戸石泰一
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戸石 泰一(といし たいいち、1919年1月28日 - 1978年10月31日)は、日本の小説家。
人物・来歴[編集]
宮城県仙台市生まれ。母親の長兄は吉野作造[1]。旧制第二高等学校をへて1940年、東京帝国大学に入学。同期に阿川弘之がいた。その年の冬、太宰治を訪問、その後も知遇を受ける。戦争中は召集され南方に向かう。太宰の作品「未帰還の友に」の登場人物のモデルの一人だという[2]。千谷道雄、阿川らと麻雀をやっていたという。
戦後復員してしばらくは仙台にいたが、太宰の死をきっかけに上京、太宰の全集の編集にたずさわりながら田中英光と交友する。1950年代から60年代にかけて文学の第一線から離れ、東京都の高校教員として勤務しながら労働組合活動にも尽力した。
1970年代からふたたび小説を書き始め、『民主文学』誌を中心に活動。大学時代からの友人古山高麗雄との関係から『季刊藝術』誌にもしばしば寄稿した。
著書[編集]
- 『夜学生』ルポルタージュ・シリーズ 日本の証言 柏林書房, 1955/復刻版 三人社, 2014.12
- 『青い波がくずれる』東邦出版社, 1972
- 新装改訂版『青い波がくずれる 田中英光/小山清/太宰治』本の泉社, 2020.10
- 『火と雪の森』津軽書房, 1976、新版1993.8
- 『消燈ラッバと兵隊』ベストセラーズ, 1976
- 『愛と真実 戸石泰一エッセイ集』学習の友社, 1978
- 『五日市街道』新日本出版社, 1980
- 『未来をひらく青年期教育 戸石泰一教育論集』新教育文化研究所 編、あゆみ出版, 1980.11
共著[編集]
- 『現代の高校生 親と子の対話のために』田代三良共著、新日本新書:新日本出版社, 1972
- 『高校生と学校・家庭』田代三良共著、新日本新書:新日本出版社, 1979
脚注[編集]
参考文献 [編集]
- 『青い波がくずれる』新版解説(鶴岡征雄執筆)