能美根上駅
能美根上駅* | |
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東口(2024年4月) | |
のみねあがり Nomi-Neagari | |
◄明峰 (3.0 km) (3.0 km) 小舞子► | |
所在地 | 石川県能美市大成町チ303 |
所属事業者 | IRいしかわ鉄道 |
所属路線 | ■IRいしかわ鉄道線 |
キロ程 |
23.8 km(大聖寺起点) 米原から154.0 km |
駅構造 | 地上駅(橋上駅) |
ホーム | 1面2線 |
乗車人員 -統計年度- |
1,291人/日(降車客含まず) -2019年- |
開業年月日 | 1912年(大正元年)12月20日[1][2][3] |
備考 | 無人駅[4][5] (自動券売機 有) |
能美根上駅(のみねあがりえき)は、石川県能美市大成町にある[2]、IRいしかわ鉄道線の駅である[7]。
本項目では、当駅に隣接し乗換駅だった、北陸鉄道能美線の新寺井駅(しんてらいえき)についても記載する。
歴史
[編集]- 1912年(大正元年)12月20日:国有鉄道北陸本線の小松駅 - 小舞子仮停車場間に寺井駅(てらいえき)として新設開業(一般駅)[1][2][9]。
- 1968年(昭和43年)5月:駅舎改築[10]。
- 1985年(昭和60年)3月14日:荷物の取り扱いを廃止[9]。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化に伴い、西日本旅客鉄道(JR西日本)・日本貨物鉄道(JR貨物)の駅となる[9]。
- 2012年(平成24年)[2]8月27日:仮駅舎の使用を開始。
- 2014年(平成26年)3月9日:橋上駅舎の使用を開始[11][12]。
- 時期不明(2013年から2015年頃):JR貨物の駅が廃止され、貨物の取り扱いが終了[注釈 1]。
- 2015年(平成27年)
- 2017年(平成29年)4月15日:ICカード「ICOCA」の利用が可能になる[15][16][17][18][19]。
- 2022年(令和4年)
- 2024年(令和6年)3月16日:北陸新幹線 金沢駅 - 敦賀駅延伸開業に伴い、IRいしかわ鉄道の駅になる。
-
旧駅舎と駅前(2010年11月)
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仮駅舎(2012年12月)
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かつて駅前にあった跨線橋(2014年3月)
駅構造
[編集]島式ホーム1面2線[2]と側線1本を有する地上駅。カーブの途中にあり、列車は傾いた状態で停車する[2]。乗降確認用の監視カメラが、ホームの端に設置されている。旧寺井駅ではコンクリート平屋建ての駅舎を線路東側に備え、ホームとは地下道で連絡していた。駅舎の橋上化工事により、2012年8月27日から仮駅舎に移行し、2014年3月9日に橋上駅舎が使用開始となった[11][12]。なお、この時すでに2015年3月14日の「能美根上駅」への駅名改称が予定されており[22]、この橋上駅舎の外壁部分には改称まで駅名が掲げられていなかった[12]。
小松駅が管理する無人駅。自動改札機は設置されていないが、代わりに入場印字機がある。
列車接近時には接近メロディーが流れる。北陸本線で汎用的に使われている曲が流れているが、2015年3月1日から2017年3月末まで及び2024年3月16日からは地元能美市出身の加賀大介が作詞した「栄冠は君に輝く」が使われている。なお、2017年4月から2024年3月15日までは、上りホームは「エリーゼのために」が、下りホームは、「アニー・ローリー」、同時入線は「村の鍛冶屋」が使用されていたが、全線開業後に西松任駅に「エリーゼのために」、「村の鍛冶屋」が移された。
のりば
[編集]のりば | 路線 | 方向 | 行先 |
---|---|---|---|
1 | ■IRいしかわ鉄道線 | 上り | 小松・福井方面[23] |
2 | 下り | 金沢方面[23] |
- ホーム上では長らくのりば番号が設定されていなかったが、2018年までに設定された。
-
構内(2014年3月、駅前にあった跨線橋より撮影)
利用状況
[編集]2019年(令和元年)度の1日平均乗車人員は1,291人である[24]。
「石川県統計書」と「能美市統計書」によると、近年の1日平均乗車人員の推移は以下の通りである。
年度 | 1日平均 乗車人員 |
---|---|
1996年 | 972 |
1997年 | 901 |
1998年 | 859 |
1999年 | 860 |
2000年 | 821 |
2001年 | 843 |
2002年 | 816 |
2003年 | 834 |
2004年 | 802 |
2005年 | 798 |
2006年 | 833 |
2007年 | 889 |
2008年 | 946 |
2009年 | 928 |
2010年 | 978 |
2011年 | 1,016 |
2012年 | 1,023 |
2013年 | 1,082 |
2014年 | 1,074 |
2015年 | 1,217 |
2016年 | 1,214 |
2017年 | 1,257 |
2018年 | 1,284 |
2019年 | 1,291 |
駅周辺
[編集]「寺井駅」と称していたが、駅の位置は能美市根上地区(旧・能美郡根上町)の中心部近くにあたり、旧駅名の由来である能美市寺井地区(旧・能美郡寺井町)は当駅から約1 km東の場所にある。このため、能美市は市名と地区名を合わせた駅名として「能美根上駅」に改称するようJR西日本に要望し[3]、2015年3月14日に改称された[6]。
- 根上大浜郵便局
- 能美市根上窓口センター
- 能美市立浜小学校
- 能美市立根上中学校
- 能美市立病院
- 松井秀喜ベースボールミュージアム
- マルエー 根上店
バス路線
[編集]かつて能美線代替バス(北陸鉄道→加賀白山バス「能美線」)が鶴来駅から根上(一部美川駅)まで運行していたが、北陸鉄道の分社化などに伴い、旧根上 - 旧寺井の部分がカットされ、旧辰口町内の倉重や旧寺井町の寺井史跡公園前で折り返しとなった。しかし寺井・辰口・根上の3町合併により再び寺井駅まで延伸された。2006年にはこの他旧寺井町のコミュニティバスが旧辰口町内まで延伸されるようになった。しかし、路線バス「能美線」は2007年12月31日をもって全線が廃止された[25]。廃止後は能美市コミュニティバスと北陸先端科学技術大学院大学のシャトルバスが同路線の代替を引き継いだ。
2020年時点で、駅前からは以下のコミュニティバスが運行されている。
- のみバス「連携バス」
- 寺井中央、辰口福祉会館、北陸先端科学技術大学院大学、鶴来駅方面行き
- のみバス「根上地区循環バス」
- 山口方面
- 赤井方面
- 中ノ江方面
- 吉野釜屋方面
隣の駅
[編集]北陸鉄道 新寺井駅
[編集]新寺井駅 | |
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しんてらい Shin-terai | |
◄加賀福岡 (1.3 km) | |
所属事業者 | 北陸鉄道 |
所属路線 | 能美線 |
キロ程 | 16.7 km(鶴来起点) |
開業年月日 | 1925年(大正14年)8月13日[26] |
廃止年月日 | 1980年(昭和55年)9月14日[27] |
備考 | 路線廃止に伴う廃駅 |
概要
[編集]能美線の始発駅で[28]、国鉄駅の東側に位置。駅構造は、開業時から廃止時まで単式ホーム1本。ホームは線路の東側に置かれ、国鉄駅との間に挟まれるように貨物側線があった[注釈 2]。北陸本線との間には、貨車受け渡しのための連絡線があった[28]。1960年代の駅舎および駅入口は比較的広く、入口上部には「手取遊園・獅子吼高原・辰口温泉行電車のりば」の表示があったが[注釈 3]、晩年は駅舎・入口ともに小さくなり、入口上部の表示も「辰口温泉・鶴来・白山下方面行電車のりば」と改まっていた[注釈 4][28]。
歴史
[編集]- 1925年(大正14年)8月13日:能美電気鉄道線の本寺井 - 新寺井間開業により、当駅開業[30][31]。
- 1928年(昭和3年)11月30日(届出):ホームが擁壁表面とともにコンクリート化して拡幅[28]。
- 1935年(昭和10年)11月30日(届出):駅舎内に売店を新設[28]。
- 1980年(昭和55年)9月14日:能美線廃止に伴い新寺井駅廃止[32][33]。
隣の駅
[編集]- 北陸鉄道
- 能美線
- 新寺井駅 - 加賀福岡駅
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b 川島 2010, p. 45.
- ^ a b c d e f 朝日 2012, p. 21.
- ^ a b “JR西日本、能美市内の寺井駅を「能美根上」に改称へ”. Response. (2014年6月28日). 2019年11月9日閲覧。
- ^ a b “能美根上駅、駅員無人駅に”. 能美市 (2022年8月24日). 2022年8月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年8月28日閲覧。
- ^ a b “能美根上駅 きょう無人化 JR西 窓口終了惜しむ声”. 中日新聞. (2022年9月1日). オリジナルの2022年9月10日時点におけるアーカイブ。 2022年9月10日閲覧。
- ^ a b c 『平成27年春ダイヤ改正について』(PDF)(プレスリリース)西日本旅客鉄道金沢支社、2014年12月19日、11頁。オリジナルの2020年10月18日時点におけるアーカイブ 。2020年12月26日閲覧。
- ^ a b c 世古紘子(2015年3月2日). “寺井駅 周辺整備完成 東西口広場や駐車場、駐輪場”. 北陸中日新聞 [要ページ番号](中日新聞社)
- ^ a b “データでみるJR西日本2020 駅” (PDF). 西日本旅客鉄道 (2020年9月). 2021年2月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年12月6日閲覧。
- ^ a b c 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編』 II(初版)、JTB、1998年10月1日、136頁。ISBN 978-4-533-02980-6。
- ^ 「寺井駅の改築成る 北陸本線」『交通新聞』交通協力会、1968年5月11日、2面。
- ^ a b 『能美市合併10周年記念誌』能美市、2015年2月1日、25頁。
- ^ a b c “【JR西】寺井駅橋上駅舎及び自由通路が完成”. RMニュース (2014年3月14日). 2018年8月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年9月23日閲覧。
- ^ 川島 2010, p. 8.
- ^ a b 川島 2010, p. 76.
- ^ 『北陸線(大聖寺駅~金沢駅間)IRいしかわ鉄道線、城端線(高岡駅~新高岡駅間)4月15日ICOCAサービスご利用開始~石川と富山がICOCAでつながる~』(PDF)(プレスリリース)西日本旅客鉄道/IRいしかわ鉄道/あいの風とやま鉄道、2017年1月31日。オリジナルの2019年5月25日時点におけるアーカイブ 。2020年2月1日閲覧。
- ^ 『交通ICカード「ICOCA」の利用範囲拡大等について』(PDF)(プレスリリース)あいの風とやま鉄道、2017年1月31日。オリジナルの2019年5月25日時点におけるアーカイブ 。2020年2月1日閲覧。
- ^ “JR西日本、ICカード「ICOCA」を金沢地区・新高岡地区へ導入”. トラベルWatch (2016年2月16日). 2021年9月23日閲覧。
- ^ “富山に続き石川も「ICOCA」エリアに 4月15日、3社相互利用開始”. 乗りものニュース (2017年2月1日). 2021年9月23日閲覧。
- ^ “金沢でイコカ利用可能に 石川、富山の19駅”. 産経フォト (2017年4月15日). 2021年9月23日閲覧。
- ^ “能美根上駅 | 駅情報:JRおでかけネット”. 西日本旅客鉄道. 2022年8月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年8月10日閲覧。
- ^ a b “3月で6駅無人化 七尾・北陸線 JR西、利用減少”. 北國新聞. (2021年2月27日). オリジナルの2021年2月27日時点におけるアーカイブ。 2021年4月23日閲覧。
- ^ 北陸本線 「寺井駅」の駅名改称について - 西日本旅客鉄道、2014年6月27日
- ^ a b “能美根上駅時刻表”. IRいしかわ鉄道. 2024年8月17日閲覧。
- ^ “令和元年石川県統計書” (PDF). 石川県. p. 104 (2021年3月). 2021年4月12日閲覧。
- ^ 寺田 2018, p. 33.
- ^ 朝日 2011, p. 18.
- ^ 朝日 2011, p. 25.
- ^ a b c d e 寺田 2018, p. 36.
- ^ “能美電ものがたり” (PDF). 能美市. p. 11 (2014年3月). 2020年3月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年8月16日閲覧。 アーカイブ 2020年10月1日 - ウェイバックマシン
- ^ 寺田 2018, p. 9.
- ^ 辰口町 1982, p. 436.
- ^ 寺田 2018, p. 32.
- ^ 辰口町 1982, p. 441.
参考文献
[編集]- 『辰口町史 第四巻 現代編』辰口町、1982年6月30日。
- 川島令三『【図説】日本の鉄道中部ライン全線・全駅・全配線 第6巻 加賀温泉駅 - 富山エリア』講談社、2010年9月20日。ISBN 978-4-06-270066-5。
- 『週刊歴史でめぐる鉄道全路線 公営鉄道・私鉄 28 えちぜん鉄道 福井鉄道・北陸鉄道・のと鉄道』朝日新聞出版、2011年10月2日。
- 『週刊JR全駅・全車両基地 18 北陸本線②(森本~米原) 越美北線』朝日新聞出版、2012年12月9日。
- 寺田裕一『RM LIBRARY 230 北陸鉄道能美線』ネコ・パブリッシング、2018年10月1日。ISBN 978-4-7770-5434-3。