子宮蓄膿症
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子宮蓄膿症(しきゅうちくのうしょう、英:pyometra)とは子宮腔内に膿汁が貯留して排出しない状態。牛と犬に多い。
原因
[編集]症状、診断
[編集]- 牛
鑑別点 | 妊娠 | 子宮蓄膿症 |
---|---|---|
子宮の膨満 | 左右不対称 | 左右対称 |
子宮の収縮性 | 妊娠3か月まであり | なし・弛緩 |
子宮の波動感 | 水様性 | 粘稠性 |
子宮壁 | 柔軟で弾力あり | 菲薄または肥厚、弾力なし |
子宮動脈 | 妊角側が発達肥大 | 左右同等 |
胎子 | 触知可 | 触知不可 |
治療
[編集]- 牛
- 子宮頚管を弛緩させるためにエストロゲンを投与する、あるいは子宮収縮により膿汁を排出させるためにPGF2αの投与する。
- 犬
その他
[編集]卵巣を摘出したイヌにおいてエストロゲンおよびプロゲステロンを周期的に長期間投与すると子宮蓄膿症を誘発することができる。
参考文献
[編集]- 獣医学大辞典編集委員会編集 『明解獣医学辞典』 チクサン出版 1991年 ISBN 4885006104
- 山内亮監修 『最新臨床家畜繁殖学』 朝倉書店 1998年 ISBN 4254460201
- 浜名克己, 中尾敏彦, 津曲茂久編 『獣医繁殖学 第3版』 文永堂出版 2006年 ISBN 4830032065