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帝国南極横断探検隊の隊員一覧

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

1914年から南極大陸の横断を計画していたアーネスト・シャクルトン率いる、帝国南極横断探検隊の隊員一覧である。探検隊は本隊と支隊に分かれていた。一つは大陸横断を行うウエッデル海本隊、もう一つは本隊のために南極点の向こう側に補給所を設営するロス海支隊である。各隊は28人ずつで構成された。ウェッデル海本隊の船「エンデュアランス号英語版は氷に囲まれて破壊され、横断は不可能となった。ウェッデル海本隊は全員救出されたが、ロス海支隊のうち3名は、補給船オーロラ号英語版が上陸隊を置き去りにして漂流した後に死亡した。

ウェッデル海本隊は、エンデュアランス号が失われ氷の上で数か月間過ごした後、エレファント島へ3隻の救命ボート、ジェームズ・ケアード号、ダドリー・ドッカー号、スタンコーム・ウィルス号で向かった。この一覧には、そのとき乗船した船を記載。

当初の隊員のうち数名は、第一次世界大戦でイギリスがドイツに宣戦すると従軍するため隊を離れた[注釈 1]。他にもブエノスアイレス寄港後にイギリスへ帰国した者もいる。

ウェッデル海本隊

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名前 生誕 死去 救命ボート 地位 備考

アーネスト・シャクルトン
1874 1922 ジェームズ・ケアード号 (船長) 隊長 ジェームズ・ケアード号の航海」の一員。

フランク・ワイルド英語版
1873 1939 ジェームズ・ケアード号 副隊長 「ワイルド岬」を発見。

フランク・ワースリー
1872 1943 ダドリー・ドッカー号 (船長) エンデュアランス号船長 「ジェームズ・ケアード号の航海」の一員。

フランク・ハーレー英語版
1885 1962 ジェームズ・ケアード号 カメラマン

ヒューバート・ハドソン英語版
1886 1942 スタンコーム・ウィルズ号 航海長英語版 スタンコーム・ウィルズ号の船長だったが、病気のためクリーンと交代。

ライオネル・グリーンストリート英語版
1889 1979 ダドリー・ドッカー号 一等航海士

トム・クリーン
1877 1938 スタンコーム・ウィルズ号 (船長) 二等航海士 「ジェームズ・ケアード号の航海」の一員。

アルフレッド・チーザム英語版
1867 1918 ダドリー・ドッカー号 三等航海士
ルイス・リッキンソン英語版 1883 1945 スタンコーム・ウィルズ号 機関長 エレファント島でおそらくは心臓発作に襲われた。
アレクサンダー・カー英語版 1892 1964 ダドリー・ドッカー号 副機関士
ジェームズ・マッキルロイ英語版 1879 1968 スタンコーム・ウィルズ号 船医

アレクサンダー・マクリン英語版
1889 1967 ダドリー・ドッカー号 船医

ロバート・セルビー・クラーク英語版
1882 1950 ジェームズ・ケアード号 生物学者

レオナルド・ハッセー英語版
1891 1964 ジェームズ・ケアード号 気象学者

ジェイムズ・ワーディー
1889 1962 ジェームズ・ケアード号 地質学者英語版

レジナルド・ジェームズ英語版
1891 1964 ジェームズ・ケアード号 物理学者

ジョージ・マーストン英語版
1882 1940 ダドリー・ドッカー号 画家

トマス・オルデ=リー英語版
1877 1958 ダドリー・ドッカー号 倉庫管理・動力ソリ係

ハリー・マクニッシュ
1874 1930 ジェームズ・ケアード号 大工 「ジェームズ・ケアード号の航海」の一員。極地メダルに推薦されず。

チャールズ・グリーン英語版
1888 1974 ジェームズ・ケアード号 コック
ウィリアム・スティーブンソン英語版 1889 1953 スタンコーム・ウィルズ号 火夫・機関員 極地メダルに推薦されず。
アーネスト・ホルネス英語版 1892 1924 ダドリー・ドッカー号 火夫・機関員 極地メダルに推薦されず。

ジョン・ヴィンセント英語版
1879 1941 ジェームズ・ケアード号 一等水夫英語版 「ジェームズ・ケアード号の航海」の一員。極地メダルに推薦されず。
ティモシー・マッカーシー英語版 1888 1917 ジェームズ・ケアード号 一等水夫 「ジェームズ・ケアード号の航海」の一員。
ウォルター・ハウ英語版 1885 1972 スタンコーム・ウィルズ号 一等水夫

ウィリアム・ベークウェル英語版
1888 1969 スタンコーム・ウィルズ号 一等水夫 ブエノスアイレスで採用。アメリカ人だが、採用されるためカナダ人と偽る。ブラックボロの密航を助けた。
トマス・マクロード英語版 1869 1960 ダドリー・ドッカー号 一等水夫
パース・ブラックボロ英語版 1894 1949 スタンコーム・ウィルズ号 給仕 ブエノスアイレスでエンデュアランス号に密航。足の指が壊疽になり、エレファント島でマクリンとマッキルロイにより切断。
ダニエル・グーチ 1869 1926 - 犬係 (一時的) 遠征全体にわたる隊員とはみなされていない。当初の犬係であったが、エンデュアランス号がサウスジョージア島に寄港した際に隊を離れ、イギリスへ帰国。

ミセス・チッピー
1915 - マスコット マクニッシュの飼い猫。エンデュアランス号沈没後に射殺。

ロス海支隊

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上陸隊
名前 生誕 死去 地位 備考

イニーアス・マッキントッシュ
1879 1916 隊長 遠征中に死亡
アーネスト・ジョイス 1875 1940 ソリ備品・犬係
アーネスト・ワイルド英語版 1879 1918 倉庫管理係

アーノルド・スペンサー=スミス英語版
1883 1916 牧師・カメラマン 遠征中に死亡
ジョン・ラクラン・コープ 1893 1947 生物学者・船医
アレクサンダー・スティーブンス 1886 1965 主任科学者
リチャード・W・リチャーズ英語版 1893 1985 物理学者 遠征隊員の最後の生き残りとみられている。
アンドリュー・キース・ジャック英語版 1885 1966 物理学者
アーヴィン・ゲイズ 1890 1978 雑務助手
ヴィクター・ヘイワード英語版 1887 1916 雑務助手 遠征中に死亡
オーロラ号に乗船
名前 生誕 死去 地位 備考
オーブレー・ハワード・ニニス 1883 1956 動力ソリ係 上陸隊だったが、オーロラ号が南極から漂流する前に乗船。
ライオネル・フック 1895 1974 無線技士 上陸隊だったが、オーロラ号が南極から漂流する前に乗船。
ジョゼフ・ステンハウス英語版 1887 1941 一等航海士 (後に船長)
レズリー・トンプソン 二等航海士
アルフレッド・ラークマン 1890 1962 機関長
C・エイドリアン・ドネリー 副機関士
ジェームズ・ペイトン英語版 1869 1918 甲板長
クラレンス・モーガー 船大工
シドニー・アトキン 一等水夫
アーサー・ダウニング 一等水夫
ウィリアム・カヴァナー 一等水夫
A・「ショーティ」・ウォーレン 一等水夫
チャールズ・グリッデン 二等水夫
S・グレイディ 火夫
ウィリアム・マグリッジ 火夫
ハロルド・ショー 火夫
エドウィン・トマス・ワイズ 1872 1943 コック
エミール・ダングレード 給仕

脚注

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  1. ^ 後にシャクルトンの最後の遠征に参加するダグラス・ジョージ・ジェフリーのほか、犬の担当だったコートニー・ブロックルハーストとF・ドッブス、当初の地理学者V・スタッドを含む

参考文献

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  • Alexander, Caroline (1998). Endurance. London: Bloomsbury. ISBN 0-7475-4123-X 
  • Shackleton, Ernest (1919). South: The story of Shackleton's 1914–17 expedition. プロジェクト・グーテンベルク. https://www.gutenberg.org/ebooks/5199 
和訳:奥田祐士 訳『エンデュアランス号 奇跡の生還』ソニー・マガジンズ〈ヴレッジブックス〉、2001年。ISBN 4-7897-1782-8 
  • Tyler-Lewis, Kelly (2006). The Lost Men: The Harrowing Saga of Shackleton's Ross Sea Party. London: Bloomsbury. ISBN 978-0-7475-7972-4 
和訳:奥田祐士 訳『シャクルトンに消された男たち』文藝春秋、2007年。ISBN 978-4-16-369390-3 
  • Worsley, Frank A. (1998) [1933]. Shackleton's Boat Journey. W.W. Norton & Company 
  • Rajala, Elizabeth Anna Bakewell (2004). The American on the Endurance: Ice, Seas, and Terra Firma Adventures of William Bakewell. Munising, MI: Dukes Hall Publishing. ISBN 0-9749134-0-5 

外部リンク

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