天江富弥
表示
この記事のほとんどまたは全てが唯一の出典にのみ基づいています。 (2016年4月) |
天江 富弥(あまえ とみや、1899年(明治32年) - 1984年(昭和59年)は、日本の児童文化研究家、郷土史家、こけし収集家。
経歴
[編集]本名は「天江富蔵」。宮城県出身。明治大学商科卒業後の大正10年、仙台で“おてんとさん社”を結成して、日本初の児童文学専門誌「おてんとさん」を創刊するなど、児童文化活動の指導者として活躍。野口雨情や山村暮鳥、竹久夢二、草野心平、宮沢賢治、土井晩翠、永六輔、三大閨秀歌人といわれた柳原白蓮・九条武子・原阿佐緒などと幅広い交流関係をもつ。
昭和2年1月には仙台市の文化横丁に郷玩店「小芥子洞」を開業し、昭和3年にこけしを体系的に扱った日本初の文献「こけし這子の話」を上梓して、東北限定の玩具・こけしを、全国的に著名な民芸品に押し上げた。
昭和25年に仙台花柳界の中心地・本櫓丁に開いた郷土酒亭「炉ばた」は、「炉端焼き」の発祥の店とされる。同店のマッチラベルは、有名になる前の棟方志功が描いた。仙台の文化人・趣味人でもある富弥と、囲炉裏を囲んで会話を楽しむサロン的な店だったとされる。開店祝いに知人が大きな木べらをプレゼントしたが、骨董品が多く飾られた店内でこの木べらだけは飾られることなく、客に酒や料理を差し出す柄付きの盆のように使用された。これが後に全国に広まる炉端焼きの特徴の1つになった。
参考文献
[編集]- 『こけし這子の話』天江富弥著 (昭和3年 仙台郷土趣味社刊)