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山口隆 (建築家)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

山口 隆(やまぐち たかし、1953年 - )は、日本の建築家、建築理論家。

山口隆建築研究所主宰[1]日本建築学会正会員、ルーマニア科学アカデミー名誉会員、アジアデザイナー交流協会 (ADP: Asia Designer Communication Platform) 会員[2]ハーバード大学客員研究員コロンビア大学客員教授東京大学客員研究員を経て、現在に至る[2][1]

来歴

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京都市生まれ[3]京都大学では建築論研究の第一人者である加藤邦男に学ぶ[要出典]京都大学大学院工学研究科建築学専攻、博士(工学)[1]。博士論文のテーマ「ピーター・アイゼンマンの建築論 -diagramを巡る主要概念(subject, object)の考察-」[1]。卒業後は建築家安藤忠雄に師事する[4]

1988年ピーター・アイゼンマンのパートナーやコロンビア大学出身の建築家と共に理論研究グループARXを結成する[3]

ARXの理論家として、建築における設計主体解体という理論を構築し[要出典]ニューヨークジュネーブベルリンリスボン日本を結び、ネットワーク[要曖昧さ回避]上における設計活動を始める[3]

複数の主体がテレコミュニケーショナルに相互干渉する設計手法[4]により[要出典]、1992年ベルリンシュプレーボーゲン都市開発国際コンペティションに入賞を果たし[2]、ARXの理論を具現化する[4]。こうした新しい試みが、ピーター・アイゼンマンによって評価され、建築理論誌 ANY(1993年)に取り上げられることにより、世界へのデビューを果たす[要出典]

「建築とは何か」といった建築論的な問題意識をもち[4]、建築の本質的役割を追求している建築家である[要出典]

実作では静謐な作品を創り続ける一方、プロジェクトにおいては、建築にアルゴリズミックデザインを取り入れ、プログラムロボットテクノロジーを建築に融合させるなど、新たな建築の可能性を探求している[5]

MITプリンストン大学ミラノ工科大学清華大学同済大学など、世界の大学でレクチャーを行っている[1]

教育

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2006年に、TYMDL (Takashi Yamaguchi Media Design Lab) を設立[6]

ハーバード大学スタンフォード大学コロンビア大学、MIT、プリンストン大学、清華大学などとワークショップレクチャーシンポジウムを開催[2]

作品

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Glass Temple(内部)

出典:[7]

  • 1998年 Glass Temple(京都市[要出典]
  • 2000年 White Temple(京都府
  • 2004年 Metal Office(京都市)
  • 2008年 Silent Office(東京都
  • 2009年 Breathing Factory(大阪府
  • 2010年 House in Ise(三重県
  • 2011年 Parametric Fragment(三重県)
  • 2012年 Koshimo+(兵庫県
  • 2012年 S Hotel(東京都)
  • 2015年 K House(大阪府)
  • 2015年 Tea House(日本中国
  • 2017年 Topological Folding House(兵庫県)
  • 2018年 MOGANA(京都市[要出典]

受賞歴

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  • 1992年2月 ベルリンシュプレーボーゲン都市開発国際コンペティション入賞(ドイツ国際建築家連合 (UIA) 公認)、ARXとして参加
  • 1999年10月 SD Review 朝倉賞(日本
  • 2001年3月 ベネディクタス賞大賞(アメリカアメリカ建築家協会 (AIA) 主催、UIA協賛)
  • 2004年6月 リキッド・ストーン:アーキテクチャー・イン・コンクリート展入選(アメリカ、全米建築博物館主催)
  • 2005年4月 AD 5 ans Exposition入選(フランス、VOGUE主催)
  • 2005年5月 パドヴァ国際建築ビエンナーレ バーバラ カポキン入賞(イタリア、UIA公認)
  • 2005年9月 日本建築家協会優秀建築選(日本)
  • 2005年9月 日本建築大賞ファイナリスト(日本)
  • 2005年10月 グッドデザイン賞(日本)
  • 2006年8月 ザルツブルク国際招待指名コンペ STERNBRAUEREI入選(オーストリア)
  • 2007年5月 ワールドメディアフェステバル Public Relation 部門 銀賞(ドイツ
  • 2008年10月 グッドデザイン賞(日本)
  • 2009年10月 グッドデザイン賞(日本)
  • 2011年5月 デダロ・ミノス国際建築賞(イタリア)
  • 2011年11月 京都デザイン賞(日本)
  • 2012年9月 日本建築家協会優秀建築選(日本)
  • 2017年5月 パドヴァ国際建築ビエンナーレ バーバラ カポキン賞入選(イタリア、UIA公認)
  • 2018年3月 日本建築設計学会賞(日本)
  • 2019年5月 パドヴァ国際建築ビエンナーレ バーバラ カポキン賞入選(イタリア、UIA公認)
  • 2019年7月 Architizer A+Awardsファイナリスト(アメリカ)
  • 2019年11月 京都デザイン賞(日本)
  • 2020年2月 インターナショナル・アーキテクチャー・アワード(アメリカ)

国際シンポジウム

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  • 2004年 北京国際建築ビエンナーレ / 21世紀における都市と建築の新たな形態の創出 / 北京人民芸術劇院
  • 2005年 パドヴァ国際建築ビエンナーレ / アーバン・デモクラシー 「良質なる建築と都市」/ イタリアパドヴァ大学
  • 2005年 ペルー建築国際会議/ 衝突する時間・建築ー未来への啓蒙 / ペルー カトリック大学
  • 2007年 フランチェスコ・ダル・コー 記念シンポジウム / 建築論および建築史を巡って / イタリア文化会館
  • 2008年 ケネス・フランプトン 記念シンポジウム / 現代建築批評 ― テクトニックを巡って/ 東京国際交流館
  • 2008年 コロンビア大学 Knowledge City - 都市変換 / 大阪産業大学
  • 2010年 パドヴァ 国際建築ビエンナーレ バーバラ・カポキン賞 日本巡回展記念シンポジウム / イタリア文化会館
  • 2011年 コロンビア大学 アルゴリズミックデザインを越えて / 大阪中之島公会堂
  • 2012年 ピーター・アイゼンマン、サンフォード・クインター 記念シンポジウム / 大阪中之島公会堂
  • 2015年 MONOZUKURI / 大阪産業大学、高野山大学、東京大学
  • 2017年 ROBOTIC ARCHITECTURE -未来の建築はロボットになる- / グランフロント大阪ナレッジキャピタル
  • 2017年 ART vs ARCHITECTURE -Technology- / グランフロント大阪ナレッジキャピタル
  • 2018年 Toward Singularity / CASO、ASJ TOKYO CELL、京都大学

展覧会

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  • 1992年 ドイツ ベルリンシュプレーボーゲン都市開発国際コンペ入選展 / 議会議事堂, ベルリン
  • 1992年 ドイツ ベルリンシュプレーボーゲン都市開発国際コンペ入選展 / ボン国際会議場,ドイツ
  • 1992年 ドイツ ベルリンシュプレーボーゲン都市開発国際コンペ入選展 / ニューヨークアーキリーグ,アメリカ
  • 1995年 "digit" SPIRAL -Interactivity and Digital Art- / スパイラルホール,東京
  • 1998年 山口隆建築展 / Glass Temple, 日本
  • 1999年 18回 SD Review / 日本
  • 2000年 TAKASHI YAMAGUCHI 展 / アイントフォーフェン工科大学, オランダ
  • 2001年 TAKASHI YAMAGUCHI 展 / ヘルシンキ芸術大学, フィンランド
  • 2002年 TAKASHI YAMAGUCHI 展 / CAS : Contemporary Art and Spirits, 日本
  • 2004年 リキッドストーン展:New Architecture in Concrete / 全米建築博物館, アメリカ
  • 2004年 北京国際建築ビエンナーレ / 中国
  • 2004年 デザイナーズ ウィーク展 / 日本
  • 2005年 AD 5 ans Exposition / フランス国立図書館, パリ, フランス
  • 2005年 グッドデザイン賞 展覧会 / 日本
  • 2005年 国際ビエンナーレ バーバラ・カポキン賞 展覧会 / パドヴァ, イタリア
  • 2006年 ザルツブルク Reinberg 国際コンペティション展覧会 / オーストリア
  • 2007年 パラレル日本 -現代日本建築展- 1996-2006 / 東京都写真美術館, 日本
  • 2007年 TAKASHI YAMAGUCHI 展 / イオン・ミンク都市工学建築大学, ルーマニア
  • 2008年 グッドデザイン賞 展覧会 / 日本
  • 2009年 グッドデザイン賞 展覧会 / 日本
  • 2009年 Arquitectura Japonesa desde miradas argentinas / アルゼンチン
  • 2010年 Contemplating the Void / グッゲンハイム美術館 NY, アメリカ
  • 2010年 国際建築ビエンナーレ バーバラ・カポキン賞 日本巡回展 / イタリア文化会館, 日本
  • 2011年 デダロ・ミノス国際建築賞展覧会/ イタリア
  • 2012年 GA Houses Projects 2012 / GAギャラリー, 日本
  • 2012年 Vertical Urban Factory: East Asia Exhibition / ニューヨーク大学, ニューヨーク市, アメリカ
  • 2012年 GOD[S] A User's Guide / パリ,フランス
  • 2013年 アルゴリズミック建築展 / 大阪
  • 2014年 TYMDL映像作品展 / グランフロント大阪北館ナレッジキャピタル,大阪
  • 2015年 山口隆建築展 -云里方圆- / 上海,中国
  • 2016年 山口隆建築展 -SEXY TECHNOLOGY- / 東京
  • 2017年 ROBOTIC ARCHITECTURE-未来の建築はロボットになる-/ 大阪
  • 2017年 バルバラ・カポチン国際建築ビエンナーレ / パドヴァ,イタリア
  • 2018年 ADP Design Tour in Tokyo / 東京
  • 2018年 ADP Design Tour in Hong Kong / 香港
  • 2019年 Toward Singularity / 東京、大阪
  • 2021年 Subject-Object, QUANTUMETRIC / 東京
  • 2022年 Subject-Object, QUANTUMETRIC / 大阪

著書

[編集]
  • STRATA vol.1 -TAKASHI YAMAGUCHI- (Gallery O) 1998
  • Above Under | Here and There (王立アイントホーフェン工科大学出版会) 2000
  • ネットワークプラクティス: 建築とデザインにおける新たな戦略(鹿島出版会、Network Practices: Japanese translation)2014。ISBN : 978-4306046016
  • Diagram-Side Out (株式会社総合資格) 2016。ISBN: 978-4864171861
  • ROBOTECTONIC(株式会社総合資格)2020。ISBN: 978-4864173452
  • アイゼンマンの建築論+QUANTUMETRIC(株式会社総合資格)2021。ISBN: 978-4864174251
  • QUANTUMETRIC(株式会社総合資格)2022。ISBN: 978-4864174824

出版

[編集]
  • 1993年 Architecture New York: ANY / US
  • 1999年 l'architecture d'aujourd'hu : AA / France
  • 1999年 Lotus International / Italy
  • 1999年 Aspa / Netherlands
  • 1999年 Oz Journal / US
  • 1999年 DETAIL / Germany
  • 2000年 METROPOLIS / US
  • 2001年 DETAILS IN ARCHITECTURE / Netherlands
  • 2001年 Deutsche BauZeitschrift / Germany
  • 2001年 Lotus International / Italy
  • 2001年 ARCHITECTURAL RECORD / US
  • 2001年 l'ARCA / Italy
  • 2002年 Techniques architecture / France
  • 2002年 Oz Journal / US
  • 2002年 CASABELLA / Italy
  • 2002年 l'architecture d'aujourd'hui / France
  • 2002年 1000 Architects / Australia
  • 2002年 Minimal Architecture / Spain
  • 2002年 DETAIL / Germany
  • 2002年 wallpaper / UK
  • 2003年 Architecture Viva / Spain
  • 2003年 Architectural Digest / France
  • 2003年 Religious : Spiritual Buildings / UK
  • 2003年 Social Spaces / Australia
  • 2004年 DETAIL / Germany
  • 2004年 VOGUE / France
  • 2004年 New Sacred Architecture / UK, Spain
  • 2005年 Meditative Spaces / UK, US, Japan
  • 2005年 DETAIL / Germany
  • 2005年 Kosmos / US
  • 2005年 Architecture+ / UAE
  • 2005年 COLORFULNESS / China
  • 2005年 Office Space / Spain
  • 2005年 ECHO / Ukraina
  • 2005年 l'ARCA / Italy
  • 2005年 ELLE Decor / Russia
  • 2005年 Architexture / Romania
  • 2005年 Architects' Journal / UK
  • 2006年 Architexture / Romania
  • 2006年 Specifier Magazine/ Australia
  • 2006年 ABITARE / Italy
  • 2006年 The Best Interior Magazine / Moscow
  • 2006年 CASABELLA / Italy
  • 2006年 Deutsche BauZeitschrift / Germany
  • 2007年 JA -Japan Architects- / Japan
  • 2007年 CASABELLA / Italy
  • 2007年 + arquitectura / Portugal
  • 2007年 New Oriental Style / Japan
  • 2007年 Arhitectura / Romania
  • 2008年 Work. Best of Interior Design / Germany
  • 2008年 21st Century Architecture / UK
  • 2008年 Igloo / Finland
  • 2008年 Block Magazine / Canada
  • 2008年 Loft - Wrought Iron / Spain
  • 2008年 1000 landscape / Germanys
  • 2009年 architecture & interiors DETAIL / Korea
  • 2009年 Architecture & Detail / China
  • 2009年 DOMES Architecture Review / Greece
  • 2009年 Katei Gaho International Edition
  • 2009年 FRAME / Netherlands
  • 2009年 The Dictionary of Visual Language / HK
  • 2009年 21st Century World Architecture / China
  • 2009年 Hinge / HK
  • 2009年 Closer to God / Germany
  • 2010年 21st Century Houses / Australia
  • 2010年 Hinge / HK
  • 2010年 GA HOUSES 119 / Japan
  • 2011年 GA HOUSES 122 / Japan
  • 2011年 MARU / Korea
  • 2011年 Urbanism and Architecture / China
  • 2012年 cenTras / Lithuania
  • 2012年 GA HOUSES 125 / Japan
  • 2012年 2012 COMFORTABLE HOUSES / China
  • 2014年 Encyclopedia of Detail in Facade / China
  • 2014年 DETAIL / Germany

脚注

[編集]
  1. ^ a b c d e PROFILE”. Takashi Yamaguchi | 山口 隆. 2023年10月21日閲覧。
  2. ^ a b c d 山口 隆 | promote”. 2023年10月21日閲覧。
  3. ^ a b c Takashi Yamaguchi & Associates / 山口隆建築研究所 at the Wayback Machine (archived 2016年4月4日)(→Japanese→Profile)
  4. ^ a b c d 【第154回】「SEXY TECHNOLOGY -PROGRAM-SIDE OUT-」”. ARCHITECTS FORUM 建築家フォーラム. 2023年10月21日閲覧。
  5. ^ https://www.amazon.co.jp/CANON-QUANTUMETRIC-量子的生成-建築書-山口隆/dp/4864174822
  6. ^ TYMDL_press. “What is TYMDL ? / TYMDL とは?|TYMDL_press”. [[note (配信サイト)|]]. 2023年10月21日閲覧。
  7. ^ WORKS”. Takashi Yamaguchi | 山口 隆. 2023年10月21日閲覧。

外部リンク

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