悩殺爆弾〜禁断のロックン・ロール・クイーン
『悩殺爆弾〜禁断のロックン・ロール・クイーン』 | ||||
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ザ・ランナウェイズ の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 | ||||
ジャンル |
ハードロック[1] ヘヴィメタル[1] | |||
時間 | ||||
レーベル | マーキュリー | |||
プロデュース | キム・フォーリー | |||
チャート最高順位 | ||||
194位(Billboard 200) | ||||
ザ・ランナウェイズ アルバム 年表 | ||||
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専門評論家によるレビュー | |
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レビュー・スコア | |
出典 | 評価 |
AllMusic | [2] |
Christgau's Record Guide | C–[3] |
『悩殺爆弾〜禁断のロックン・ロール・クイーン』(のうさつばくだん〜きんだんのロックン・ロール・クイーン、The Runaways)は、アメリカ合衆国のロック・バンド、ザ・ランナウェイズのデビュー・スタジオ・アルバム。1976年3月16日にマーキュリー・レコードからリリースされた。英語の原題は、バンド名と同じで、セルフタイトル・アルバムである。
AllMusic は、このアルバムについて、特にメンバーのチェリー・カーリー、ジョーン・ジェット、リタ・フォードについて、レッド・ツェッペリンやエアロスミスの楽曲と比較しながら賞賛している[2]。
チェリー・カーリーの回顧録『Neon Angel』や、2003年にチェリー・レッド・レコードが出した再発盤のライナーノーツ、当事者のジャッキー・フォックスら、様々なソースによると、マネージャーのキム・フォーリーは、フォックスにレコーディングでの演奏をさせず、実際にレコーディングをおこなったベーシストはナイジェル・ハリソンであったとされる[4]。
ドキュメンタリー映画『Edgeplay: A Film About the Runaways』の中では、このアルバムの最初の収録曲「チェリー・ボンブ」が、リードシンガーのチェリー・カーリーのオーディションのためにその場で即席に書かれたものであり、曲名がカーリーの名の発音との言葉遊びであることが語られている。カーリーは、スージー・クアトロの曲をオーディションに用意するよう言われており、「Fever」を選んでいたが、バンドはこの曲の演奏の仕方がわからなかった。そこで、ジェットとフォーリーはこの曲を書き、カーリーにオーディションとして歌わせた。
2009年1月、「チェリー・ボンブ」は、VH1が選んだ「最も偉大なハードロック曲100 (100 Greatest Hard Rock Songs)」において52位にランクされた[5]。「チェリー・ボンブ」のカバーは、音楽ゲーム『ロックバンド』で、ダウンロード可能な楽曲のひとつとして取り上げられている。また、この曲は、映画『バッド・チューニング』、『RV』、『Cherrybomb』、『ランナウェイズ』、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』に盛り込まれており、マーガレット・チョーのスタンダップコメディのDVD『I'm the One That I Want』では冒頭の場面で流れる。
収録曲の「あなたに夢中 (You Drive Me Wild)」は、このバンドを取り上げた2010年の映画『ランナウェイズ』に盛り込まれている。この映画でチェリー・カーリーを演じた女優ダコタ・ファニングは、共演したジョーン・ジェット役のクリステン・スチュワートとともに、「チェリー・ボンブ」と「行きづまりの正義 (Dead End Justice)」を演奏した[6]。
トラックリスト
[編集]# | タイトル | 作詞・作曲 | リードボーカル | 時間 |
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1. | 「チェリー・ボンブ (Cherry Bomb)」 | ジョーン・ジェット、キム・フォーリー | チェリー・カーリー | |
2. | 「あなたに夢中 (You Drive Me Wild)」 | ジェット | ジェット | |
3. | 「錯乱する頭脳 (Is It Day or Night?)」 | フォーリー | カーリー | |
4. | 「恋の稲妻 (Thunder)」 | Mark Anthony、Kari Krome | カーリー | |
5. | 「ロック・アンド・ロール (Rock and Roll)」 | ルー・リード | ジェット |
# | タイトル | 作詞・作曲 | リードボーカル | 時間 |
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6. | 「ラヴァーズ (Lovers)」 | ジェット、フォーリー | ジェット | |
7. | 「アメリカン・ナイツ (American Nights)」 | アンソニー、フォーリー | カーリー | |
8. | 「ブラックメイル (Blackmail)」 | ジェット、フォーリー | ジェット | |
9. | 「シークレッツ (Secrets)」 | カーリー、フォーリー、クローム (Krome)、サンディ・ウェスト | カーリー | |
10. | 「行きづまりの正義 (Dead End Justice)」 | スコット・アンダーソン (Scott Anderson)、カーリー、フォーリー | ジェット、カーリー |
パーソネル
[編集]以下のクレジットは特記のない限りライナーノーツによる[7]。
ザ・ランナウェイズ
- ザ・ランナウェイズ – 編曲
- チェリー・カーリー – ボーカル、ピアノ
- ジョーン・ジェット – リズムギター、ボーカル
- リタ・フォード – リードギター
- ジャッキー・フォックス – ベース、ボーカル(クレジットされているが、このアルバムでは実際には演奏していない)
- サンディ・ウェスト – ドラムス、ボーカル
追加ミュージシャン
- スコット・アンダーソン (Scott Anderson) – 編曲
- キム・フォーリー – 編曲
- ロドニー・ビンゲンヘイマー – オーケストラ編曲
- ナイジェル・ハリソン – ベース(クレジットなし)
テクニカル
- キム・フォーリー – プロデューサー、指揮
- アンディ・モリス (Andy Morris) – サウンド
- スコット・アンダーソン – 制作コーディネーター
- ギルバート・キング (Gilbert Kong) – マスタリング
- ビル・ジマーソン (Bill Jimmerson) – レコーディング
- ローレンス・W・ウェンデルケン (Lawrence W. Wendelken) – レコーディング
アートワーク
- トム・ゴールド (Tom Gold) – 写真
- デズモンド・ストローベル (Desmond Strobel) – デザイン
チャート
[編集]チャート(1976年) | 最高位 |
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US Billboard 200[8] | 194 |
脚注
[編集]- ^ a b Huey, Steve. “The Runaways”. AllMusic. 2011年8月16日閲覧。
- ^ a b Henderson, Alex. “The Runaways – The Runaways review”. AllMusic. 2018年12月11日閲覧。
- ^ Christgau, Robert (1981). “Consumer Guide '70s: R”. Christgau's Record Guide: Rock Albums of the Seventies. Ticknor & Fields. ISBN 089919026X 2019年3月12日閲覧。
- ^ Heatley, Michael [in 英語] (2003). The Runaways (reissue liner notes). The Runaways. London: Cherry Red Records. CDMRED 237。
- ^ Stosuy, Brandon (2009年1月5日). “VH1's 100 Greatest Hard Rock Songs”. Stereogum. 2018年12月11日閲覧。
- ^ Kreps, Daniel (2010年2月26日). “"The Runaways" Soundtrack: Stewart and Fanning, Plus Stooges, Bowie and More”. Rolling Stone. 2010年3月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年11月11日閲覧。
- ^ The Runaways (liner notes). The Runaways. en:Mercury Records. 1976. SRM-1-1090。
- ^ "The Runaways Chart History (Billboard 200)". Billboard. 2018年12月11日閲覧。