岩谷技研
岩谷技研(いわやぎけん)は、日本の発明家、科学者の岩谷圭介が設立した、宇宙開発企業である。
概要
[編集]代表取締役:岩谷圭介(2024年7月現在)[1]。本社は北海道江別市[1]。本社の他、北海道江別市に研究所等を有する[1]。社員数は75名[1]。設立は2016年4月1日[1]。
誰もが“宇宙の入り口”を体験できる!気球による宇宙遊覧を目指す宇宙開発企業と紹介されている[2]。高高度気球を用いて成層圏中層からの「宇宙遊覧フライト」を実施することを想定しており、高度1万8000~2万5000mの運航を予定[3]。
ガス気球やキャビン、キャビン内に装備する生命維持装置などの開発から製造までを一貫して内製化している[4]。たとえば、気球にとって最も重要な技術の1つである、生地同士を圧着させる方法や製造に必要な機器もすべて自社で開発している[4]。
2020年 7月 有人宇宙遊覧プロジェクト始動
2021年 6月 T-3 気密キャビン|無人打ち上げ試験で気密キャビンを成層圏へ打上/回収
2022年 2月 T-5 キャビン|有以後留飛行試験で高度30mに到達
2022年 7月 T-5 キャビン|有人係留飛行試験で高度50mに到達
2022年10月 T-5 キャビン|有人自由飛行試験で高度50mに到達
2022年11月 T-5 キャビン|有人自由飛行試験で高度102mに到達[6]
2023年 2月 T-5 キャビン|有人自由飛行試験で高度408mに到達
2023年 3月 T-5 キャビン|有人自由飛行試験で高度1,190mに到達[7]
2023年 4月 T-5 キャビン|有人自由飛行試験で高度2,843mに到達[8]
2023年 7月 T-9 気密キャビン|有人自由飛行試験で高度6,072mに到達[9]
2023年10月 T-9 気密キャビン|有人自由飛行試験で高度10,669mに到達[10]
2023年11月 T-10-Ⅲ キャビン|有人係留飛行試験で高度30mに到達
2024年 4月 T-10-Ⅶ 気密キャビン|有人自由飛行試験で高度3,690mに到達
2024年 6月 T-10-Ⅶ 気密キャビン|有人自由飛行試験で高度10,555mに到達[11]
2024年 7月 T-10-Ⅹ 気密キャビン|有人自由飛行試験で国内初の高度20,816mに到達[12]
前史
[編集]社長の岩谷圭介は、北海道大学在学中ロケットを学んでいたが、ロケットよりもコストが安く手軽に試せる気球に興味を持ち、海外の学生が小型カメラを気球に取り付け、宇宙を撮影するプロジェクトに成功したというニュースを見たことがきっかけで気球の開発を開始した[13]。以後、小型カメラを搭載して宇宙を撮影するプロジェクトを開始する[13]。
2012年には上空30キロでの宇宙撮影に初めて成功[13]。2013年から2014年ごろ気球を確実に回収できるようになり、市場からの需要に応える形で事業をスタートし、依頼が増えるにつれて徐々に事業を拡大[13]。2016年に法人化した[1]。
脚注
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d e f “ABOUT”. 株式会社岩谷技研. 2024年7月21日閲覧。
- ^ “岩谷技研、自社開発の有人ガス気球で成層圏(高度10,669m)へ到達成功|PR TIMES|Web東奥”. Web東奥. 2024年7月21日閲覧。
- ^ “岩谷技研、気球の有人飛行で高度20キロに到達–国内で初めて”. UchuBiz (2024年7月19日). 2024年7月21日閲覧。
- ^ a b “2024年夏に成層圏での「気球宇宙遊覧」がスタート——岩谷技研が目指す有人飛行 |fabcross”. fabcross—IoTやロボティクス、電子工作に3Dプリンターまで、新しいものづくりがわかるメディア. 2024年7月21日閲覧。
- ^ “宇宙遊覧商業運航へ向け、自社開発有人気球で国内初の高度20,816m到達”. プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES (2024年7月18日). 2024年7月21日閲覧。
- ^ ““気球による宇宙遊覧旅行” を目指す岩谷技研、有人飛行試験で目標高度100mの飛行に成功”. プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES (2022年11月30日). 2024年7月21日閲覧。
- ^ “岩谷技研、自社開発ガス気球による有人飛行試験で最大到達高度1,190mを達成”. プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES (2023年3月14日). 2024年7月21日閲覧。
- ^ “岩谷技研、自社開発ガス気球による有人飛行試験で、最大到達高度2,843mを達成”. プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES (2023年4月10日). 2024年7月21日閲覧。
- ^ “岩谷技研、自社開発ガス気球による有人飛行試験で、過去最高の到達高度6,072mを達成”. プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES (2023年7月27日). 2024年7月21日閲覧。
- ^ “岩谷技研、自社開発の有人ガス気球で成層圏(高度10,669m)へ到達成功”. プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES (2023年10月18日). 2024年7月21日閲覧。
- ^ “今夏の宇宙遊覧商業運航開始へ向け、自社開発の有人ガス気球で成層圏(高度10,555m)へ到達成功”. プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES (2024年6月4日). 2024年7月21日閲覧。
- ^ “宇宙遊覧商業運航へ向け、自社開発有人気球で国内初の高度20,816m到達”. プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES (2024年7月18日). 2024年7月21日閲覧。
- ^ a b c d “「宇宙と言えばロケット」の固定概念、気球でフワッと覆す 岩谷技研”. TECHBLITZ (2024年4月22日). 2024年7月21日閲覧。