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市村洋文

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

市村 洋文(いちむら ひろふみ、1959年1月[1] - )は、日本の起業家。

人物

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都立富士高等学校在学中は、創部されたばかりのアメリカンフットボール部で練習に明け暮れる毎日。立教大学在学中に学生旅行ツアーをビジネス化。年間1,000台のバスツアー(スキーとサーフ&テニス)を企画して4年間で60億円の売上を上げ、学生起業家の先駆けとして脚光を浴びる。卒業後、「野村證券」に入社、配属先の仙台支店で1年目から頭角を現し、1年目に新人同期でトップ成績、2年目に東部北陸本部で収益トップ成績、3年目に早くも全国トップセールスマンの殿堂「野村100億円倶楽部」入りを果たす。

最上位支店の新宿野村ビル支店時代には、個人セールスとして引継いだ20億円の預かり資産を新規開拓により2,000億円に拡大。個人で月間投信販売額500億円、月間コミッション収入6億円など数々の営業新記録を樹立。褒賞として野村證券の海外拠点、ニューヨーク、ロンドン、香港、フランクフルト、パリ、トロントを歴訪する。本社に招聘され、営業企画部で全国営業マン2万人の営業教育指導官に就任、この頃から『野村證券 伝説の営業マン』(講談社)と呼ばれ始める。最大本部である首都圏本部の筆頭本部付などを歴任後、35歳で同期第一選抜の課長に昇進。37歳で当時最年少の支店長に抜擢されるや、全国最下位の毎年赤字支店を僅か1年で日本一の支店に生まれ変わらせるなど卓越した手腕を発揮する[2][3][4][5]

そのまま超エリートコースを歩むものと周囲から期待されるも、その境遇に甘んずることなく、39歳の時、野村證券の大先輩で「証券営業の神様」と呼ばれた豊田善一から三顧の礼で迎えられ、川路耕一率いる光陽グループ傘下の「KOBE証券」(現「インヴァスト」)に転じる。43歳で代表取締役社長に就任。当時最年少の総合証券社長として活躍し、280億円だった運用資産を1兆4,400億円まで拡大。一人当たり預かり資産で「野村證券」を抜き去る(産経新聞)までに成長させ、ヘラクレス市場(現在は東京証券取引所スタンダード市場)上場に導く。上場時47歳。転籍から7年余りで、時価総額400億円、グループ社員総数2,500名の上場組織を創り上げ、金融業界のみならず広く産業界、実業界に名を馳せる[2][3][4][5]

その間に培った経営者人脈を中心に、5万社に及ぶ法人ネットワークを構築すると共に、これまで250社を超える企業のIPOに関与している[5]

2007年、48歳の時に ファーストヴィレッジ株式会社 を設立。自らの実体験を活かし、特に発展途上のオーナー経営者や若手経営者のサポートに主軸を置いて、中堅企業の成長支援や上場準備対策など多岐にわたるコンサルティングを行なうと共に、「ファーストヴィレッジ経営者倶楽部」 を主宰して、企業同士、あるいは異業種間の、ビジネスマッチングや顧客紹介など様々な営業支援活動を展開している[3][4][5]。業務提携先は500社を超える。特に、自ら講師を務める軽井沢二泊三日の「特設経営者合宿」を開催している[5]。また、管理職研修や営業力強化研修をはじめ、自衛隊幹部OBによる新入社員・若手社員を対象とした「意識変革と行動改革 社員強化研修」(通称 軍隊式研修)など、社員教育プログラムについても高い評価を得ている[5]

創業の年の7月から毎月欠かさず開催している「経営者倶楽部 例会」は、2022年(令和4年)12月のクリスマス・パーティーで連続開催186回を突破した。他の異業種交流会や名刺交換会と異なり、会員が企業のオーナーもしくは社長(代表者)限定である為、例会の場でも話が早く、その場で協業が決まる例も多い。

毎月の例会のうち年に3回、ガーデン・レストランや都内一流ホテルを借り上げて、4月に『桜の宴』、8月に『Tropical Summer Party』、12月に『Christmas Party』を開催。当日は、東証一部上場のオーナーから成長著しい有力ベンチャー経営者、あるいは、IPOに成功した起業家や企業売却を果たしてハッピーリタイアしたビリオネアまで、500名を超える超富裕層が顔を揃える。

また、豊富な経験と類い稀な先見性に裏付けられた経済予測、相場観には定評があり、毎年、新年早々に開催する「新春経済講演会」は、公開の場で講演する年に一度の貴重な機会であることもあって、毎回、超満員の盛況である[5]

2020年(令和2年)に株式会社M&Aディレクションズを設立し、事業承継、並びに、出口戦略の高度な支援体制を構築[5]。さらに、2021年(令和3年)には“スカウト型エグゼクティブサーチ”に特化したファーストヴィレッジ人材サーチ株式会社を設立[5]

著書については、新著が出版される都度にベストセラーとなるが。特に5冊目の『1億稼ぐ 営業の強化書』は日本経済新聞の経済・ビジネス書ランキングで5位になるなど全国の書店でベストセラーとなり、既に第7刷と、この分野では異例の重版回数となっている[5]。また、2019年(令和元年)6月に、人気YouTube番組の『年収チャンネル』で、2冊目の『昼メシは座って食べるな!』が現在でも野村證券の新入社員に必読図書として配布されていることが紹介されたのを機に、一連の著作が再度ベストセラー上位に登っている[5]。2022年(令和4年)12月に7冊目の『ヤバい! 準備力』を上梓[5]

経歴

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  • 1959年(昭和34年)1月 - 東京都出身[1](北海道生まれ)。練馬育ち。
  • 1974年(昭和49年)3月 - 練馬区立 田柄中学校 卒業。
  • 1977年(昭和52年)3月 - 都立富士高等学校 卒業。
  • 1983年(昭和58年)3月 - 立教大学 社会学部 卒業。
  • 1983年(昭和58年)4月 - 「野村證券」入社/仙台支店配属。
  • 1986年(昭和61年)11月 - 同社 新宿野村ビル支店。
  • 1990年(平成2年)11月 - 同社 本社営業企画部。
  • 1991年(平成3年)11月 - 同社 本社営業業務部。
  • 1993年(平成5年)6月 - 同社 本社首都圏本部付。
  • 1994年(平成6年)6月 - 同社 大宮西口支店営業課長。
  • 1996年(平成8年)6月 - 同社 大森支店長。
  • 1998年(平成10年)12月 - 「KOBE証券株式会社」(現 インヴァスト株式会社)顧問。
  • 1999年(平成11年)4月 - 同社 専務取締役。
  • 2002年(平成14年)4月 - 同社 代表取締役社長。
  • 2006年(平成18年)3月 - 同社 ヘラクレス市場(現在は東京証券取引所スタンダード市場)に上場。
  • 2007年(平成19年)4月 - 「ファーストヴィレッジ株式会社」設立/代表取締役社長就任。
  • 2015年(平成27年)11月 - 5冊目の著書「1億稼ぐ 営業の強化書」上梓。日本経済新聞 経済・ビジネス書ランキング 5位。全国の書店でベストセラーとなり、重版も第7刷となる。
  • 2017年(平成29年)4月 - 「ファーストヴィッレッジ株式会社」創立10周年。10周年記念に6冊目の著書「1億稼ぐ人の『超』メモ術」上梓。
  • 2019年(平成31年)1月 - 還暦。6月、YouTube番組「年収チャンネル」で「昼メシは座って食べるな!」が紹介されたのを機に、一連の著作が再度ベストセラー上位に。
  • 2020年(令和2年)10月 - 「株式会社M&Aディレクションズ」設立。
  • 2021年(令和3年)10月 - 「ファーストヴィレッジ人材サーチ株式会社」設立。
  • 2022年(令和4年)4月 - 「ファーストヴィレッジ株式会社」創立15周年。
  • 2022年(令和4年)12月 - 15周年記念に7冊目の著書「ヤバい! 準備力」上梓。

脚注

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  1. ^ a b 読売新聞、2002年3月14日付朝刊21面
  2. ^ a b 『昼メシは座って食べるな!』サンマーク出版、2011年3月10日
  3. ^ a b c 『ツメが甘い』ベストセラーズ、2012年8月5日
  4. ^ a b c 『1億稼ぐ 営業の強化書』プレジデント社、2015年11月19日
  5. ^ a b c d e f g h i j k l ファーストヴィレッジ株式会社 各種フライヤー

著書

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  • 『THE営業道 営業は宝探しゲームだ』(2008年、ダイヤモンド社)ISBN 978-4-4780-8277-5
  • 『昼メシは座って食べるな!』(2011年、サンマーク出版)ISBN 978-4-7631-3117-1
  • 『ツメが甘い』(2012年、ベストセラーズ)ISBN 978-4-584-13439-9
  • 『夢への階段の登り方』(2015年、パレード)ISBN 978-4-434-20515-6
  • 『1億稼ぐ 営業の強化書』(2015年、プレジデント社)ISBN 978-4-8334-5081-2
  • 『1億稼ぐ人の「超」メモ術』(2017年、プレジデント社)ISBN 978-4-8334-5116-1
  • 『ヤバい! 準備力』(2022年、プレジデント社)ISBN 978-4-8334-5216-8

参考文献

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  • 『財界』2002年 春季特大号(人・ヒト・ひと「成長企業の支援と富裕層への投資アドバイスで勝負」)、株式会社 財界研究所、2002年5月発行
  • 『21 Family』2011年 Autumn(2011年 秋の戦略会議講演録「万年赤字の支店を1年で全国トップにした『10のルール』」)、センチュリー21ジャパン グループ情報誌、2011年秋 発行
  • 『致知』2014年4月号(二十代をどう生きるか「与えられた現状で一所懸命努力する以外に成功なし」)株式会社 致知出版社、2014年3月1日発行
  • 『週刊現代』2014年5月10・17日合併号(栴檀は双葉より芳し「有名企業 わが社の『伝説の新人たち』」)、株式会社 講談社、2014年4月28日発行
  • 『プレジデント』2015年11月30日号(実証! 100%仕事がうまくいく資料の作り方「売り上げ月600億円達成を支えた『巻き紙のお礼状』」)、株式会社 プレジデント社、2015年11月9日発行
  • 『LISTEN Libraly』2016年8月号(オーナー経営者を応援する『伝説の営業マン』)、リスナーズ株式会社、2016年8月5日発行
  • PRESIDENT MOOK 特別編集版『頭のいい人の勉強法』(ノルマを達成し続ける新規開拓の秘密兵器「ペンディングノート」)、株式会社 プレジデント社、2016年12月31日発行
  • 『プレジデント』2017年5月15日号(一流セールスマンが熱血指導 目的別 仕事に役立つオフの過ごし方)、株式会社 プレジデント社、2017年4月24日発行
  • 『dancyu』2017年8月号(極私的! 東京手みやげ名人帖「接待のラストに極太巻きでダメ押しを」)、株式会社 プレジデント社、2017年7月6日発行
  • 『プレジデント WOMAN』2018年3月号(外さない逸品を聞きました「敏腕秘書の手土産リスト」)、株式会社 プレジデント社、2018年2月7日発行
  • 『TV ホスピタル』2018年4月号(マイナスをプラスに変えた分岐点「自分は何のために働いているのか、何の役に立っているのか」)、株式会社 さいど社、2018年4月1日発行
  • PHP BUSINESS『THE 21』2018年11月号(生産性が倍になる 手帳 & メモ・ノート超活用術)、株式会社 PHP研究所、2018年10月10日発行
  • TJ MOOK『人生が変わる メモと手帳のテクニック』(1億円稼ぐ超メモ術「絶対的ツール ブロックメモの魔力」)、株式会社 宝島社、2019年9月24日発行

外部リンク

[編集]
  • ファーストヴィレッジ株式会社(https://firstvillage.co.jp/)