川島高峰
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川島 高峰(かわしま たかね、1963年(昭和38年) - )は、日本の政治学者、明治大学情報コミュニケーション学部准教授。近現代日本の民衆思想史、国際人権問題などを専門とする。
略歴
[編集]1963年、東京都千代田区神田生まれ。明治大学政治経済学部卒業。1997年、同大学院政治学研究科修了、博士(政治学)。早稲田大学理工学部・立教大学大学院非常勤講師等を経て、2004年4月より明治大学情報コミュニケーション学部准教授。
ハーバート・ビックスの『昭和天皇』の翻訳
[編集]岡部牧夫とともにハーバート・ビックスの『昭和天皇』を共訳したが、上巻のp271に以下の記述がある。
1936年8月25日、広田内閣は1937年度の全政府予算のうち約69パーセントが軍事に配分される(約330億円)と発表した。政府支出の47・7パーセントを占めた前年度の軍事予算100億円がほぼ3倍に増額されたのである。 — 上巻 & p271
坂野潤治は、330億の軍事費が1桁違うのは米語と日本語間で生じたケアレスミスだが、33億円でも当時の総予算を越えており、さらに1年で軍事費が3倍になったり、軍事費が「全政府予算の約69パーセント」になることは戦争末期以外あり得ず、このくらいのことは日本人翻訳者がチェックすべき、と苦言を呈している[1]。ちなみに坂野によると、軍事費は14億円で全政府予算の50パーセントであり、前年度の1・5倍だという(『西園寺公と政局』第5巻、p139)[2]。
著作
[編集]単著
[編集]史料集
[編集]- 『時事通信占領期世論調査』(全10巻)(川島高峰監修, 大空社, 1994年)
- 『米軍占領下の反戦平和運動』(川島高峰監修, 大空社, 2000年)
- 『敗戦時全国治安情報』(川島高峰監修, 大空社, 2002年)
- 『占領軍治安諜報月報』(全15巻)(川島高峰監修, 大空社, 2002年)
共編著
[編集]- 『昭和二〇年/一九四五年』(小学館, 1995年)
- 『現代史発掘』(大月書店, 1996年)
- 『日本国憲法を国民はどう迎えたか』(高文研, 1997年)
- 『日本思想の地平と水脈』(ぺりかん社, 1998年)
訳書
[編集]- ハーバート・ビックス『昭和天皇(上下)』吉田裕監訳、岡部牧夫・永井均共訳(講談社, 2002年、講談社学術文庫, 2005年)
- 監修『アメリカ国務省人権報告』(現代史料出版, 2002年)
- 監修『イラク人権レポート』(現代史料出版, 2003年)
脚注
[編集]- ^ 坂野潤治『昭和史の決定的瞬間』筑摩書房〈ちくま新書 457〉、2004年2月、104頁。ISBN 978-4480061577。
- ^ 坂野潤治『昭和史の決定的瞬間』筑摩書房〈ちくま新書 457〉、2004年2月、105頁。ISBN 978-4480061577。