コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

安田一郎 (心理学者)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

安田 一郎(やすだ いちろう、1926年12月11日 - 2017年8月)は、日本心理学者医師

人物・来歴

[編集]

安田徳太郎の長男として京都に生まれる。前橋医学専門学校卒業、東京大学文学部心理学科卒。横浜市老人リハビリテーション友愛病院長。1982年横浜市立大学教授。1992年、定年退官。フロイトユングなどを研究、紹介し、セクソロジー(性科学)の著述、翻訳でも知られた。

著書

[編集]
  • 『精神分析入門 夢と性欲と攻撃』光文社カッパ・ブックス 1959年。
  • 『SEX探究 人間の性を演出するもの』講談社ブルーバックス 1965年。
  • 『日本人の性行動 男性と女性の性科学白書』講談社ブルーバックス 1966年。
  • 『自分を活かす心理学 マイナスをプラスに転換する信念の魔術』日本文芸社 1969年。
  • フロム 人と思想』清水書院 Century books 1980年、新版2016年。
  • 『感情の心理学 脳と情動』青土社 1993年。
  • 『ゾルゲを助けた医者―安田徳太郎と〈悪人〉たち』青土社 2020年。安田宏(次男)編

訳書

[編集]
  • フロイド『性と愛情の心理』安田徳太郎共編訳、角川文庫 1955年。のち改版、復刊1989年
  • フリードリヒ・クラウス『日本人の性生活』河出書房 1957年。世界性学全集
    • 『日本人の性と習俗 民俗学上の考察』桃源社 1965年。
    • 『日本人の性生活』青土社 2000年。
  • フィリス・クロンハウゼン、エバーハート・クロンハウゼン『完全なる女性 性的欲望と反応』河出書房新社 1966年。河出文庫 1982年。
  • C. S. フォード/F.A.ビーチ『性行動の世界』至誠堂 1967-68年。
  • ジョン・B・ワトソン『行動主義の心理学』河出書房新社 1968年。
  • フランク・S. カプリオ『幸せをつかむカプリオ博士の結婚』二見書房 1969年。
  • フロイト『精神分析入門 改訳版』安田徳太郎共訳、角川文庫 1970年。改版・角川ソフィア文庫(上下)2012年。
  • 『フロイトとマルクス』訳編 誠信書房 1971年。
  • ホーナイ全集 第3巻 精神分析の新しい道』誠信書房 1972年。
  • R.オズボーン『マルクス主義と精神分析』誠信書房 1972年。
  • 『性思想の名著 12選』編 学陽書房 1973年。名著入門ライブラリー
  • フロイト『失語症と神経症』編訳 誠信書房 1974年。
  • ヴィルヘルム・ライヒ『性の革命 完訳』角川文庫 1974年。
  • フロイド/W.イエンゼン『妄想と夢―文学と精神分析[1]安田洋治共訳 誠信書房 1975年。
  • アレックス・コンフォート編『The Joy of Sex ふたりだけの愛のよろこび』青木日出夫共訳 双葉社 1975年。
  • マルト・ロベール『精神分析革命 フロイトの生涯と著作』安田朝子共訳 河出書房新社 1976年。
  • エーリッヒ・フロム『権威と家族』青土社 1977年。
  • マックス・シュール『フロイト 生と死』岸田秀共訳 誠信書房 1978-79年。
  • C. G. ユング『分裂病の心理』青土社 1979年。
  • T. H. ヴァン・デ・ヴェルデ完全なる結婚』河出文庫 1982年。
  • 『ホーナイ全集 第1巻 女性の心理』共訳 誠信書房 1982年。
  • アンリ・エカアン/マーチン・アルバート『神経心理学』青土社 1983年。
  • アルフレッド・アドラー『器官劣等性の研究』金剛出版 1984年。
  • I.オズワルド『睡眠と夢』誠信書房 1984年。
  • コリン・ウィルソン『ユング 地下の大王』河出書房新社 1985年。河出文庫 1993年。
  • W・G・アストン『神道』青土社 1988年。
  • フランク・J. ブルノー『実例心理学事典』青土社 1989年。
  • J. グレアム・ボーモント『神経心理学入門』青土社 1991年。
  • ジャン・ディディエ・ヴァンサン『感情の生物学』青土社 1993年。
  • ジョン・バチェラー『アイヌの伝承と民俗』青土社 1995年。
  • ゲルハルト・ヴェーア『C.G.ユング 記録でたどる人と思想』青土社 1996年。
  • エティエンヌ・トリヤ『ヒステリーの歴史』横倉れい共訳 青土社 1998年。
  • ルーシール・B. リトヴォ『ダーウィンを読むフロイト 二つの科学の物語』青土社 1999年。
  • ヴァレリー・D. グリーンバーグ『フロイトの失語症論 言語、そして精神分析の起源』青土社 2003年。
  • K. S. ラシュレイ『脳の機序と知能 脳傷害の量的研究』青土社 2006年。
  • ゲオルク・シュールハンマー『イエズス会宣教師が見た日本の神々』青土社 2007年。

[編集]
  1. ^ 旧版は『文学と精神分析 グラディヴァ』安田徳太郎・洋治訳、角川文庫、1960年、復刊1990年。デンマークの作家ヨハネス・ヴィルヘルム・イェンセンは別人。

参考

[編集]
  • 安田一郎教授略歴・業績目録「安田一郎教授退官記念号」横浜市立大学論叢 人文科学系列 1992年3月、NAID 40003713679
  • デジタル版 日本人名大辞典+Plus『安田一郎』 - コトバンク