急性妊娠脂肪肝
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急性妊娠脂肪肝(きゅうせいにんしんしぼうかん 英語 acute fatty liver of pregnancy:AFLP)とは、妊娠後期(平均37週頃)に生じる脂肪肝疾患。7,000〜16,000 妊娠に1 例と報告され[1]、初産婦に多く、多胎例、男児妊娠例に多く、約半数は妊娠中毒症を合併する[1]。次回妊娠では繰り返す可能性は低い[1]。
臨床像
[編集]妊娠を終了させない限り、急激に肝不全、腎不全、播種性血管内凝固症候群等を起こし、母児共に致死的転機を生じる危険性が高い[1]。従って、緊急分娩が必要となる。臨床経過はHELLP症候群と類似しており、病態機序については同じ疾患概念と考えられている[1]。
顕著な黄疸(T-Bil高値)を生じるも、肝逸脱酵素(AST/ALT値)は軽度上昇のみであることが多く、アンチトロンビン-III低下や血小板低下等のDIC兆候を呈してくる。確定診断では肝生検での「炎症所見・線維化所見の無い肝細胞の微小脂肪滴変性」所見である。
出典・脚注
[編集]外部リンク
[編集]- 妊娠中の肝疾患 MSDマニュアル プロフェッショナル版
- 橋本雄一、玉川隆生、齋藤利恵 ほか、集中治療で救命し得た急性妊娠脂肪肝の1症例 日本集中治療医学会雑誌 2012年 19巻 1号 p.71-74, doi:10.3918/jsicm.19.71