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媒剤

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

媒剤(ばいざい)は、絵具インク色素基底材に押し広げる成分である、展色材(てんしょくざい)[1]、ビークル(vehicle)。更には、水[1]ターペンタイン[2]など、展色材ではない溶剤単独のものを指す場合もある。文献によってはメディウム (medium) の訳語としているが、異なる説明をする文献もある[3]。近似の語に媒材があるが、こちらも異なる概念として説明する文献[1][4]がある。

主な媒剤の種類

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絵具に使われる媒剤としては以下のようなものがある。

溶剤

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油彩ターペンタイン

溶剤の蒸発で乾燥するもの

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日本画水、水彩アラビアゴム水溶液、溶剤型アクリル絵具の展色材、水性アクリル絵具アクリルエマルションダンマル樹脂: Dammar gum) 、マスチック樹脂: Mastic) 、コーパル樹脂: Copal) などの樹脂溶液。

溶剤の蒸発と化学的な変化で乾燥するもの

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テンペラの乳濁液など。

酸化重合で乾燥するもの

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油彩画乾性油アルキド樹脂など。

可塑性によるもの

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熱によって融解した状態で塗られ、冷えて固まるもの。エンカウスティック(蝋画)に用いられる

ギャラリー

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脚注

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  1. ^ a b c 『絵画技術入門―テンペラ絵具と油絵具による混合技法 (新技法シリーズ) 』 佐藤 一郎 著 美術出版社 1988.11 ISBN 4568321468 ISBN 978-4568321463
  2. ^ 『大辞林 第二版』
  3. ^ 『絵具材料ハンドブック』 ホルベイン工業技術部編 中央公論美術出版社 1997.4(新装普及版) ISBN 4805502878
  4. ^ 『絵画技術全書』 クルト・ヴェールテ(Kurt Wehlte) 著 ゲルマール・ヴェールテ(Germar Wehlte) 著 佐藤一郎 監修翻訳 戸川英夫 訳 真鍋 千絵 訳 美術出版社 1993.03 ISBN 4568300460

参考文献

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  • 『絵画技術入門―テンペラ絵具と油絵具による混合技法 (新技法シリーズ) 』 佐藤 一郎 著 美術出版社 1988.11 ISBN 4568321468 ISBN 978-4568321463
  • 『絵具材料ハンドブック』 ホルベイン工業技術部編 中央公論美術出版社 1997.4(新装普及版) ISBN 4805502878

関連項目

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