスンと上陸! 新型「エクストレイル」を皮切りに投入へ”. くるまのニュース (2022年10月21日). 2022年10月21日閲覧。
参考文献
[編集]- モーターファン別冊 ニューモデル速報 第389弾『デュアリスのすべて』三栄書房、2007年7月 ISBN 978-4-7796-0241-2