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小園健太

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
小園 健太
横浜DeNAベイスターズ #18
2024年3月20日 横浜スタジアムにて
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 大阪府貝塚市
生年月日 (2003-04-09) 2003年4月9日(21歳)
身長
体重
185 cm
90 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2021年 ドラフト1位
初出場 2024年4月10日
年俸 690万円(2025年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

小園 健太(こぞの けんた、2003年4月9日 - )は、大阪府貝塚市出身のプロ野球選手投手)。右投右打。横浜DeNAベイスターズ所属。

経歴

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プロ入り前

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貝塚市立中央小学校1年生から軟式野球を始める。貝塚市立第一中学校在学時は硬式野球のクラブチームである貝塚ヤングに所属し、3年夏のヤングリーグ日本選手権で優勝した[2]

その後貝塚ヤングでバッテリーを組んでいた松川虎生に誘われ、和歌山市立和歌山高等学校に進学。1年春からベンチ入りした。2年秋からエースとなり、近畿大会でベスト4に進出。3年春の第93回選抜高等学校野球大会に出場し、県岐阜商との1回戦で先発登板して9回を無失点。チームがサヨナラ勝ちしたため完封勝利となった[3]明豊との2回戦では5回表から救援登板したが、同点の7回表に決勝打を打たれ敗れた[4]。同年夏は和歌山県大会決勝まで勝ち上がったが、決勝では後に同年の第103回全国高等学校野球選手権大会で優勝を果たす智弁和歌山相手に4失点し敗退[5]。2季連続での甲子園出場を逃した。その後、2021年8月30日に松川と共にプロ志望届を提出した[6]

10月11日のドラフト会議では、横浜DeNAベイスターズ阪神タイガースから1位指名を受け、抽選の結果DeNAが交渉権を獲得した[7]。11月6日、契約金1億円、年俸1320万円で仮契約を結んだ[8]。背番号は三浦大輔監督が現役・コーチ時代に背負っていた18[9]。背番号18は高校1年のときに初めて付けた背番号で、夏の和歌山大会準々決勝で決勝打を打たれて敗戦した悔しい経験から、原点を忘れないようにと大阪の自宅にこの「18」を貼っている小園にとっても思い入れのある背番号である[10]。この年のドラフトでは同校の松川も千葉ロッテマリーンズから1位指名され、同一高校のバッテリーが揃って1位指名されるのは初めてであった[11]

DeNA時代

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2022年、春季キャンプから一軍に帯同[12]。実戦登板は無かったが1か月間一軍で練習を行い[13]、その後フィジカルチェックで、体の大きさと比較して筋量がまだ足らないという判断から3月から二軍に合流し、ブルペンには入らず体作りに取り組む[14]。開幕後もトレーニングに励み、長らく実戦から離れていたが、8月4日、楽天とのイースタン・リーグ公式戦で初登板。救援で1イニングを投げ、最速147km/hで三者凡退に退ける投球を見せた[15][16]。二軍での登板を続け3試合に登板し無失点を続けていたが、9月7日に喉の痛みがあり新型コロナウイルスの陽性判定を受ける[17]。9月14日に練習を再開するが、実戦復帰が無いままシーズンを終えた[18]。シーズン終了後はみやざきフェニックス・リーグに参加し登板を重ねた[19]。10月24日、推定年俸1200万円で契約を更改した[20]

2023年、春季キャンプからオープン戦まで一軍に帯同し、オープン戦では3月21日の読売ジャイアンツ戦で5回3安打無失点の好投を見せるなど[21]、4試合の登板で1勝1敗、防御率2.45の成績を残し、開幕に合わせて二軍に合流した[22]。二軍ではチーム最多の16試合に先発し、2勝5敗、防御率4.21の成績を残す。83回1/3の投球回に対し、40奪三振、39与四球と制球面で課題を残した。10月に入りフェニックスリーグでは腕の位置が下がっていた体の使い方を見直し[23]、無四球完投勝利を飾るなど徐々に自分の投球を掴み[24]、11月下旬からは台湾で行われたアジアウインターベースボールリーグに参加し、4試合の登板で2勝0敗、防御率1.42、19回を投げ13奪三振、3与四球、自責3という成績を残した[25]。フェニックスリーグ開催中の10月25日には、290万円減となる推定年俸910万円で契約を更改した[26]

2024年も春季キャンプから一軍に帯同し[27]、開幕ローテーション争いを演じる[28]。オープン戦3試合で計12回を投げ、2勝1セーブ、防御率2.25と結果を残し、オープン戦後の3月21日からは二軍合流となったものの、監督の三浦大輔は二軍合流についてはほかの投手との兼ね合いが理由であることを説明し、成績自体については「いいアピールをしてますし、状態もよくなっている」と高く評価していた[29][30]。二軍公式戦の登板を経て、4月10日の中日ドラゴンズ戦(横浜スタジアム)で先発投手として一軍初登板[31]。しかし、制球に苦しんで初回から失点を喫し、不運な失点も絡んだが、2回途中5失点での降板となり、敗戦投手となった[32]。翌日に出場選手登録を登録抹消された[33]。イースタン・リーグでは、6月2日の時点で8試合に登板し防御率1.50と先発の柱として好投を続けていたが[34]、脇腹を痛めてリハビリ組に合流[35]

選手としての特徴

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テイクバックの小さなフォームから、最速152km/h・最高回転数2400rpm台のストレートを投げる[36][37]変化球カーブスライダーカットボールツーシームチェンジアップを持ち球とする[38][39]

人物

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小学校時代はソフトバンクのファンクラブに入っていて、母方の祖母が宮崎在住ということもあり、中学校卒業直前には春季キャンプで甲斐拓也からサインをもらったこともあるという[40]

小学1年から6年まで書道を習っており十段の腕前を持つ[41]

詳細情報

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年度別投手成績

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W
H
I
P
2024 DeNA 1 1 0 0 0 0 1 0 0 .000 18 2.2 7 0 3 0 0 3 0 0 5 5 16.88 3.75
通算:1年 1 1 0 0 0 0 1 0 0 .000 18 2.2 7 0 3 0 0 3 0 0 5 5 16.88 3.75
  • 2024年度シーズン終了時

年度別守備成績

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投手












2024 DeNA 1 0 0 0 0 ----
通算 1 0 0 0 0 ----
  • 2024年度シーズン終了時

記録

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初記録

背番号

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  • 18(2022年 - )

脚注

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  1. ^ DeNA - 契約更改 - プロ野球」『日刊スポーツ』。2024年11月11日閲覧
  2. ^ 「中学硬式野球」ヤングリーグ日本選手権 貝塚ヤングが初優勝」『BBMスポーツ』2018年8月1日。2021年9月7日閲覧
  3. ^ ドラ1候補小園甲子園完封デビュー 鍛治舎采配封じ」『日刊スポーツ』2021年3月23日。2021年9月7日閲覧
  4. ^ 明豊8強 米田が2500号 市和歌山・小園散る」『日刊スポーツ』2021年3月26日。2021年9月7日閲覧
  5. ^ 智弁和歌山に屈した市和歌山152キロ右腕 小園健太が涙「甲子園で終わりたかった」【高校野球和歌山大会】」『中日スポーツ・東京中日スポーツ』2021年7月27日。2021年9月7日閲覧
  6. ^ 市和歌山の152キロ小園と通算43発松川がプロ志望明言、12球団OK」『日刊スポーツ』2021年8月31日。2021年9月7日閲覧
  7. ^ 【ドラフト】DeNA1位の市和歌山・小園健太「通算で200勝したい」」日刊スポーツ、2021年10月11日。2021年12月4日閲覧
  8. ^ 真面目なDeNA1位小園健太、三浦監督の「遊びのススメ」に「家が好き」」日刊スポーツ、2021年11月7日。2021年12月4日閲覧
  9. ^ DeNAドラ1小園健太「18」背負い入団会見「勝利にたくさん貢献を」」日刊スポーツ、2021年12月3日。2021年12月4日閲覧
  10. ^ 市和歌山・小園が自室飾る「背番18」涙の夏が原点」日刊スポーツ、2021年3月24日。2022年2月13日閲覧
  11. ^ 【ドラフト】史上初!市和歌山小園&松川、高校生バッテリーがW1位指名」日刊スポーツ、2021年10月12日。2022年1月25日閲覧
  12. ^ DeNAドラフト1位小園健太 自主隔離から1軍キャンプ合流」NHK、2022年2月7日。2022年3月31日閲覧
  13. ^ DeNA1位小園健太3月1日から2軍合流「1軍経験を頭に入れてしっかり積み上げて」三浦監督」日刊スポーツ、2022年2月27日。2022年3月31日閲覧
  14. ^ DeNA・仁志2軍監督、小園健太の8月デビューは「筋量が少なかった」 今後も「慎重に」」サンスポ、2022年8月4日。2022年9月3日閲覧
  15. ^ DeNAドラフト1位・小園健太が2軍楽天戦でプロ入り後実戦初登板」『Sponichi Annex』2022年8月4日。2022年8月4日閲覧
  16. ^ 【DeNA】ドラ1小園健太2軍楽天戦で中継ぎ実戦デビュー 11球で1イニングを3人斬り」『日刊スポーツ』2022年8月4日。2022年8月4日閲覧
  17. ^ DeNAドラ1小園ら5人が陽性 2軍で感染者相次ぐ」『カナロコ』2022年9月7日。2022年10月4日閲覧
  18. ^ DeNA・小園健太、宮城滝太がチーム合流 新型コロナウイルス感染から回復」『サンスポ』2022年9月14日。2022年10月4日閲覧
  19. ^ DeNA・小園健太がフェニックスL初登板で2回零封&最速150キロ コロナ明けも高い修正力でプロ入りから自責点0継続」『サンスポ』2022年10月13日。2023年1月26日閲覧
  20. ^ 【DeNA】昨年ドラ1小園健太「来年は優勝争いに加わる投手になる」現状維持の1200万円」『日刊スポーツ』2022年10月24日。2024年4月11日閲覧
  21. ^ 【DeNA】小園健太が巨人戦で5回無失点 自身初のドーム球場での登板」『日刊スポーツ』2023年3月21日。2023年4月7日閲覧
  22. ^ DeNA小園健太、30日からファーム合流」『サンスポ』2023年3月29日。2023年4月7日閲覧
  23. ^ DeNA・小園健太、ライブBPで最高回転数2400超&ホップ成分60センチを記録「スピード以上に打者を差し込めていた」」『サンスポ』2023年11月7日。2023年12月19日閲覧
  24. ^ DeNA21年ドラ1右腕・小園健太がフェニックスリーグで無四球完投勝利!1失点ながらも自責0」『BASEBALL KING』2023年10月26日。2023年12月19日閲覧
  25. ^ 2年間1軍登板なし、20歳元ドラ1が「ついに来たな」 異国で躍動…能力示した「1.42」」『Full-Count』2023年12月28日。2023年12月19日閲覧
  26. ^ 【DeNA】小園健太290万円減の910万円でサイン「来年は1軍に残れるように頑張りたい」」『日刊スポーツ』2023年10月25日。2024年4月11日閲覧
  27. ^ 安藤仙一朗「親友の活躍、悩みの日々 勝負の3年目へ、DeNA小園健太の現在地 [横浜DeNAベイスターズ]」『朝日新聞デジタル』2024年2月10日。2024年4月10日閲覧
  28. ^ 古川真弥「【DeNA】小園健太、待望1軍デビューへ「その座を奪い取る」三浦監督も目を細め「前進した」」『日刊スポーツ』2024年3月6日。2024年4月10日閲覧
  29. ^ DeNA2軍合流の小園 監督、1軍昇格に含み「状態が悪いからではない」 オープン戦」『カナロコ by 神奈川新聞』2024年3月23日。2024年4月10日閲覧
  30. ^ DeNA・小園健太の2軍落ちは「ほかの投手との兼ね合い」4月中にも1軍で先発させる可能性を示唆」『中日スポーツ・東京中日スポーツ』2024年3月22日。2024年4月10日閲覧
  31. ^ DeNA小園健太が3年目でプロ初登板へ、デビュー投手として球団初の記録に挑む/見どころ」『日刊スポーツ』2024年4月10日。2024年4月10日閲覧
  32. ^ 3年目のデビューも3回途中KO…期待の小園健太にOB齊藤明雄氏「ストライクとボールがあまりにもはっきりしていた」」『BASEBALL KING』2024年4月11日。2024年4月11日閲覧
  33. ^ DeNA小園健太、西武武内夏暉ら抹消 オリックス比嘉幹貴、楽天内星龍ら登録/11日公示」『日刊スポーツ』2024年4月11日。2024年4月26日閲覧
  34. ^ 小園健太(横浜DeNAベイスターズ)」『週刊ベースボールONLINE』。2024年9月18日閲覧
  35. ^ DeNA「近未来エース」小園 右脇腹痛でリハビリ組に 今季前半戦の1軍昇格に暗雲」『スポニチアネックス』2024年3月23日。2024年9月18日閲覧
  36. ^ DeNAのドラ1指名・小園健太はどんな選手?総合力の高さが魅力の高校球界ナンバーワン右腕」『THE DIGEST』2021年10月11日。2023年4月4日閲覧
  37. ^ 【DeNA】小園健太がフォーム修正に手応え「スピード以上に打者を差し込めた」」『日刊スポーツ』2023年11月8日。2023年11月13日閲覧
  38. ^ 小園健太」『週刊ベースボールONLINE』。2023年11月13日閲覧
  39. ^ 152キロだけじゃない!市和歌山・小園健太が持つ“本当の魅力”」『BASEBALL KING』2021年2月26日。2023年11月13日閲覧
  40. ^ ソフトB MAX152キロの市和歌山・小園と面談 目輝かせ「凄く好きな球団」 永井部長「素直な性格」」『Sponichi Annex』2021年9月11日。2021年9月11日閲覧
  41. ^ 書道10段DeNA1位小園健太「一勝」力強い書き初めに思いたっぷり」『日刊スポーツ』2022年1月1日。2023年4月2日閲覧

関連項目

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外部リンク

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