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恐竜の飼いかた教えます

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

恐竜の飼いかた教えます』(きょうりゅうのかいかたおしえます、英語:HOW TO KEEP DINOSAURS)は、動物学論文パロディ作品である書籍。恐竜図鑑の体裁をとったユーモア、ジョーク本。作者のロバート・マッシュは、生物学者であるが、文学の学位も持っている。イラストには首輪や鞍が描かれ、飼育するという観点で描かれていることが特徴。

初版が1983年に刊行され絶版となったが、2003年にリニューアルした新版が刊行。日本では、新旧各・平凡社で発売。恐竜の種類数は、旧版では63種、新版では57種取り上げており、顔ぶれの重複率自体は高いが、内容は完全に書き直された別物になっている。新旧ともに内容は刊行当時の恐竜像に則ったものとなっている。

英語原著と日本版では、表紙が異なる。

旧版

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1983年に刊行され日本語版は、1986年に別役実訳で平凡社から発売された。執筆時期ゆえに当然ながら復元像は1980年代のものである。

イラストはウィリアム・ラッシュトン、フィリップ・フッド、ディズ・ウォリス。イラストも当時の復元像に則る。画風は、絵画風のものから、戯画としたものまで幅広い。

恐竜を63種取り上げている。イラストがない恐竜もいる。

目次
『はじめに(恐竜とは何か、なぜ恐竜を飼うのか)』
『初心者向け恐竜(2種)』『犬代用恐竜(5種)』『ペット用恐竜(3種)』『鳥代用恐竜(7種)』『乗馬用恐竜(1種)』『警備用恐竜(6種)』『サーカス用恐竜(2種)』『採卵用恐竜(5種)』『毛皮・羽毛採取用恐竜(8種)』『食肉用恐竜(7種)』『動物園用恐竜(8種)』『サファリパーク用恐竜(9種)』『お勧めできない恐竜(1種)』
『恐竜の分類』

新版

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2003年に刊行。日本語版は新妻昭夫・山下圭子訳で、2009年に平凡社で刊行。21世紀の恐竜像で完全に内容をリニューアルしている。『飼育のプロが教えるアドヴァイス満載の手引書』というコピーがついている。

取り上げている全恐竜にイラスト(CG)がつけられるようになった。中には写真と恐竜のCGを合成したものもある。種の解説部には特徴を表すアイコンが書かれ、視覚的に理解しやすくなっている。特に肉食恐竜には「子供好き」と「子供を食べるのが好き」とはっきり二性質を区別している。道具、医療、ショップなどを扱う内容が追加され、飼育という観点が強化されている。

序文はリチャード・ドーキンス。さらに冒頭部にはニック・チータム、ドゥーガル・ディクソン、ウィリアム・ホプキンソンへの謝辞がある。加えて、ヴィクトリア女王の言という体裁で『恐竜に飽きた人は、既に人生に飽きている。なぜなら、恐竜には人生がもたらすすべてが備わっているのだから』コピーがつけられている。日本版の訳者あとがきには、先駆書として『鼻行類』が挙げられている。

書店や図書館では絵本児童書として扱われていることがある。一般的な児童向け学習図鑑などと比較すると、文章量や漢字はずっと多く、またジョーク本であるためコンセプト自体が異なる。

恐竜を57種取り上げている。リニューアル点として、具体的には、1990年代の『ジュラシック・パーク』の世界的大ヒットや、1996年の羽毛恐竜発見などが踏まえられている。

目次
『リチャード・ドーキンスによる序文』『なぜ恐竜を飼うのか?』『恐竜のアイコンと、その意味』『恐竜を飼う人のための基本的な道具一式』
『初心者向けの恐竜(3種)』『家庭用のペットとしての恐竜(7種)』『翼をもつペット恐竜(6種)』『レクリエーションやサーカスに向いた恐竜(3種)』『警備のための恐竜(6種)』『卵と肉用の恐竜(11種)』『皮革と羽毛用の恐竜(7種)』『動物園とサファリパーク用の恐竜(14種)』
『病気と治療』『系統分類 恐竜の親戚関係』『恐竜ショップ案内』『訳者あとがき』

関連深い書籍

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日本への影響

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日本では、内容やタイトルをリスペクトしたとみられる類書が出ている。

脚注

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書誌情報

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英語原著には、ハードカバーとペーパーバックなど、複数の形態があるようである。

関連項目

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