天竺浪人 (曖昧さ回避)
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天竺浪人(てんじくろうにん)
- 普通名詞
- 住所不定の者、放浪者、出自が杳として知れない者などを指す隠語。江戸時代、浪人となって行方をくらませた者のことを「逐電浪人」といったが、この「ちくでん」をひっくり返した「てんぢく」に遥か彼方の「インド」を意味する「天竺」を当て字したのが語源という。
- 落魄不遇の者を指す高知県の方言。戦国時代、土佐国長岡郡大津の城主だった天竺孫十郎が長宗我部元親に急襲され、戦わずに落城したことに由来する[1]。
- 固有名詞(人名)
- 江戸時代中頃に多芸多才をもって知られた平賀源内が、はじめ殖産事業家として事業活動をする際に用いた別名、また後には戯作者として滑稽本などを執筆する際に用いた筆名のひとつ。
- 横溝正史の長編推理小説『病院坂の首縊りの家』の登場人物・山内敏男が覆面詩人として使った筆名。
- 上記の架空の人物の氏名と筆名を共に自らの筆名として使った平成時代の成人向け漫画家・天竺浪人。
参考文献
[編集]脚注
[編集]- ^ 『武市佐市郎集 風俗事物編』、平成7年3月15日発行、武市佐市郎、高知市民図書館、P71~72。