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大指 (標的艦)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
大指
沈没した大指(左)。右は山汐丸 (1946年、横浜港外第二区)
沈没した大指(左)。右は山汐丸
(1946年、横浜港外第二区)
基本情報
建造所 三菱重工業横浜造船所
運用者  大日本帝国海軍
艦種 特務艦(標的艦
級名 艦型名なし特務艦[注釈 1]
建造費 10,064,000円
艦歴
計画 改⑤計画
起工 1944年1月7日
進水 1945年2月16日
最期 1945年6月23日工程95%で工事中止
1946年3月6日衝突沈没
その後 浮揚解体
要目(計画時[注釈 2]
基準排水量 2,560トン
満載排水量 3,159トン
全長 119.75m
水線長 118.00m
垂線間長 112.00m
最大幅 12.05m
水線幅 11.55m
深さ 6.95m
吃水 4.30m
ボイラー 三号乙一〇型ロ号重油専焼缶3基
主機 艦本式タービン2基
出力 52,000shp
速力 33ノット
燃料 重油500トン
航続距離 18ノットで4,000カイリ
乗員 定員173名
兵装 九三式13mm機銃 連装2基
九五式爆雷18個
搭載艇 短艇4隻
探索装置・
その他装置
九九式測探儀1基
防御は4,000mから投下される10kg演習爆弾に耐える程度。
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大指(おおさし/おほさし)は、日本海軍の未成特務艦(標的艦)。普遍的には大濱型標的艦の2番艦とされているが、法令上は艦型名が存在しない。終戦時未成で、戦後事故により沈没した。

艦歴

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改⑤計画の爆撃標的艦、第5411号艦型の2番艦[注釈 3]、仮称艦名第5412号艦として計画。

1944年1月7日、三菱重工業株式会社横浜造船所で建造番号542番船として起工。5月10日、大指と命名されて本籍を呉鎮守府と仮定し、特務艦中の標的艦(艦型名なし)に類別。

1945年2月16日、進水。3月15日、艤装員事務所を横浜市西区の三菱重工業株式会社横浜造船所内に設置し事務開始。5月30日、艤装員事務所を撤去。6月23日、工程95%で工事中止。

1946年3月6日、横浜港で繋留中触雷し漂流ののち、横浜港外第二区で繋留中だった山汐丸に衝突して沈没した。1947年2月1日、行動不能艦艇(特)に定められる。のち浮揚解体された。

艤装員長

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  1. 堀口廣蔵 少佐:1945年3月20日 - 1945年5月5日

脚注

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注釈
  1. ^ 法令上は艦型名を持たない。普遍的には大濱型標的艦とされている。
  2. ^ 要目は『特務艦一般計画要領書』による。
  3. ^ 改⑤計画上の番数。
脚注

参考文献

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  • 海軍省復員庁
    • 昭和19年1月25日付 内令第211号。
    • 昭和19年5月10日付 達第153号、内令第662号、内令第663号ノ2、内令員第809号。
    • 昭和22年2月1日付 二復総第49号『行動不能艦艇保管實施要領ノ件通牒』。
    • 昭和20年3月28日付 秘海軍辞令公報 甲 第1757号。
    • 昭和20年5月17日付 秘海軍辞令公報 甲 第1802号。
    • 昭和20年3月26日付 秘海軍公報 第4967号。
    • 昭和20年6月17日付 秘海軍公報 第5044号。
  • 『新造船建造史』、三菱重工業株式会社横浜製作所、1988年。
  • 世界の艦船 No. 522 増刊第47集 『日本海軍特務艦船史』、海人社、1997年。
  • 日本造船工業会 『特務艦一般計画要領書』。
  • 福井静夫 『写真 日本海軍全艦艇史』、ベストセラーズ、1994年。ISBN 4-584-17054-1
  • 防衛研修所戦史室 戦史叢書、第88巻『海軍軍戦備(2) -開戦以後-』、朝雲新聞社、1975年。
  • 丸スペシャル No. 34 日本海軍艦艇シリーズ 『特務艦』、潮書房、1979年。
  • 丸スペシャル No. 38 日本海軍艦艇シリーズ 『日本の空母II』、潮書房、1980年。
  • 明治百年史叢書 第207巻 『昭和造船史 第1巻(戦前・戦時編)』、原書房、1977年。