日亜学院
ブエノスアイレス日亜学院 Instituto Privado Argentino-Japonés en Buenos Aires | |
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所在地 | |
Yatay 261/Pringles 268 ブエノスアイレス アルゼンチン | |
座標 | 座標: 南緯34度36分34秒 西経58度25分44秒 / 南緯34.609494度 西経58.42893600000002度 |
情報 | |
種別 | 私立学校 |
開校 | 1927年 |
外部リンク | nichiagakuin |
ブエノスアイレス日亜学院(ブエノスアイレスにちあがくいん、スペイン語: Instituto Privado Argentino-Japonés en Buenos Aires)とは、1927年に設立されたブエノスアイレスにある日系アルゼンチン人子弟向けの学校である[1]。1983年にアルゼンチンで唯一の初等・中等教育機関として認可され、2010年には日本語とスペイン語と英語のトリリンガル教育を実施する公認校としてアルゼンチン文部省から認可を受けており、日本語教育を必修化している[2]。学園キャンパスはアルマグロ (ブエノスアイレス)近郊のYatay 261およびPringles268(同一建物で2つの住所)にある[3]。
クラリン紙のリカルド・ブラギンスキーは、この学校がブエノスアイレスにおける日系人コミュニティの代表的なものだと書いている[4]。
歴史
[編集]その起源は1922年にまで遡る[5]。1927年に在亜日本人会付属日本語教習所として発足し、1937年にアルゼンチン文部省より日系小学校としての許可を取得[6]。1938年にはバイリンガルの全日校として設立され、最初の立地はPatagones84だった[7] 。第二次世界大戦の一端でアルゼンチン政府が日本に対して宣戦布告したことで、1945年1月にアルゼンチン政府はこの学校を閉鎖した[8]。戦後の1947年に学校は再開され、1978年に「日亜学院(Instituto PrivadoArgentino-Japonés)」という正式名が採用された。1984年に現在の場所にキャンパスが移転し[7]、日本語とスペイン語のバイリンガル教育を行う日系公認小学校として開校[6]。2002年からは英語も取り入れてトリリンガル教育を開始、2010年にはトリリンガル教育の公認校となり、日本語が必修化された[6]。
特色
[編集]学校の形態として、幼稚園、小学部、中高等部に分かれており、2歳-17歳までが通学可能である[1]。トリリンガル教育のうち、英語と日本語は「語学教育のみ」であり、主な教授言語はスペイン語となっている[1]。学校行事では、アルゼンチンの記念行事と日本の年間記念行事の両方を行っている。
外務省の資料によると、教員数は幼稚園28名、小学部59名、中高等部58名[1]。一方の在籍児童生徒数は、幼稚園(2~5歳児)が168人、小学部(6~12歳児)が307人、中高等部(13~17歳児)が128人[1]。小学部卒業生の60%がそのまま当校の中高等部に進学し、残り40%は他の中高等学校へ進学。また、中高等部卒業生の99%は大学に進学するという[1]。
設立当初は日系移民向けの学校であったが、今では現地アルゼンチンの児童も受け入れており、在学生のうち日系人は60%で、残る40%はアルゼンチン人となっている[9]。
関連項目
[編集]- 日系アルゼンチン人
- ブエノスアイレス日本庭園
- ロサリオ日本人会
- 日墨学院-メキシコシティにある同様のバイリンガル学校。
脚注
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d e f 外務省「諸外国・地域の学校情報」2017年2月更新
- ^ 葦原恭子 2016, p. 68.
- ^ Home. Instituto Privado Argentino-Japonés. Retrieved on January 23, 2017. "Yatay 261 / Pringles 268 CABA"
- ^ Braginski, Ricardo (2017年11月10日). “Día de la Diversidad Cultural: una escuela judía y otra japonesa, unidas por una historia en común”. Clarín. 2018年1月23日閲覧。
- ^ Nogués, Germinal. Buenos Aires, ciudad secreta (Obras Diversas). Penguin Random House Grupo Editorial Argentina, May 1, 2015. ISBN 950075231X, 9789500752312. Google Books PT263: "Misceláneas. En Yatay 261 se halla el único colegio japonés de Buenos Aires, cuyos orígenes se remontan a 1922 y opera como escuela bilingüe."
- ^ a b c 葦原恭子 2016, p. 69.
- ^ a b "Artículos Nichia Gakuin." Instituto Privado Argentino-Japonés. Retrieved on January 23, 2017.
- ^ Masterson, Daniel M. and Sayaka Funada-Classen. The Japanese in Latin America. University of Illinois Press, 2004. ISBN 0252071441, 9780252071447. p. 146.
- ^ 「中南米の優等生!アルゼンチンの教育制度とその特徴」せかいじゅうライフ、2019年5月6日。
参考文献
[編集]- 葦原恭子「アルゼンチンにおける日本語教育の現状と課題 : ブエノスアイレス日亜学院の事例から」『移民研究』第12号、沖縄移民研究センター、2016年10月、61-80頁、ISSN 1881-0829、NAID 120006312443。