市田龍生都
市田 龍生都(いちだ りゅうと、2001年9月28日 - )は、競輪選手、自転車競技選手。福井県坂井市出身[1]。日本競輪選手会福井支部所属、ホームバンクは福井競輪場。日本競輪選手養成所(以下、養成所)第127期生。師匠は実父でもある市田佳寿浩(76期)。
来歴
[編集]父は、福井支部所属選手として初のGIタイトルホルダーとなった市田佳寿浩で、自身は長男[2]。
小学校までは水泳を、中学では陸上競技に取り組む[3]。中学2年生の時に、のち進学することになる、県下の自転車強豪校である福井県立科学技術高等学校の練習に参加したことをきっかけに、高校から本格的に自転車競技を始めた[1][3]。
科学技術高等学校在学中の2018年にインターハイ自転車競技男子1000mタイムトライアルを制覇、さらに地元開催であった福井国体少年男子1000mタイムトライアルを決勝戦1分4秒942の大会新記録で制し、二冠を達成[4]。高校在学中は、将来の自転車競技トラック種目日本代表候補として日本自転車競技連盟からジュニア強化指定を受けた。
ただ、高校卒業後の進路を考えているときに、父親から「市田佳寿浩という選手を見てきたぶん、『覚悟』がないならちょっとやめておきなさい。自転車をしたいなら大学に行きなさい」と諭されたことや、当時の自身にはその『覚悟』がなかったこともあり、高校卒業後は中央大学法学部に進学[5][6]。大学進学後も全日本大学対抗選手権自転車競技大会チームスプリント、ケイリン、1000mタイムトライアル(2022年)、全日本自転車競技選手権大会トラック・レース(エリート)1000mタイムトライアル、全日本学生選手権トラック自転車競技大会1000mタイムトライアル(ともに2023年)で全てで1位となる[7]など自転車競技は続けた。
大学3年生の一時期、ナショナルチームに在籍。学連のトップ選手になれたタイミングで、以前父から問われた『覚悟』が芽生えたことで、競輪選手になることを決意[3]。日本競輪選手養成所第127回選手候補生入所試験を受験し、2024年1月18日に合格[7]、2024年5月に養成所に入所した[8]。
養成所所長の滝澤正光からも「完成品」「脇本雄太2世」と評されているほど期待されており[9]、在所中はHPD教場で鍛え上げられる。「(在校成績1位だった)父を超える(早期卒業する)」ことを目標に練習に励み、第1回記録会では400mタイムトライアルで養成所新記録を輩出するなどゴールデンキャップを獲得しただけでなく、同記録会で出したタイムが早期卒業要件を満たしたとして養成所から養成所早期卒業候補者に認定された[10][11]。同年9月の第2回記録会でも連続でゴールデンキャップを獲得[11]。さらに、養成所に在所しながらナショナルチームにも加入。同年12月に早期卒業が認められ、養成所史上5人目となる早期卒業者となった[2]。12月23日に早期卒業証書授与式が行われ一足先に養成所を卒業[12][13]、同日競輪選手として登録された。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b “父は通算451勝の元トップ選手 競輪界の“大物ルーキー”市田龍生都さん23歳プロデビューへ”. FNNプライムオンライン. フジニュースネットワーク (2024年12月17日). 2024年12月23日閲覧。
- ^ a b “【競輪】市田佳寿浩氏の長男、龍生都が3年ぶり早期卒業 来年1月デビューへ”. 日刊スポーツ (日刊スポーツ新聞社). (2024年12月20日) 2024年12月23日閲覧。
- ^ a b c “偉大な父を超えていく 市田佳寿浩の息子・市田龍生都候補生へインタビュー第127回生 注目の候補生”. 日本競輪選手養成所. JKA (2024年5月27日). 2024年12月23日閲覧。
- ^ “市田龍生都が福井国体自転車V”. 福井新聞 (福井新聞社). (2018年9月27日). オリジナルの2020年8月8日時点におけるアーカイブ。 2019年1月21日閲覧。
- ^ “自転車競技部再始動!インカレに向けた大事な初戦ー2020全日本学生トラック自転車競技大会”. 中央大学 (2020年9月16日). 2021年5月7日閲覧。
- ^ “「市田の息子」は誇り ナショナルチームのニューフェイス・市田龍生都インタビュー”. morecadence(JKA) (2022年7月25日). 2023年1月13日閲覧。
- ^ a b “第127回(男子)選手候補生 主な合格者/第128回(女子)選手候補生 主な合格者” (PDF). KEIRIN.JP (2024年1月18日). 2024年1月18日閲覧。
- ^ “【競輪】日本競輪選手養成所入所式 市田佳寿浩さんの次男や北津留翼の長女らが入所”. スポーツ報知 (報知新聞社). (2024年5月17日) 2024年5月23日閲覧。
- ^ “【競輪】滝沢正光所長がトークショー 選手養成所でのエピソード満載でファンはくぎ付け/平塚”. 日刊スポーツ (日刊スポーツ新聞社). (2024年5月11日) 2024年5月12日閲覧。
- ^ “日本競輪選手養成所早期卒業候補者の選定について”. keirin.jp (2024年6月14日). 2024年6月17日閲覧。
- ^ a b “第127回生(男子)市田龍生都候補生 早期卒業の決定について”. 日本競輪選手養成所. JKA (2024年12月20日). 2024年12月23日閲覧。
- ^ “市田龍生都選手候補生が早期卒業を果たしました!”. KEIRIN.JP. JKA (2024年12月23日). 2024年12月23日閲覧。
- ^ “127回生・市田龍生都の早期卒業証書授与式を実施しました”. 日本競輪選手養成所. JKA (2024年12月23日). 2024年12月23日閲覧。