コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

小河勝

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
小河 勝
人物情報
生誕 (1944-09-18) 1944年9月18日(80歳)
大阪府大阪市
居住 奈良県
国籍 日本の旗 日本
出身校 信州大学文理学部自然科学科
学問
活動地域 奈良京都大阪福岡
スリランカインドネシアエジプト南アフリカフィリピンネパールマラウイキルギスミャンマー
研究分野 教育学
研究機関 小河教育研究所
学位 理学士
特筆すべき概念 基礎学力こそ大事
主な業績 JICA採択事業「産学連携によるeラーニングを活用した子供たちの数学の学力達成度強化のための普及・実証事業」コンサルティング
主要な作品 小河式プリント
主な受賞歴 文部科学省・地方教育行政功労者表彰
公式サイト
小河教育研究所
ミレニアムエデュケーションセンターJAPAN(MEC-JAPAN)
ポプラ介護福祉学校
テンプレートを表示

小河 勝(おごう まさる、1944年9月18日 - ) は、大阪府大阪市出身の教育者。元公立中学校教諭。元大阪府教育委員会委員。元和歌山大学教育学部非常勤講師。元大阪樟蔭女子大学学芸学部非常勤講師。
現在、株式会社小河教育研究所代表取締役社長。ミレニアムエデュケーションセンターJAPAN(MEC-JAPAN)代表理事学校法人ポプラ学園ポプラ介護福祉学校校長

経歴

[編集]

1963年大阪府立生野高等学校を卒業(15期生)。1970年信州大学文理学部自然科学科を卒業(文理18回生)。2005年10月5日、中学生の自主学習を手助けする「小河学習館」を開講し、館長に就任[1]2010年3月、奈良市に未来を切り開く学習塾「奈良ゼミナール」を設立し、塾長に就任[2]2021年4月14日、特定非営利活動法人ミレニアム・エデュケーション・センター・JAPANを設立し、代表理事となる。同年4月20日より、教育方法・人材育成方法に関する研究、研修などの実施を目的とした事業活動を開始[3]2024年、学校法人ポプラ学園ポプラ介護福祉学校の校長に就任。

公立中学校教諭として

[編集]

大阪市立本庄中学校の臨時講師を務めたことがきっかけで教育に関心を持ち、1973年大阪市立加美中学校の教諭(理科)。その後、大阪市立港中学校を経て、1998年から大阪市立市岡中学校に勤務し、2005年3月に退職。32年間の教師生活を勤め上げた。

大阪府教育委員会委員として

[編集]

橋下徹大阪府知事の意向で、2008年10月1日から大阪府教育委員会委員に就任[4]。委員長職務代理者に指定される(2期)[5][6]2010年11月3日、大阪府知事・教育委員は韓国教育視察に出発。小河勝は第1団に所属し、橋下徹、隂山英男らとソウル科学高校、ソウル教育研究情報院、大元外国語高校、中谷小学校、大韓民国教育科学技術部ソウル特別市教育庁、城東工業高校、漢江中学校、善隣インターネット高校ソウル日本人学校を訪問した[7][8][9]
2016年、全国各地で学力向上に成果を上げている隂山英男と田川市学力向上アドバイザーになる[10]
2017年10月13日、文部科学省東館3階講堂において林芳正文部科学大臣出席のもと地方教育行政功労者表彰式が執り行われた。小河は受章者を代表した挨拶で「子どもたちが自ら知識を深めて、個性や能力を伸ばし、人生を切り開く力を身につけるには、学校と家庭、地域がしっかりと連携していく必要があり、その橋渡し役となる教育委員会の使命は、大変大きいものがあります。本日の表彰に恥じることのないよう、それぞれの立場で各地の教育と教育行政の発展のため、一層尽力していく所存です。」と述べた[11]

小河式プリント

[編集]

小河式プリントは、岸本裕史と隂山英男が普及させた百ます計算などを取り入れた書き込み式の教材。中学生向けの国語基礎篇・数学基礎篇がある。中学国語基礎篇は、国語の成績をあげる「描写」「自己表現」「論理的思考」の3の能力を、1日30分、2か月で習得。3・3システム、転写法を採用。中学数学基礎篇は、算数チェックテストで、小学校のつまづきを手当てしながら、中学数学の土台である一次方程式の文章題まで1か月でかけあがる。未来を切り開く学力シリーズ小河式プリントはベストセラーになり、基礎学力の養成に役立つとして、全国の中学校や学習塾で利用された。隂山英男と共に全国各地を回り、小・中学生の基礎学力向上に取り組んだ。

受賞歴

[編集]
  • 2017年 地方教育行政功労者表彰[12]

著書

[編集]

未来を切り開く学力シリーズ 小河式プリント

[編集]

未来を切り開く学力シリーズ 小河式3・3モジュール

[編集]
  • 『小学4年生 算数1 わり算・計算のきまり』文藝春秋 2010年12月16日 ISBN 978-4163734606
  • 『小学4年生 算数2 小数・分数・グラフ』文藝春秋 2010年12月16日 ISBN 978-4163734705
  • 『小学4年生 算数3 図形と面積』文藝春秋 2010年12月16日 ISBN 978-4163734804
  • 『小学5年生 算数1 小数のかけ算とわり算・平均』文藝春秋 2011年2月25日 ISBN 978-4163737508
  • 『小学5年生 算数2 分数・百分率・倍数と約数』文藝春秋 2011年2月25日 ISBN 978-4163737607
  • 『小学5年生 算数3 図形と面積・体積』文藝春秋 2011年2月25日 ISBN 978-4163737706
  • 『小学6年生 算数1 比・速さ・比例と反比例』文藝春秋 2011年3月7日 ISBN 978-4163738109
  • 『小学6年生 算数2 文字と式・分数のかけ算とわり算』文藝春秋 2011年3月7日 ISBN 978-4163738208
  • 『小学6年生 算数3 図形 円・体積・合同・対称』文藝春秋 2011年3月7日 ISBN 978-4163738307

雑誌

[編集]
  • 読売ウイークリー 62巻9号 通号2856 有名校に続々! あの陰山・小河先生対談--詰め込み大賛成、基礎なくして「ゆとり」なし』読売新聞東京本社 2003年3月2日 国立国会図書館書誌ID 6442732
  • 『本の話 9巻3号 通号94 特別対談 陰山英男×小河勝「読み書き計算」が子どもを救う』文藝春秋 2003年3月
  • Sapio 15巻20号 通号329 記事 書想倶楽部 書想対談 小河勝×メル・レヴィーン 学校の授業がわからない子ども達にとって、達成感こそビタミン剤だ』小学館 2003年10月8日 国立国会図書館書誌ID 6704286
  • 別冊宝島 ムック 1216号 親子の時間 特集:親子勉強が成功した工夫いっぱい12家族のストーリー「親子学習を考えようプロジェクト!」』宝島社 2005年10月4日 ISBN 4-7966-4911-5
  • 『プレジデント 44巻8号 別冊「計算力」小河勝の必殺技 算数の概念を体感させよう(特集1 才能は親が伸ばす 頭のいい子の生活習慣;基礎学力アップ! 1日10分の父親授業)』プレジデント社 2006年4月17日 国立国会図書館書誌ID 7871793
  • 『塾ジャーナル 2006年11月号「理数科指導を通して得た国語教育の重要性」』ルックデータ出版 2006年11月[13][14]
  • 週刊文春 / 文芸春秋[編]52巻49号 通号2606 冬休みに差がつく「7つの習慣」学力も知能指数も上がる「奇跡の算数ドリル」』文芸春秋 2010年12月23日 国立国会図書館書誌ID 10915139
  • 『増刊 edu(エデュー)思春期 edu 2013年08月号 小河勝先生から高学年ママへ 小学校時代は子どもをしっかりと抱きとめて』小学館 2013年6月18日[15][16]
  • プレジデントFamily(ファミリー)2018年01月号(2018冬号:算数が大得意になる)13巻1号「低学年・中学年・高学年 わが子の計算力を緊急チェック!」』プレジデント社 2017年12月5日[17][18]
  • 文芸春秋 97巻5号 10分間学習で子供の顔つきが変わる』文芸春秋 2019年5月 国立国会図書館書誌ID 029623164

書評

[編集]
  • 2009年1月20日『「ケータイ持ち込み禁止」は端緒に過ぎない』[19]

講演

[編集]
  • 2003年8月30日『「学力作りのために」-学校でできること、家でできること-』教育講演会[20][21]
  • 2004年1月30日『「低学力克服の取り組みについて」学力向上フロンティア事業講演会』[22]
  • 2006年9月24日『第1部 基調講演「理数科指導を通して得た国語教育の重要性」』[23]
  • 2007年10月21日『記念講演「学力づくりと家庭づくり」山口県PTA研修大会 山陽小野田大会』[24]
  • 2008年7月2日『「勉強と未来」小河勝先生講演会』松阪市立東部中学校[25]
  • 2009年3月28日『徹底反復学力向上セミナーin大阪』NPO法人日本標準教育研究所 徹底反復研究会[26][27]
  • 2009年10月17日『「学力作りと家庭づくり 荒れる キレる」大阪樟蔭女子大学・短期大学部 オープンカレッジ』[28][29]
  • 2009年10月23日『秋季研修大会「モジュール授業の理論と実践」』山陽小野田市中学校長研修大会[30]
  • 2009年11月14日『「学力づくりと家庭づくり」教育講演会』岸和田市立土生中学校[31]
  • 2010年11月16日『「小・中合同研修会」金武町学力向上対策委員会』金武町教育委員会[32]
  • 2011年1月13日『「勉強は未来を作る」金武町立嘉芸小学校 げんき亭』金武町教育委員会[33]
  • 2011年1月14日『「勉強は未来を作る」金武町立金武中学校 体育館』金武町教育委員会[34]
  • 2011年4月21日『【教育講演】「モジュール授業」の実践について』大阪府立藤井寺工科高等学校[35]
  • 2011年5月28日『第1部 基調講演「今日の学力の実態とモジュール(短時間集中型反復学習法)の可能性」』[36]
  • 2011年12月24日『「現在の学力問題」雲雀丘学園小学校 雲雀丘学園中学校・高等学校』[37][38]
  • 2012年8月25日『第23回 公開講座・公開授業 今後の大阪の教育について』大阪府立生野高等学校 同窓会[39]
  • 2012年9月1日『どうする学校教育 いま大阪で起きている「教育改革」を福岡で考える』[40]
  • 2013年8月30日『義務教育と高校・大学教育との連携(第9回全国大会招待講演の記録)』[41]
  • 2022年3月17日『「基礎力の徹底強化が劇的な学力向上を実現する」オンラインセミナー』[42]

対談

[編集]
  • 『教育対談集 第3話 小河勝「今、大阪の教育に求められているもの」』WASEDABOOKが贈る別冊クラッセ|中村俊一の教育BOX(OBC放送)の対談を再構成[43][44]

シンポジウム

[編集]
  • 1994年11月『「現代を生きる力と子どもの学力形成」教育実践論の立場から 提案者』[45]
  • 2003年7月5日『第2回「学力・学ぶ意欲・競争 - 教育改革の行方」パネリスト』[46]
  • 2011年12月3日『「どうなる どうする 大阪の教育 ~大阪府教育基本条例案を考える~」パネリスト』[47]

独立行政法人国際協力機構(Japan International Cooperation Agency)

[編集]
  • 2013年『ICTを活用した小河方式の普及、学校塾による数学教育の強化、数学教育に関する教員養成大学の強化、ITを活用した小河方式の全世界への展開』[48]
  • 2016年『子供たちの数学達成度を向上させるための持続的な活動が可能となるビジネスモデルを構築する』[49]
  • 2017年『途上国での数学教育の課題は中等教育以前の初等教育にある』[50]
  • 2017年『小河方式に関するセミナー』[51]
  • 2019年『エジプト施設の訪問、対談で考え感じたこと』[52]
  • 2022年『インドネシア ODA事業リスト(民間連携)』[53]
  • 2024年『小河式モジュール学習(数の概念、集合の概念、合成分解、四則演算を体系的に習得する学習プログラム)』[54]
  • 2024年『外部人材総括。外部人材の取りまとめ、現地教育事情・教材使用状況分析、教員研修、教材活用法検討、教材現地化への助言』[55]

関連項目

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ 小河学習館(難波校)週に1回の授業で自分に合った家庭学習へ
  2. ^ 奈良ゼミナール 会社概要
  3. ^ 内閣府NPO法人ポータルサイト 特定非営利活動法人ミレニアム・エデュケーション・センター・JAPAN
  4. ^ 次世代教育推進機構 学校授業のスパイス 大阪府・学力向上への挑戦!
  5. ^ 平成20年11月定例教育委員会会議会議録/大阪府(おおさかふ)ホームページ Osaka Prefectural Government
  6. ^ 平成24年10月委員会臨時会議会議録/大阪府(おおさかふ)ホームページ Osaka Prefectural Government
  7. ^ 平成22年10月委員会会議/大阪府(おおさかふ)ホームページ Osaka Prefectural Government
  8. ^ 平成22年10月27日 教育委員会会議報告事項 韓国教育視察について
  9. ^ 校長通信:韓国への教育視察を終えて
  10. ^ 福岡県田川市 平成30年度 教育施策の方針と重点施策
  11. ^ 2017年10月17日 地方教育行政功労者表彰式 都道府県、市町村教育委員会関係者165名に対して表彰
  12. ^ 文部科学省 MEXT【櫻木 大臣報道官 通信 vol.255】地方教育行政功労者表彰式
  13. ^ 塾・学校・家庭を結ぶ 受験情報サイト:学びネット 特集 SPECIAL 全国の塾団体研修会に学ぶ ─塾に求められる課題とは─ 関西私塾教育連盟研修大会
  14. ^ 関西私塾教育連盟研修大会「学校の取り組みから塾が学ぶ」第1部 基調講演 和歌山大学 教育学部 講師 小河勝 氏
  15. ^ 増刊 edu(エデュー)思春期 edu(発売日2013年06月18日)
  16. ^ 思春期 edu(エデュー)2013年08月号
  17. ^ 「わが子の計算力チェック」ダウンロードページ 中学年編「エレベーター算」追加問題
  18. ^ プレジデントFamily(ファミリー)2018年01月号(2018冬号:算数が大得意になる)雑誌 - 2017/12/5
  19. ^ 本の話 読者と作家を結ぶリボンのようなウェブメディア
  20. ^ 広報くまの 2003年8月号(平成15年8月1日発行)熊野町
  21. ^ 教育講演会のお知らせ 熊野町教育委員会・熊野町小中高連携教育推進会議
  22. ^ 智頭町立智頭中学校 フロンティアスクールとしての研究成果の普及
  23. ^ 関西私塾教育連盟研修大会
  24. ^ 山口県PTA連合会広報誌 おやごころ 第92号
  25. ^ 松阪市立東部中学校 生徒会活動
  26. ^ 徹底反復学力向上セミナーin大阪 -1日目- 徹底反復研究会 運営ブログ
  27. ^ 徹底反復学力向上セミナーin大阪 開催! 徹底反復研究会 事務局
  28. ^ 公開講座等(関屋キャンパス)【オープンカレッジ】第1回講座「学力作りと家庭づくり」
  29. ^ 平成21年度 大阪樟蔭女子大学・短期大学部 オープンカレッジ | 大阪樟蔭女子大学 関屋キャンパス 学術研究会
  30. ^ 広報さんようおのだ 2009年11月1日号
  31. ^ 土生中 授業参観・教育講演会を行いました
  32. ^ 金武町教育委員会広報 くくむ 第25号
  33. ^ 金武町教育委員会広報 くくむ 第26号
  34. ^ 金武町教育委員会広報 くくむ 第26号
  35. ^ 大阪府立藤井寺工科高等学校 定時制課程 トピックス
  36. ^ 第14回信州大学物理会総会
  37. ^ 雲雀丘学園|校長通信:新学習指導要領とつまづき調査
  38. ^ 雲雀丘学園|校長通信:徹底した基礎づくり
  39. ^ 大阪府立生野高等学校 同窓会 講師:小河勝氏(高校15期・大阪府教育委員会教育委員)
  40. ^ 福岡県弁護士会からのお知らせ シンポジウム・講演会など
  41. ^ リメディアル教育研究 2014年9巻1号 書誌
  42. ^ 株式会社青山英語学院
  43. ^ 別冊クラッセ|特集 日本の教育 × 海外の教育|理想教育を拓く人々|中村俊一
  44. ^ 別冊クラッセ|シリーズ対談集 教育をめぐる冒険 中村俊一が訊く教育のホットイシュー
  45. ^ 関西教育学会第46回年次大会シンポジウム(開催大学:奈良教育大学)
  46. ^ 日本の教育が抱える様々な課題について話し合う連続シンポジウム「転機の教育」(朝日新聞社主催)
  47. ^ 大阪弁護士会 緊急シンポジウム
  48. ^ インドネシア国 教育文化省との連携によるBOP層の子供たちを対象とした教育事業準備調査(BOPビジネス連携促進)ファイナルレポート
  49. ^ スリランカ国 BOP層の子供たちを対象としたeラーニング教育事業準備調査(BOPビジネス連携促進)報告書
  50. ^ フィリピン国 紙とデジタルの複合教材(スマートレクチャー)を用いた数学力向上に関する案件化調査 業務完了報告書
  51. ^ インドネシア共和国 産学連携によるeラーニングを活用した子供たちの数学の学力達成度強化のための普及・実証事業 業務完了報告書
  52. ^ アフリカ現地課題確認調査(スタディツアー)教育(教育の質の向上)参加企業報告書
  53. ^ インドネシア共和国 NGO/CSO等国別プロファイル
  54. ^ ネパール国 教育の質の向上支援プロジェクト(第2期)業務完了報告書
  55. ^ 南アフリカ共和国 日本式算数に基づいたeラーニング教材活用による算数学力向上に関する案件化調査 業務完了報告書

外部リンク

[編集]