性海寺 (稲沢市)
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性海寺 | |
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本堂(重要文化財) | |
所在地 | 愛知県稲沢市大塚南1-33 |
位置 | 北緯35度14分24.1秒 東経136度47分36.7秒 / 北緯35.240028度 東経136.793528度 |
山号 | 大塚山 |
宗派 | 真言宗智山派 |
本尊 | 愛染明王 |
札所等 | 尾張四国八十八箇所第42番 |
文化財 |
本堂・宝塔・多宝塔・木製漆塗彩色金銅種子装五輪塔(重要文化財) 山門・木造四天王立像(市指定文化財) |
法人番号 | 2180005010652 |
性海寺(しょうかいじ)は、愛知県稲沢市にある真言宗智山派の寺院。本尊は善光寺式阿弥陀三尊像。
歴史
[編集]寺伝によれば、弘仁年間(810年~824年)空海によって愛染明王を本尊として創建されたと伝えられ、治承年間(1177年~1181年)阿弥陀三尊像が安置されたという。建久年間(1190年~1199年)に長谷部源政が開基となり良敏が開山となって中興されたという。その後、北条時頼・足利尊氏・織田敏定・浅野長政・松平忠吉・徳川義直の庇護を受けた[1]。稲沢市では、境内隣の5703平方メートルを大塚性海寺歴史公園として1992年(平成4年)に開園し、毎年6月1日頃から「稲沢あじさいまつり」を開催している[2]。園内には、「伊豆の華」「カシワバアジサイ」「城ケ崎」など約90種1万株のあじさいがある。
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稲沢あじさいまつり
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大塚性海寺歴史公園
文化財
[編集]重要文化財(国指定)
[編集]- 本堂
- 附:旧須弥壇擬宝珠4箇
- 慶安元年(1648年)の建立。入母屋造杮葺き、方三間で、正面向拝の屋根は唐破風造とする。近世の建物だが、内部の天井、須弥壇などには中世の部材が残されている。須弥壇には弘安4年(1281年)の墨書がある。
- 宝塔
- 本堂内に安置する、円筒形の塔身に宝形屋根を架けた形式の塔婆。本尊を安置する厨子として用いられており、高さ2.6メートルの小塔であるが、「建造物」として重要文化財に指定されている。須弥壇と同じく弘安4年(1281年)頃の建立と推定される。
- 多宝塔
- 室町時代
- 木製漆塗彩色金銅種子装五輪塔(性海双円塔)
- 附:塔内納入品一括(明細は後出)
- 高さ48.7センチメートルの五輪塔。色漆と顔料で五色に彩色し、その上に金銅製の種子(梵字)を貼り付ける。解体修理に伴い、内部から能作生珠(のうさしょうしゅ)などの納入品が発見され、納入文書の記載から塔は弘安8年(1283年)の作と判明した。
愛知県指定文化財
[編集]- 木造阿弥陀如来坐像
- 木造南無仏太子像
- 絹本著色三千仏図
- 絹本著色文殊菩薩像
- 絹本著色良敏上人像
- 絹本著色歓喜天像
- 木造黒漆塗舎利厨子
- 竹製華籠(けこ)19枚 - 附:黒漆塗櫃
- 理趣経板木 4枚
- 灌頂道具 - 2022年(令和4年)1月28日指定[3]。
稲沢市指定文化財
[編集]- 山門
- 木造四天王立像
- 絹本著色両界曼荼羅図
- 絹本著色真言八祖像
- 絹本著色弘法大師像
- 絹本著色五輪双円塔
- 絹本著色愛染明王像
- 絹本著色釈迦十六善神像
- 紙本金地著色唐人物図屏風
- 銅造釣燈篭
- 紙本墨書秘鈔
- 大塚古墳(史跡)
- ムクロジ(天然記念物)
- イブキ(天然記念物)
重要文化財「木製五輪塔」納入品の明細
- 千手千眼陀羅尼 1枚
- 諸経真言等 1枚
- 願文 1通
- 五箇意巧抄 □□(文永)十年六月一日浄胤書写奥書 1枚
- 浄胤造立願文 弘安五年四月十八日 1通
- 天部形像 1枚
- 金剛界種子曼荼羅 1枚
- 錦包裂 2枚
- 覆紙 2枚
- 大日如来真言 1枚
- (以上水輪納入)
- 能作生珠 1箇
- 吽字八万四千 弘安元年発願記 10枚
- 天部形像 1枚
- 五大虚空蔵三形曼荼羅 1枚
- 諸尊種子真言等 1枚
- 九条袈裟雛形 1領
- 錦包裂 1枚
- 覆紙 2枚
- (以上火輪納入)
脚注
[編集]- ^ 愛知エースネット
- ^ 第26回稲沢あじさいまつり
- ^ 令和4年1月28日愛知県公報 (PDF) より愛知県告示第25号(リンクは愛知県ホームページ)。