日本三霊山
本項では、日本三霊山と日本三大霊山について解説する。
日本三霊山(にほんさんれいざん)とは、古より山岳信仰の盛んな日本において、霊山の三大として富士山・白山・立山を束ねた名数である。略して三霊山とも呼ばれる。
また、これとは別に日本三大霊山(にほんさんだいれいざん)という名数も存在し、こちらでは、富士山に、白山、立山を加えて御嶽山(長野県の御嶽山)のいずれかを挙げて三大としている。他にも栃木県の岩船山を日本三大霊山の1つに入れることもある。さらにはまた別に、日本三大霊山は、恐山・比叡山・高野山の3霊山を束ねた名数とする例も見られる(これは、恐山・白山・立山を束ねた日本三大霊場[1]、および、恐山・川原毛地獄・立山を束ねた日本三大霊地[2][3]、比叡山、高野山、身延山を束ねた日本仏教三大霊山とは別ものである)。
日本三霊山の一覧
[編集]富士山
[編集]静岡県(富士宮市、裾野市、富士市、御殿場市、小山町)と山梨県(富士吉田市、鳴沢村)に跨る独立峰。標高3,776 mの日本最高峰(cf. 国別の最高地点一覧)。成層火山。浅間信仰の対象であり、山頂には富士山本宮浅間大社の奥宮がある。富士講のある地域では、裾野が富士山に似ている山を富士山に見立てて、山頂に浅間神社が建立されていることが多い。
日本三霊山に限らず、その他の多くの霊山・名山の括りでも筆頭に挙げられている。
白山
[編集]石川県(白山市)と岐阜県(白川村)に跨る山で、両白山地の最高峰。標高2,702 m。白山信仰の対象で、山頂には白山比咩神社の奥宮があり、日本の各地に白山神社がある。
日本三霊山・日本三大霊山・日本七霊山・日本三名山に挙げられる一方、日本四名山には挙げられていない。日本三大霊山では、白山ではなく御嶽山(長野県の御嶽山)を挙げる場合がある。
立山
[編集]富山県南東部にある飛騨山脈北部の群峰、雄大な山塊(立山連峰、及び、後立山連峰)。立山本峰にて、雄山(主峰:標高3,003 m)、大汝山(最高峰:標高3,015 m)、富士ノ折立(標高2,999 m)等を頂点とした峰を連ね、立山三山(浄土山、同雄山、別山)を中心に連山連峰の群峰が広がる山塊。山塊を立山信仰の対象とし立体的な立山曼荼羅を体現している。須弥山を表す。立山本峰の雄山には雄山神社の峰本社がある。
日本三霊山・日本三大霊山・日本七霊山・日本三名山・日本四名山に挙げられる。日本三大霊山では、立山ではなく御嶽山(長野県の御嶽山)を挙げる場合がある。
日本三大霊山の一覧
[編集]日本三大霊山(第1義)の一覧
[編集]富士山・白山・立山
[編集]- 上記を参照
御嶽山
[編集]日本三大霊山(第2義)の一覧
[編集]恐山
[編集]比叡山
[編集]高野山
[編集]脚注
[編集]- ^ “オリジナル フレーム切手「日本三大霊場 恐山」の追加販売について - 郵便局株式会社 東北支社” (PDF). (公式ウェブサイト). 日本郵政グループ (2012年8月24日). 2013年1月26日閲覧。
- ^ “2009年度 秋田大学地域アカデミー事務局” (PDF). (公式ウェブサイト). 秋田大学 地域アカデミー事務局 (2009年9月28日). 2013年1月26日閲覧。
- ^ “国土交通省メールマガジン 平成20年9月30日” (PDF). (公式ウェブサイト). 国土交通省 (2008年9月30日). 2013年1月26日閲覧。
参考文献
[編集]- 福江充『立山信仰と三禅定:芦峅寺衆徒の檀那場と富士山・立山・白山』(岩田書院、2017年)ISBN 4866020091