山本章弘
表示
やまもと あきひろ 山本 章弘 | |
---|---|
国籍 | 日本 |
職業 | 能楽師 |
受賞 |
大阪文化祭賞奨励賞 2001年 なにわ大賞 2007年 大阪21世紀協会賞 2007年 |
山本 章弘(やまもと あきひろ)は、シテ方観世流能楽師。重要無形文化財保持者(総合認定)。
概要
[編集]大阪府豊中市出身。関西大学文学部国文学科卒業。山本眞義の長男であり、山本能楽堂の初代・山本博之の孫である。
山本眞義、25世宗家観世左近ならびに26世宗家観世清和に師事。山本章弘観鵆會を主宰[1]。公益社団法人能楽協会 理事、公益社団法人能楽協会大阪支部 常議員、公益財団法人山本能楽堂 代表理事、特別非営利活動法人べっぷかんこうかい 理事長を務める。
活動
[編集]山本能楽堂を中心に「現代に生きる魅力的な芸能」として、能楽の普及と継承につとめる。子どもたちへの能の次世代教育も積極的におこない、これまでに全国の8万人以上の子どもたちに能の魅力を伝えている。また、ブルガリアを中心に、東・中央ヨーロッパと日本の能を通じた国際交流につとめ、ヨーロッパ最大規模のシビウ国際演劇祭(ルーマニア)に7年連続招聘を受け出演。2017年秋、大阪城とブルターニュ大公城(フランス・ナント市)の友好城郭提携の際には能の公演を実施し国際親善につとめ、2022年11月には大阪市・ミラノ市姉妹都市提携40周年記念の能楽公演を行い、それを機に国立ミラノ大学に能を学ぶ正式なコースが設置された。
「水の都・大阪」の再生を願い開催された「水都大阪2009」の最終日を彩るイベントとして、水の浄化をテーマに子ども達と一緒に環境問題について考える、大阪発の新しい能の作品「水の輪」を制作・初演。以後、「Noh for SDGs 」として25回以上再演を繰り返し「水を大切にする気持ち」で世界を1つに結び、伝統芸能の力で持続可能な社会の実現を目指している。
主な略歴
[編集]- 1963年(昭和38年) - 仕舞『老松』にて初舞台
- 1983年(昭和58年) - 二十五世観世宗家観世左近に内弟子として入門
- 1988年(昭和63年) - 独立を許される
- 1996年(平成8年) - 重要無形文化財総合指定保持者の指定を受ける
- 1997年(平成9年) - 日本能楽会入会
- 1998年(平成10年) - 公益社団法人能楽協会大阪支部常議員に就任
- 2004年(平成16年) - 能楽・山本家の家督を継承する
- 2006年(平成18年) - 財団法人山本能楽会を発足し、理事長に就任
- 2006年(平成18年) - 特定非営利活動法人べっぷかんこうかいを発足し理事長に就任
- 2011年(平成23年) - 公益財団法人山本能楽堂に名称変更し、代表理事に就任
- 2011年(平成23年) - 公益社団法人能楽協会本部理事に就任
- 2018年(平成30年) - 京都造形芸術大学(京都芸術大学に名称変更)客員教授に就任
- 2019年(平成31年) - 相愛大学伝統芸能魅力検証プロジェクト実行委員会委員に就任
主な新作能
[編集]- 2009年(平成21年)– Noh for SDGs『水の輪』
水の浄化をテーマに環境問題について子ども達と考える作品。[2] - 2016年(平成28年)– 『真田幸村』
真田幸村と徳川家康による平和のための能。原作:北川央(前大阪城天守閣館長)[3] - 2019年(令和元年)– Noh for SDGs『オルフェウス』
ギリシャ神話「オルフェウス」を題材として、「森の豊かさ」を守るためブルガリアの恵まれない子供たち20人と一緒に、ブルガリアの古代ローマ劇場で初演。[4] - 2020年(令和2年)– 『慈愛 魂のゆくえ』
コロナ禍において、仏教の環相回向(輪廻転生)をテーマに制作。仏教の声明とのコラボレーション公演。[5] - 2022年(令和4年)– 『月乃卯』
世界的指揮者ケント・ナガノの発案により、「月とうさぎ」の民話をもとに制作。シェーンベルグの「月に憑かれたピエロ」と共に上演(指揮:ケント・ナガノ 演奏:ハンブルク交響楽団 歌手:藤村実穂子)
受賞
[編集]- 2000年(平成12年) - 大阪文化祭奨励賞受賞
- 2009年(平成21年) - パナソニック教育財団「心のフォーラム」奨励賞受賞
- 2009年、2010年(平成21、22年) - 近畿地方整備局ゆめづくりまちづくり奨励賞受賞
- 2010年(平成22年) - 第42回「博報賞」受賞
- 2011年(平成23年) - ティファニー財団日本文化大賞受賞
- 2013年(平成25年) - 関西元気文化圏賞受賞
- 2015年(平成27年) - 日本水大賞「未来開拓賞」受賞
- 2016年(平成28年) - 国土交通大臣表彰「手づくり郷土賞」受賞
- 2016年(平成28年) - 国際交流基金「地球市民賞」受賞
- 2017年(平成29年) - JTB交流文化賞「選考委員特別賞」受賞
- 2017年(平成29年) - 第1回「はなやかKANSAI魅力アップアワード」~関西インバウンド大賞受賞(近畿産業経済局)
- 2017年(平成29年) - 平成29年度外務大臣表彰
- 2017年(平成29年) - グッドデザイン賞2017受賞
- 2020年(令和2年) - グッドデザイン賞2020受賞
- 2021年(令和3年) - 大阪文化賞受賞
外部リンク
[編集]脚注
[編集]- ^ “会員詳細 山本章弘(やまもとあきひろ) 公益社団法人 能楽協会”. 能楽協会. 2023年6月21日閲覧。
- ^ “参考資料:新作能「水の輪」について”. 2023年6月21日閲覧。
- ^ “大河主役、能・講談・アニメに 幸村の魅力 新作で再発見 - 日本経済新聞”. 日本経済新聞. 2023年6月21日閲覧。
- ^ “【新作能 オルフェウス~森は深々と。光を受けて輝けり。】”. facebook. 2023年6月21日閲覧。
- ^ “新作能 見つける生と死”. facebook. 2023年6月21日閲覧。