日下尚
獲得メダル | ||
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日本 | ||
男子 レスリング・グレコローマンスタイル | ||
オリンピック | ||
金 | 2024 パリ | 77kg級 |
世界選手権 | ||
銅 | 2023 ベオグラード | 77kg級 |
アジア選手権 | ||
金 | 2024 ビシケク | 77kg級 |
U-23世界選手権 | ||
銅 | 2022 ポンテベドラ | 77kg級 |
日下 尚(くさか なお、2000年11月28日 - )は、日本のレスリンググレコローマンの選手。香川県高松市出身。階級は77kg級[1]。生まれた年に開催されたシドニーオリンピックの女子マラソンで金メダルを獲得した高橋尚子にあやかって尚と名付けられた[2]。相撲の経験をレスリングに活かしていることから「相撲レスラー」との異名を取る[3]。
来歴
[編集]3歳の時に高松クラブでレスリングを始めた[1][2]。なお、中学の時にはレスリング以外に相撲にも取り組み、相撲の全国大会に出場したこともあった[2][4]。相撲のおっつけやハズ押しの技術は、後にパリオリンピックでの金メダルをもたらす技術としてレスリングに流用された[3]。
高松北高校2年の時にはJOC杯カデットの部76㎏級で優勝するも、世界カデット選手権では5位だった[1]。3年の時には全国高校生グレコローマン選手権71㎏級で優勝した[1]。
2019年に日体大へ進学すると、1年の時には全日本選抜選手権と全日本選手権で優勝するも、U-23世界選手権では5位にとどまった[1]。3年の時には全日本学生選手権と全日本大学グレコローマン選手権で優勝するも、全日本選手権と全日本選抜選手権ではそれぞれ2位だった[1]。4年の時には全日本選手権で2位だったが、全日本学生選手権で2連覇した[1]。U-23世界選手権では3位になった[1]。
2023年には三恵海運の所属になると、全日本選抜選手権で優勝した[1]。世界選手権では準決勝で世界チャンピオンであるキルギスのアクジョル・マフムドフに5-7で敗れるも、3位決定戦に勝利した。なお、今大会でメダルを獲得したため、規定により2024年パリオリンピック代表に内定した[2][4]。2024年のアジア選手権では決勝で地元のマフムドフを破って優勝した[5]。
2024年8月に開催されたパリオリンピックでは、8月7日のグレコローマンスタイル77kg級決勝戦でカザフスタンのデメウ・ジャドラエフに勝利し、前日にグレコローマンスタイル60kg級で金メダリストとなった文田健一郎に続いて金メダルを獲得した。なお、グレコローマンスタイルで日本がオリンピックの1大会で2個の金メダルを獲得するのは1964年の東京オリンピック以来60年ぶり[6]。また、香川県出身者で夏季冬季を通じてオリンピック個人種目での初のメダリストとなった[注 1][7]。なお、日下はフリースタイル・グレコローマンを含めて日本レスリング史上最重量級の金メダリストとなった[3]。同年、紫綬褒章受章[8]。
主な戦績
[編集]72㎏級での戦績
- 2018年 - JOC杯ジュニアの部 2位
- 2018年 - アジア・ジュニア選手権 3位
- 2018年 - 全国高校生グレコローマン選手権 優勝(71kg級)
- 2018年 - 全日本選手権 3位
- 2019年 - JOC杯ジュニアの部 2位(77kg級)
- 2019年 - 全日本選抜選手権 優勝
- 2019年 - アジア・ジュニア選手権 3位(77kg級)
- 2019年 - 全日本学生選手権 3位
- 2019年 - U-23世界選手権 5位
- 2019年 - 全日本選手権 優勝
- 2020年 - アジア選手権 5位
77㎏級での戦績
- 2021年 - 全日本選抜選手権 2位
- 2021年 - 全日本大学グレコローマン選手権 優勝
- 2021年 - 全日本学生選手権 優勝
- 2021年 - 全日本選手権 2位
- 2022年 - 全日本選抜選手権 3位
- 2022年 - 全日本学生選手権 優勝
- 2022年 - U-23世界選手権 3位
- 2022年 - 全日本選手権 2位
- 2023年 - 全日本選抜選手権 優勝
- 2023年 - ドイツグランプリ 2位
- 2023年 - 世界選手権 3位
- 2024年 - ザグレブ・オープン 3位
- 2024年 - アジア選手権 優勝
- 2024年 - パリオリンピック 優勝
(出典[1])
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 香川県出身者のオリンピック金メダル獲得者には競泳の遊佐正憲(仲多度郡多度津町出身)、バレーボールの横田忠義(財田村(現三豊市)出身)、フェンシングの宇山賢(高松市出身)が居り、遊佐は1932年ロサンゼルス大会及び1936年ベルリン大会の男子800mリレーに於いて、横田は1972年ミュンヘン大会に於いて、宇山は2020年東京大会フェンシングエペ団体に於いて、それぞれ日本チームのメンバーとして金メダルを獲得した。
出典
[編集]- ^ a b c d e f g h i j JWF WRESTLERS DATABASE : 日本レスリング協会 日下尚
- ^ a b c d 日下尚 自称「凡人」が初五輪 名前の尚はQちゃん由来 スポーツニッポン 2023年9月24日
- ^ a b c ”相撲レスラー”日下が史上最重量で金「五輪は人生かけるべきもの」 パリ五輪男子グレコ 産経新聞 2024/8/8 12:11 (2024年8月10日閲覧)
- ^ a b “相撲レスラー”日下尚「凡人の僕でも五輪を決められた」 相撲で才能磨きレスリングでパリ切符 スポーツ報知 2023年9月24日
- ^ 五輪代表の日下が優勝 時事通信 2024年4月16日
- ^ “レスリング 男子グレコ77キロ級 日下尚が金メダル パリ五輪”. NHK. (2024年8月8日) 2024年8月8日閲覧。
- ^ "【パリ五輪】レスリング 高松市出身の日下尚選手金メダル 地元は歓喜…県出身者個人「金」は初【香川】". OHKニュース. 岡山放送. 2024年8月8日. 2024年8月9日閲覧。
- ^ 『官報』号外259号、令和6年11月5日
外部リンク
[編集]- 日下尚 - International Wrestling Database