コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

大当り狸御殿

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
大当たり狸御殿から転送)
大当り狸御殿
The Princess of the Badger Palace
監督 佐伯幸三
脚本 中田竜雄
原作 木村恵吾
製作 杉原貞雄
出演者 雪村いづみ
美空ひばり
山田真二
白川由美
ミヤコ蝶々南都雄二
中田ダイマル・ラケット
トニー谷
浜村美智子
音楽 松井八郎
撮影 岡崎宏三
製作会社 宝塚映画
配給 東宝[1]
公開 日本の旗 1958年2月26日
上映時間 98分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
テンプレートを表示

大当り狸御殿』(おおあたりたぬきごてん)は、1958年2月26日東宝系で公開された日本映画[1]。カラー[1]東宝スコープ[2]宝塚映画作品[1]。98分[1]

概要

[編集]

戦前から大映などで公開された木村恵吾原作の「狸御殿」を、東宝傍系の宝塚映画により製作されたミュージカルで、シリーズでは初のカラーおよびシネマスコープ作品。また唯一の東宝作品。狸御殿の姫君・きぬた姫と、きぬた姫にそっくりな城下の旅籠の女中・お黒がお互いの立場を入れ替え、好みの男性を射止めるまでを描く。

主演は三人娘の一人・雪村いづみで、きぬた姫とお黒の二役を演じている。そして同じ三人娘の一人の美空ひばりと、「三人娘映画」の常連・山田真二が、それぞれの愛人を演じる。

一方の助演には、ベテラン喜劇俳優「シミキン」こと清水金一、上方漫才師のミヤコ蝶々南都雄二中田ダイマル・ラケット、そして東宝特撮の佐原健二河内桃子など。極め付きは、当時「バナナ・ボート」をヒットさせていた歌手・浜村美智子が、城のショー(司会役はトニー谷)の歌手役で出演し、時代劇にもかかわらず、カリビアンの扮装で「バナナ・ボート」を披露している。

2005年3月25日より東宝からDVDが発売されている。

ストーリー

[編集]

ここ狸御殿では、姫君・きぬた姫の誕生会がもうじき催されようとしていた。会には隣国の若君で、きぬた姫と将来結婚させようとしている狸吉郎も来る予定だった。だがきぬた姫は狸吉郎との政略結婚を嫌がり、密かに城を抜け出すと、町民に変身して城下へ出かけた。そうとは知らぬ狸御殿では、いよいよ狸吉郎が現れたが、きぬた姫がいなくなったために大騒ぎ。折りしも御殿に、城下の旅籠「つづみ屋」の女中・お黒が団子を届けに来たが、そのお黒がきぬた姫に瓜二つなのを見て、お黒を姫の替え玉にした。その頃きぬた姫は山賊に襲われ、更に蜘蛛の巣谷に落ち、その谷に落ちていた「もん白のお蝶」と共に女王蜘蛛に襲われるが、偶然その場を訪れた若侍・狸千代に助けられる。やがてきぬた姫は城下にやって来たが、お黒と間違われて、つづみ屋で女中として働かされる羽目になった。そこへ狸千代が泊まりに現れ、やがて二人にはひそかな思いが芽生えた。

やがて狸御殿では、年に一度の「狸祭り」が行われた。その頃行商にやられたきぬた姫は御殿の家老達に捕まるが、辛うじて逃げ帰る。この様子を見ていたお蝶は、狸千代に女中がきぬた姫だと教えた。それを知った狸千代はきぬた姫に、城に帰って立派な女王になる様勧める。かくしてきぬた姫は、狸千代を連れて御殿へ。一方狸吉郎はきぬた姫と狸千代の間柄を知り、二人を祝福した。役目が終わったお黒は寂しくつづみ屋へ帰ろうとするが、そこへ狸吉郎が手を差し伸べた。そして二人はきぬた姫の誕生会に出席した……。

スタッフ

[編集]

以下のスタッフ名は特に記載のない限り東宝に従った[1]

  • 製作:杉原貞雄
  • 原作:木村恵吾[2]
  • 脚本:中田竜雄
  • 監督:佐伯幸三
  • 撮影:岡崎宏三
  • 音楽:松井八郎
  • 美術:小川一夫[2]
  • 照明:下村一夫
  • 録音:中野倫治
  • 振付:県洋二、渡辺武雄[2]

出演者

[編集]

同時上映

[編集]

別れの波止場

  • 企画:宇佐美進/脚本:新井一/監督:山崎裕里/主演:春日八郎/宝塚映画作品

参考資料

[編集]

関連項目

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ a b c d e f g h 大当り狸御殿”. 東宝WEB SITE. 2015年4月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年9月20日閲覧。
  2. ^ a b c d 大当り狸御殿”. 日本映画データベース. 2024年9月20日閲覧。
  3. ^ a b 大当り狸御殿”. KINENOTE. 2024年9月20日閲覧。

外部リンク

[編集]