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念林宅成

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

念林 宅成(ねんりん の やかなり、生没年不詳 )は、奈良時代の人物。経師はなし。

経歴

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淳仁朝天平宝字7年(763年)4月、東大寺写経所で七百巻経の書写に従っている[1]

称徳朝神護景雲4年(770年)6月、一族の奉写一切経司主典念林老人によって、経師として貢進されている[2]。7月には、障あるにより請暇(臨時の休暇を申請すること)3日[3][4]。8月には、身力堪えざるにより請暇5日[5][4]と見える。

光仁朝宝亀2年(771年)3月、奉写一切経所より布施布を給せられ[6]、調布一端を質にして月借銭260文を借りている[7]。5月、夏浄衣を充てられ[8]、同3年(772年)4月、月借銭1貫200文を借りている[9]。6月、疫痢病にかかり請暇2日と見え[10][11]、7月、月借銭200文を借りている[12]、9月、給料を質として月借銭500文を借りている[13]。12月、大坂広川と同心して、布施料調綿を質として月借銭500文を借りている[14]。この年、200文を借りている[15]。同4年(773年)正月、上述の広川とともに、月借銭1貫文を借りている[16]。6月、奉写一切経所より布施布を給せられ[17]、9月[18]、10月[19]も同じように記されており、12月、奉写一切経所より題師として布施布を給せられている[20]。このほか、年月不詳の借銭請用経師歴名にも見える[21]

以上のほか、写経に従ったことは、以下の通りである。

その手実については、

に現れている。

官歴

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大日本古文書』による

脚注

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  1. ^ 『大日本古文書』巻五 - 431頁、巻十六 - 369頁
  2. ^ 『寧楽遺文』下巻533頁、『大日本古文書』巻十七 - 198頁
  3. ^ 『寧楽遺文』下巻583頁
  4. ^ a b 『大日本古文書』巻十七 - 562頁
  5. ^ 『寧楽遺文』下巻586頁
  6. ^ 『大日本古文書』巻六 - 132頁
  7. ^ 『大日本古文書』巻十八 - 211頁
  8. ^ 『大日本古文書』巻六 - 78頁
  9. ^ 『大日本古文書』巻六 - 314頁、巻廿五 - 353頁
  10. ^ 『寧楽遺文』下巻603頁
  11. ^ 『大日本古文書』巻廿 - 75頁
  12. ^ 『大日本古文書』巻十九 - 310頁
  13. ^ 『大日本古文書』巻十九 - 301頁、巻廿五 - 358頁
  14. ^ 『大日本古文書』巻六 - 424頁
  15. ^ 『大日本古文書』巻廿五 - 360頁
  16. ^ 『大日本古文書』巻六 - 468頁
  17. ^ 『大日本古文書』巻六 - 530頁
  18. ^ 『大日本古文書』巻廿二 - 201頁
  19. ^ 『大日本古文書』巻六 - 550頁
  20. ^ 『大日本古文書』巻六 - 566頁、巻廿二 - 374頁
  21. ^ 『大日本古文書』巻廿一 - 124頁
  22. ^ 『大日本古文書』巻十七 - 247頁
  23. ^ 『大日本古文書』巻十七 - 258頁
  24. ^ 『大日本古文書』巻十八 - 108頁
  25. ^ 『大日本古文書』巻十七 - 273頁・275頁
  26. ^ 『大日本古文書』巻六 - 37頁
  27. ^ 『大日本古文書』巻十八 - 407頁・408頁
  28. ^ 『大日本古文書』巻十七 - 307頁
  29. ^ 『大日本古文書』巻十九 - 60頁
  30. ^ 『大日本古文書』巻六 - 205頁・255頁
  31. ^ 『大日本古文書』巻六 - 207頁から209頁・257頁、巻廿一 - 12頁・13頁
  32. ^ 『大日本古文書』巻六 - 210頁
  33. ^ 『大日本古文書』巻六 - 211頁・212頁・260頁、巻廿一 - 34頁
  34. ^ 『大日本古文書』巻六 - 214頁・264頁
  35. ^ 『大日本古文書』巻廿一 - 3頁
  36. ^ 『大日本古文書』巻六 - 215頁
  37. ^ 『大日本古文書』巻六 - 217頁
  38. ^ 『大日本古文書』巻廿一 - 2頁
  39. ^ 『大日本古文書』巻廿 - 354頁、巻廿二 - 4頁
  40. ^ 『大日本古文書』巻廿一 - 407頁
  41. ^ 『大日本古文書』巻廿二 - 216頁・217頁
  42. ^ 『大日本古文書』巻廿一 - 410頁
  43. ^ 『大日本古文書』巻廿二 - 219頁
  44. ^ 『大日本古文書』巻十七 - 223頁・546頁
  45. ^ 『大日本古文書』巻十七 - 216頁
  46. ^ 『大日本古文書』巻十七 - 532頁
  47. ^ 『大日本古文書』巻十八 - 79頁
  48. ^ 『大日本古文書』巻十八 - 101頁
  49. ^ 『大日本古文書』巻十八 - 51頁・200頁・204頁
  50. ^ 『大日本古文書』巻十八 - 41頁・183頁
  51. ^ 『大日本古文書』巻十八 - 270頁
  52. ^ 『大日本古文書』巻十九 - 292頁・345頁
  53. ^ 『大日本古文書』巻十九 - 270頁・330頁・335頁・417頁・495頁
  54. ^ 『大日本古文書』巻十九 - 401頁・466頁、巻廿 - 32頁・42頁
  55. ^ 『大日本古文書』巻十九 - 388頁・425頁・430頁
  56. ^ 『大日本古文書』巻廿 - 164頁・217頁
  57. ^ 『大日本古文書』巻廿 - 236頁
  58. ^ 『大日本古文書』巻廿 - 180頁
  59. ^ 『大日本古文書』巻廿 - 101頁・248頁
  60. ^ 『大日本古文書』巻廿一 - 249頁・388頁
  61. ^ 『大日本古文書』巻廿 - 361頁、巻廿一 - 358頁・592頁
  62. ^ 『大日本古文書』巻廿一 - 540頁、巻廿二 - 2頁
  63. ^ 『大日本古文書』巻廿一 - 441頁
  64. ^ 『大日本古文書』巻廿一 - 428頁、巻廿二 - 161頁
  65. ^ 『大日本古文書』巻廿二 - 152頁
  66. ^ 『大日本古文書』巻廿二 - 135頁
  67. ^ 『大日本古文書』巻廿二 - 129頁
  68. ^ 『大日本古文書』巻廿二 - 115頁・267頁
  69. ^ 『大日本古文書』巻廿二 - 96頁
  70. ^ 『大日本古文書』巻廿二 - 61頁・236頁
  71. ^ 『大日本古文書』巻廿二 - 382頁
  72. ^ 『大日本古文書』巻廿二 - 446頁・477頁
  73. ^ 『大日本古文書』巻廿二 - 438頁
  74. ^ 『大日本古文書』巻廿三 - 24頁・87頁・101頁
  75. ^ 『大日本古文書』巻廿三 - 81頁

参考文献

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