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小西綾

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

小西綾(こにし あや、1904年9月7日2003年11月3日)は、実践的な女性解放運動家。

各地を講演し多くのファンを持った。全ての女たちへ「自分の頭で考える」「マイナスもプラスに転化できる」[要出典]というエールを送り続けた。女性は差別されて当然、選挙権も人権もなく、もちろんセクハラという言葉もなかった困難な時代の中で、自立と自由を素手でつかみとり、戦前には同僚の女性を守る闘いをした。

戦後は組織に頼らない語り部として、さらに70歳を超えてウーマンリブ世代と交流を持ち、新しい活動を始めた。自分の目で見て考えて、世間の常識をでんぐり返し[要検証]、「どうしたら女性がより人間らしく、幸せに生きられるか」を話し続け、若い世代に橋を架けようとした。

最後に残したメッセージは『みなさん こんないい時代はありません お手本のない時代です 自分の頭で考えて生きてください』である[要出典]

年表

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  • 1904年 9月7日 大阪に生まれる[1]
  • 1919年 父死去
  • 1920年 姉死去。女学校を中退。弟妹を養うため母とともに鐘紡で事務職として働く
  • 1925年 同僚の女性のために闘い、炊事場へ左遷される。このとき社会の男女差別について自覚する。
  • 1928年 収入を得るため、勤めを続けながら喫茶・麻雀店を開店
  • 1930年 ストライキの首謀者として鐘紡を解雇される。新築地劇団の関西後援会を結成
  • 1932年 結婚
  • 1934年 長男誕生
  • 1936年 離婚。弟妹が就職したので、自分の勉強をしようと喫茶店を売却。新築地劇団のマネージャーになる
  • 1940年 新劇までが弾圧の対象となり、劇団員とともに検挙され25日間拘留される。軍需工場(鉄工所)、製薬会社で働く
  • 1945年 敗戦。『よっしゃ、これからは婦人の解放や』と決意。41歳。
  • 1946年 総選挙で婦人議員擁立のため大阪で活動
  • 1947年 「関西自由懇話会」を始める
  • 1948年 「関西婦人民主クラブ支部」を結成
  • 1949年 「近代女性講座」を始める
  • 1951年 婦人民主クラブに呼ばれて上京、書記長になる。47歳。
  • 1952年 駒尺喜美(27歳)と低所得者住居「大塚女子アパート」で同居始める
  • 1953年 婦人民主クラブを分裂問題で辞める。婦人解放運動家として個人で活動を開始
  • 1955年 広島で「母と女教師の会」、農村や働く女性の集まりで話す活動を始める。広島で女性グループ「銀河の集い」を結成。「市民大学講座」など広島との付き合いは断続的に1960年代まで続く。
  • 1959年 母死去
  • 1966年 駒尺喜美と文京区駒込へ転居
  • 1969年 国立市市民講座「新聞を読む会」を始める(1979年まで)
  • 1976年 第2回「魔女コンサート」に参加、講演。年齢を超えて、ウーマンリブの若い世代とつながった。72歳。
  • 1977年 駒尺喜美と新宿区神楽坂に「56番館」(女性の集まりのために開放した自宅の一室の呼称)を開く。前年に引き続き、第3回「魔女コンサート」に参加
  • 1978年 新聞を読んで考える会「でんぐりがえ史」を始める(1980年まで)。中高年のための「ディスコぱーてぃどん」も始める
  • 1979年 「魔女の審判」を駒尺喜美と共著で出版
  • 1980年 女の展覧会「花ふぶき」に参加、講演。若い世代との交流を深め、男女差別の実態を解明していく
  • 1981年 56番館にてウーマンリブ世代と週1回、夕食を囲みながら「あっ、わかったの会」を始める(1991年まで)
  • 1984年 「ザ・ショー 女のルネッサンス」に主催者の一員として参加、講演。
  • 1985年 前年に引き続き「女のルネッサンスPartII 2020年発不思議の旅」に同様に参加、講演。
  • 1987年 講演集「女、あんたが主人公―小西綾 おおいに語る―」を出版
  • 1990年 アメリカへ。シニアライフを視察
  • 1991年 駒尺喜美と大阪へ転居、「わかったぷらんにんぐ」を設立、「ウーマンズスクール」を開校、校長になる。87歳。
  • 2001年 「わかったぷらんにんぐ」「ウーマンズスクール」閉じる
  • 2003年 春、駒尺喜美が提唱したシニアハウス「友だち村」(伊豆市)へ転居。11月3日死去。99歳。駒尺喜美との共同生活は50年に及んだ。

出版物

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  • 駒尺喜美との共著『魔女の審判』エポナ出版(1975)がある
  • しかし小西綾を知るためには、駒尺喜美と「あっ、わかったの会」が編集した講演集『女、あんたが主人公―小西綾 おおいに語る―』松香堂書店(1987)が有用である。

脚注

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  1. ^ ジョジョ企画『女たちの20世紀・100人 ―姉妹たちよ』(集英社、1999年)