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移行上皮

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
尿路上皮から転送)
膀胱の移行上皮、HE染色

移行上皮(いこうじょうひ、英:transitional epithelium)【別名:重層円柱上皮】(じゅうそうえんちゅうじょうひ)

とは表在層、中間層、基底層の3層から構成される偽重層上皮の1種。光学顕微鏡では重層上皮様に観察されるが、全ての細胞は細胞突起を出して基底板に接している。最表層の細胞は被蓋細胞と呼ばれる。腎盤尿管膀胱尿道の上皮であり、器官の拡張および収縮でその形態を著しく変化させる。収縮時の上皮層は厚いが、拡張時はそれぞれの細胞が扁平となり上皮層は薄くなる。移行上皮は尿路系の炎症膀胱炎の際に尿沈渣中に出現することがある。

また、上気道にある、重層扁平上皮英語版多列繊毛上皮の中間的な性質をもつ細胞も「移行上皮」と呼ばれることがあり、これと区別する場合に前述した狭義の移行上皮は尿路上皮urothelium)とも呼ばれる。

参考文献

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  • 日本獣医解剖学会編集 『獣医組織学 改訂第二版』 学窓社 2003年 ISBN 4873621135

関連項目

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