宇都宮彗星 (C/2002 F1)
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宇都宮彗星 Utsunomiya | |
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仮符号・別名 | C/2002 F1[1] |
分類 | 長周期彗星 |
発見 | |
発見日 | 2002年3月18日[2] |
発見者 | 宇都宮章吾[2] |
軌道要素と性質 元期:TDB 2452369.5 (2002年4月5.0日) | |
軌道長半径 (a) | au[1] | 952.7555
近日点距離 (q) | [1] | 0.4383 au
遠日点距離 (Q) | 1905.0727 au[1] |
離心率 (e) | 0.99954[1] |
公転周期 (P) | 29409.01 年[1] |
軌道傾斜角 (i) | [1] | 80.877 °
近日点引数 (ω) | 125.900 °[1] |
昇交点黄経 (Ω) | 289.030 °[1] |
平均近点角 (M) | 359.999 °[1] |
前回近日点通過 | 2002年4月22日[1] |
最小交差距離 | 0.394 au(地球)[1] 1.618 au(木星)[1] |
ティスラン・パラメータ (T jup) | 0.136[1] |
物理的性質 | |
絶対等級 (H) | 10.6(核+コマ)[1] |
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宇都宮彗星(うつのみやすいせい、英語: Comet Utsunomiya、仮符号:C/2002 F1)は、2002年に出現した軌道が放物線軌道に近い楕円軌道の長周期彗星[1]。
発見
[編集]2002年3月19日午前5時10分(JST)、熊本県のアマチュア天文家宇都宮章吾は、私設観測所で彗星捜索中[要出典]、東の低空のペガスス座とこうま座の境界近くに、小さく少し線のように見える[要出典]10等級の彗星状天体を発見した。フジノン[要出典]15cm・25倍の大型双眼鏡を用いた眼視発見であった[3]。発見位置を確認後、彗星は5分もしないうちに薄明の中に消えていったが、翌20日早朝に確認観測を行って1.2度移動した同彗星を捕らえ[要出典]、新彗星として報告した。新彗星はすぐに各地で確認され、20日のうちに公表された[4]。
発見時の話題
[編集]発見の直前、宇都宮は宇都宮・ジョーンズ彗星発見の功績により得たエドガー・ウィルソン賞の賞金でニュージーランド在住の同彗星の同時発見者であるジョーンズ(en:Albert F. A. L. Jones)の元を表敬訪問していた。その旅先でスナイダー・村上彗星の発見を知り、帰国した直後での新彗星発見となった[5]。
出現
[編集]彗星はペガスス座、アンドロメダ座を横断し、発見1ヶ月後の4月下旬には太陽に0.44auまで接近し、4等級まで明るくなり1.5度の尾が伸びた。この頃、彗星はさんかく座近くで太陽の北側に回り北半球で観測できたが、低空に位置していた。同じ時期、3月に近日点を通過した池谷・張彗星も3等級で観測された。近日点通過後はおうし座、オリオン座を南下し、南半球で観測できたが急速に減光していった。
脚注
[編集]- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p “C/2002 F1 (Utsunomiya)”. Small-Body Database Lookup. Jet Propulsion Laboratory. 2022年3月7日閲覧。
- ^ a b Kronk, Gary W.. “Comet C/2002 F1 Utsunomiya”. cometography.com. 2022年3月7日閲覧。
- ^ “宇都宮さん、自身3つ目となる新彗星を発見”. アストロアーツ (2002年3月22日). 2022年3月7日閲覧。
- ^ Green, Daniel W. E. (2002年3月20日). “IAUC 7854: COMET 2002 F1; C/1999 N5, C/1999 N6”. Central Bureau for Astronomical Telegrams. 2022年3月7日閲覧。
- ^ 『月刊天文ガイド』2002年6月号 86、87ページ 誠文堂新光社