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新川詔夫

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

新川 詔夫(にいかわ のりお、1942年5月8日[1] - 2022年4月4日)は、日本医学者医師。学位は、医学博士北海道大学)。長崎大学名誉教授、元長崎大学原爆後障害医療研究所長、北海道医療大学学長北海道小樽市出身[2]

専門は、人類遺伝学遺伝医学ゲノム医学・細胞遺伝学・分子遺伝学・先天異常など。

遺伝医学の世界的権威[2]

来歴

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1961年北海道札幌西高等学校卒業、次いで1967年北海道大学医学部を卒業[3]。道内の総合病院でのインターン医師や小児科医師を経て、1970年、北海道大学理学部動物染色体研究施設研究生。1972年、スイスジュネーブ大学産婦人科胎生学・細胞遺伝学研究室助手[4]。1976年、北海道大学医学部小児科学助手[3]。1984年、長崎大学大学院医歯薬学総合研究科教授[3]。多くの遺伝学者を育てた。1990年、同附属原爆後障害医療研究施設[3]・同先導生命科学研究支援センター遺伝子実験施設長。1990年、中国湖南医科大学名誉教授。2004年、日本人類遺伝学会理事長[4]。2007年、中国中南大学名誉教授、長崎大学定年退官、同名誉教授。北海道医療大学個体差健康科学研究所所長・教授[3]。2008年、日本学術会議第21期22期連携会員。2010年、北海道医療大学学長に就任[5]。2016年、北海道医療大学退職、同名誉教授[6]

2022年4月4日、多臓器不全のため死去[1]

研究

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  • 1981年に歌舞伎症候群を発見。2010年に同症候群の原因遺伝子(KMT2D)を同定。
  • 2000年に遺伝病のカムラティ・エンゲルマン症候群の原因遺伝子(TGFB1)を同定。
  • 2002年に遺伝病のソトス症候群の原因遺伝子(NSD1)を発見。
  • 2004年に遺伝病マルファン症候群の2型(ロイス・ディーツ症候群)の原因遺伝子(TGFBR2)を発見[7]
  • 2006年に耳垢のタイプが乾性・湿性の2種類に分かれるのはABCC11遺伝子の塩基配列のたった1つの違い(SNIP)に拠ることを発見[7]

受賞歴

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  • 第2回高桑栄松賞(1982年)
  • 日本生化学会JB論文賞(1993年)[4]
  • 文部科学大臣表彰「科学技術賞・研究部門」(2006年)    
  • 日本人類遺伝学会賞(2008年)[8]
  • 東日本学園理事長賞(2009年)
  • 北海道大学医学研究科特別賞(2021年)

著書

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  • 『遺伝医学の招待』共著 南江堂 1990.5初版/2014.11改訂第5版
  • 『先天奇形症候群アトラス』共編 南江堂 1990.11初版/1993.2増補
  • 『ひとの生命の始まり:ヒト初期発生の分子生物学(分子医学科シリーズ)』編著 メジカルビュー社 1996.5初版/2003.8改訂第2版
  • 『遺伝カウンセリングマニュアル』共著 南江堂 1996.2初版/2003.8改訂第2版 1996.2初版/2011,11
  • 『新・先天奇形症候群アトラス』共編 南江堂 1998.11初版/2015.8改訂第2版
  • 『カラーカラー図解 基礎から疾患までわかる遺伝学』共編 メディカルサイエンスインターナショナル 2009.3初版

脚注

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  1. ^ a b 『現代物故者事典 2021〜2023』日外アソシエーツ、2024年、p.426。
  2. ^ a b 北海道新聞、2008年2月19日夕刊4面
  3. ^ a b c d e TOP INTERVIEW/新川詔夫 北海道医療大学 学長
  4. ^ a b c 研究者-researchmap
  5. ^ 学長就任挨拶
  6. ^ 名誉教授授与式
  7. ^ a b 『北海道人物・人材情報リスト 2011 に~わ』2010.12 1551頁
  8. ^ 日本人類遺伝学会 歴代の学会賞受賞者一覧
先代
松田一郎
北海道医療大学学長
第6代:2010年 ‐ 2016年
次代
浅香正博