太陽はひとりぼっち/月影のレナート
「太陽はひとりぼっち/月影のレナート」 | ||||
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ミーナ の シングル | ||||
初出アルバム『ミーナ乾杯!』 | ||||
A面 | 太陽はひとりぼっち | |||
B面 | 月影のレナート | |||
リリース | ||||
規格 | 45回転ソノシート | |||
ジャンル | POPS、映画主題歌 | |||
時間 | ||||
レーベル | Italdisc | |||
作詞・作曲 |
アンモニオ、ジョヴァンニ・フスコ(A面) アルベルト・テスタ、アルベルト・コルテス(B面) | |||
ミーナ シングル 年表 | ||||
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「太陽はひとりぼっち/月影のレナート」(イタリア語: Eclisse twist/Renato)は、1962年のイタリアの楽曲。ミーナの48枚目のシングルで、1962年4月12日、同年末のアルバム『ミーナ乾杯!』[1]に先駆け、45回転ソノシートでイタルディスク・レーベルよりリリースされた[2][3][4]。同年12月4日には同一の規格品番(MH-115)でジャケットの異なる7インチシングル盤が2種類発売されている[5][6]。
レコード
[編集]"MH-115/A" と "MH-115/B" のラベルがはっきりと貼られているレコード横の写真に見られるように、公式も含め幾つかのジャケットの曲順が逆になっている(次項におけるトラックは正確な順番に戻している。その他では、ラベル、名称、タイトル、タグは、リサーチする場合の問題や混乱を避けるため、間違ってはいるものの、そのままの曲順になっている)。
アルバム『ミーナ乾杯!』と同年に発表された両曲とも、1998年の2枚組CD『ミーナ・ゴールド』[7]と、1964年までの45回転レコードのリマスター全曲を含む選集である『2010年シングル集Vol.2』[8]に収録されている。
ミーナの伴奏は、トニー・デ・ヴィータとそのオーケストラである。
1962年末から1963年初頭に掛けてシングルは週間ランキング第4位に達し、結果1962年間売り上げ第12位のレコードとなった。
太陽はひとりぼっち
[編集]ミケランジェロ・アントニオーニ監督映画『太陽はひとりぼっち』(1962年)の冒頭タイトルのBGMとして、また全編を通じての挿入歌として使用されている。アントニオーニ監督が自ら歌詞も書いており “アンモニオ” というペンネームで署名している。
ミーナが唄うフランス語版が「L'éclipse twist」のタイトルでPHILIPSからリリースされており[9]、Eclipse twistのタイトルでCD『二人の星』(1999年)に[10]、それ以前にはEP版では『Eclisse twist/Eclipse twist/Un tale/Le tue mani』(1963年)に収められており、これらのレコードはいずれもミーナの海外版となっている。
月影のレナート
[編集]1961年にアルゼンチンのシンガーソングライター、アルベルト・コルテスによりスペイン語で作詞・作曲され、同年アメリカのジャズピアニスト、アーニー・フリーマンと共に録音された『レナータ(スペイン語: Renata)』のカヴァー曲である[11]。
1962年末に発表されたミーナの同名アルバム(邦題は『ミーナ乾杯!』)のタイトル曲で、オープニングトラックでもある。また、マリオ・マットリ監督の映画『サンレモ乾杯!』(1962年)のサウンドトラック、及び1964年のアルバム『ミーナ・ヌメロ・セッテ』にも収録されている。
楽曲・歌詞
[編集]痛快なツイスト曲で、唄声を “のばす” ために(ミーナには必要なかったが)当時流りのエコーを掛けて録音され、楽曲は第一級のジャズ演奏家が担当している。歌詞の内容は押韻のために “レナート” の名前が54回も繰り返されるなど少し異様ではあるが、ミーナの真骨頂が発揮されているとも言える[12]。
ミーナ自身による外国語版
[編集]オリジナル歌詞でミーナが唄ったスペイン語版も、タイトルは『月影のレナート』(最後の音はスペイン語では正式には《タ》だが、こちらでも《ト》である)で、これは1999年の選集『ミーナ・ラティーナ・ドゥエ』に収録されている。ミーナのスペイン語ディスコグラフィに含まれる1963年のEP盤『月影のレナート/あの人は行ってしまった/見つめられて/あの同じ浜辺(イタリア語の「太陽の海」“Stessa spiaggia, stesso mare” と曲は同じ)[注釈 1]』(ディスコフォン社、27.234)もある[13]。
フランス語版(作詞:ジャン・ブルソル)は、EP盤『月影のレナート(フランス語)/二人の星/あなたのために泣きぬれて(英語の「泣かせておいて」“Just let me cry” と曲は同じ)/そっと優しく[注釈 2]』(1963年)[14]、及び選集CD『二人の星』(1999年)[10]に収録されている。尚このEP盤とCDはいずれもミーナのイタリア国外ディスコグラフィに含まれる。
トラック
[編集]A面 (MH-115/A)
[編集]- 太陽はひとりぼっち Eclisse twist (2:50)
- 映画『太陽はひとりぼっち』より
- 作詞:アンモニオ、作曲:ジョヴァンニ・フスコ
- C.A.M. / Ducale発売
B面 (MH-115/B)
[編集]- 月影のレナート(レナータ) Renato (Renata) (2:10)
- 作詞:アルベルト・テスタ/作曲:アルベルト・コルテス
- 音楽刊行:オーケストラルミュージック
日本に於けるカヴァー
[編集]太陽はひとりぼっち
[編集]- 園まり(日本語詞:水木かおる)1962年9月10日、7インチシングル盤規格品番:DJ-1262
- コレット・テンピア楽団 - 日本での劇場公開時に配給会社公認音源としてポスターにクレジットされていた。7インチシングル盤規格品番:SS-1304。レコード売上は50万枚を超える大ヒットになった[15]。文化放送『ユア・ヒット・パレード』で1962年度の年間5位[16]を記録。
- 伊東ゆかり
- 舟木一夫 1975年、LP『舟木一夫/映画音楽を唄う』
- 寺内タケシとブルージーンズ 2008年、CD『ミスター・レジェンド』
- エド山口&東京ベンチャーズ 2002年、CD『激突! エレキ天国3』
月影のレナート
[編集]備考
[編集]JASRACに於いては2018年現在、いずれも外国作品/出典:PJ (サブ出版者作品届) [17] 。
太陽はひとりぼっち
[編集]JASRAC作品コード 0E0-0430-6 ECLISSE TWIST として登録[17]。日本内外の計17名の歌手が「アーティスト」とされている[17]。
訳詞としては神戸孝夫(タカオ・カンベ)が登録、水木かおるは登録されていない[17]。
出版者は、C A M SRL。日本でのサブ出版[注釈 3]はフジパシフィックミュージックである[17]。
C A M SRLは出版[注釈 4]・広告[注釈 5]・配信[注釈 6]についてJASRACに管理を委託していないため、これらへの使用は注意を要する[17]。
月影のレナート
[編集]JASRAC作品コード 0R1-2816-6 RENATTA として登録[17]。ミーナと弘田三枝子が「アーティスト」として登録されている[17]。
著作者はアルベルト・コルテス(ALBERTO CORTEZ / JOSE ALBERTO GARCIA GALLO)が省略名と正式名で[17]、訳詞は漣健児が登録されている[17]。
出版者は、DE MAESSCHALCK MARGARETA。日本でのサブ出版はシンコーミュージック・パブリッシャーズである[17]。
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 原題:『Renato/S'en va anar/Me miran/La misma playa』
- ^ 原題:『Renato (versione francese)/Notre etoile/Pleureur pour toi/Douc'ment』
- ^ 音楽出版者が全世界の地域について単独でその活動を行うことは難しいことから、特定地域の出版者と、その地域についての利用開発やプロモーションを任せる契約を結ぶことがある。この場合、作詞者・作曲者から直接権利を取得した音楽出版者はOP (Original Publisher) と呼称し、OPと契約を結び特定地域についての活動を任せられた音楽出版者はSP (Sub Publisher) と呼称する。
- ^ 楽譜、書籍、雑誌・新聞などへの可視的な複製(広告を除く)を指す。
- ^ テレビ・ラジオ・ウェブでのCM、ポスターの制作を指す。
- ^ ホームページへの歌詞の掲載や、PC・携帯端末への楽曲の配信サービスを指す。
出典
[編集]- ^ Mina (3) – Renato
- ^ “Mina (3) – Eclisse Twist / Renato” (英語・イタリア語). Discogsデータベース. Discogs. 2018年6月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年6月6日閲覧。
- ^ “Discografia singoli” [シングル・ディスコグラフィー] (イタリア語). ミーナ・オフィシャルウェブサイト (2014年). 2018年6月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年6月6日閲覧。
- ^ “Renato/Eclisse twist” (イタリア語). イタリア・カンツォーネのナショナルディスコグラフィー(Discografia Nazionale della Canzone Italiana). イタリア音響・映像資料中央研究所(ICBSA). 2018年6月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年6月6日閲覧。
- ^ “Mina (3) – Eclisse Twist / Renato” (英語・イタリア語). Discogsデータベース. Discogs. 2018年6月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年6月6日閲覧。 “ジャケット違い 1”
- ^ “Mina (3) – Eclisse Twist” (英語・イタリア語). Discogsデータベース. Discogs. 2018年6月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年6月6日閲覧。 “ジャケット違い 2”
- ^ “Mina (3) – Mina Gold” (英語・イタリア語). Discogsデータベース. Discogs. 2018年6月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年6月6日閲覧。
- ^ “Mina (3) – Ritratto: I Singoli Vol. 2” (英語・イタリア語). Discogsデータベース. Discogs. 2018年6月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年6月6日閲覧。
- ^ “Mina (3) – Eclisse Twist” (英語・フランス語). Discogsデータベース. Discogs. 2018年6月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年6月6日閲覧。
- ^ a b “Mina (3) – Notre Etoile” (英語・フランス語). Discogsデータベース. Discogs. 2018年6月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年6月6日閲覧。
- ^ “Biografía” (スペイン語). アルベルト・コルテス オフィシャルサイト. 2018年6月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年6月6日閲覧。
- ^ Gino Castaldo, ed (2013-07-24). “Renato” (イタリア語). Dizionario della Canzone Italiana(イタリアカンツォーネ辞典). Italy・Roma: アルマンド・クリチョ出版. p. 357. ISBN 978-8897508779
- ^ “Mina (3) – Renato / Me Miran / Se'n Va Anar / La Misma Playa” (英語・スペイン語). Discogsデータベース. Discogs. 2018年6月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年6月6日閲覧。
- ^ “Mina (3) – Renato” (英語・フランス語). Discogsデータベース. Discogs. 2018年6月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年6月6日閲覧。
- ^ 小藤武門『S盤アワーわが青春のポップス』アドパックセンター、1982年、122頁。ISBN 4-900378-02-X。
- ^ 小藤武門『S盤アワーわが青春のポップス』「ポピュラー音楽年表 1945〜1982」アドパックセンター、1982年、95頁。ISBN 4-900378-02-X。
- ^ a b c d e f g h i j k JASRAC作品データベース検索サービス J-WID 検索結果
参考文献
[編集]- Gino Castaldo, ed (2013-07-24) (イタリア語). Dizionario della Canzone Italiana(イタリアカンツォーネ辞典). Italy・Roma: アルマンド・クリチョ出版. ISBN 978-8897508779