山線
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山線(やません)は、鉄道路線や道路において、2つのルートに分かれている区間のうちの山側を通るルートや、同一路線の山地の方へ向かう区間、山がちで特に勾配やカーブの多い区間を指して呼ぶ通称である。
具体例
[編集]具体的には以下の例がある。
- 函館本線の長万部駅 - 小樽駅間の通称。
- 東北本線の旧線である、岩切駅 - 利府駅 - 品井沼駅間のルート(利府 - 品井沼間は廃止)の通称。「利府線」を参照のこと。
- 御殿場線の通称の1つ。
- 予讃線・内子線の向井原駅 - 内子駅 - 伊予大洲駅間の通称。
- 台湾の西部幹線を構成する縦貫線のうち、台中線の通称。
- 王子軽便鉄道本線。
- 名鉄三河線の知立駅 - 猿投駅間の通称。
- 同一路線で平坦な区間と勾配やカーブの多い区間がある場合、後者に対しての通称。
1 - 7については「海線」に対する対義語としての意味合いがある。それぞれに対する「海線」とは、
- 1.は、当初幌内鉄道時代に石狩湾沿いに敷設された銭函 - 手宮・小樽間(札幌 - 銭函間を含めることもある。)を指し、後に北海道鉄道札幌線が戦時買収によって国有化されてからは、札幌 - 長万部間を室蘭本線・千歳線で経由するルートを指すようになる。
- 2.は現在の東北本線(塩釜経由)。
- 3.は現在の東海道本線(熱海経由)。
- 4.は伊予長浜駅経由のルート。
- 5.は海岸線。
- 6.の場合相対する通称は「浜線」で、苫小牧軽便鉄道(三井物産が敷設、王子製紙へ譲渡、後に日高線を経て現在の日高本線となる。)を指した。
- 7.は知立駅以南の通称。
1 - 5の場合は「山線」と「海線」が並行する関係であるが、1は当初のみ、既存区間と延伸にともなう新規開業区間、6は別方向、7は同一路線を山側と海側に区切ったものであり、山まわり・海まわりという意味ではない。
また、8の例では、中央本線の東京駅 - 高尾駅に対する高尾駅以西の区間、関西本線の名古屋駅 - 亀山駅に対する亀山駅以西の区間や、東名高速道路の大井松田IC - 御殿場IC間などで、「山線区間」という使われ方をすることがある。