多感様式
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多感様式(たかんようしき、ドイツ語: Empfindsamer Stil、英語: sensitive style)は、18世紀後半のドイツ語圏で発達した作曲様式である。「率直で自然な」感情表現を重んじ、突然の気分の変化が特徴的である。
バロック音楽の情緒論への反撥として発展した。代表的な作曲家にカール・フィリップ・エマヌエル・バッハがいる。彼が1753年に出版した『クラヴィーア奏法』第1巻の言葉「音楽家が聴衆の感情を動かすには、自分自身も感情を動かされなければならない」[1][2]は、彼の音楽様式を表す言葉として知られる。
エマヌエル・バッハの音楽はシュトルム・ウント・ドラング期のハイドンや、ベートーヴェンに多大な影響を与えた。ただし近年では、表現衝動の激しさゆえに、ヴィルヘルム・フリーデマン・バッハも代表的旗手と見なされるようになりつつある。
脚注
[編集]- ^ Versuch über die wahre Art das Clavier zu spielen, Drittes Hauptstück. (1753):108 „Indem ein Musickus nicht anders rühren kan, er sey dann selbst gerührt;“
- ^ 久保田慶一『バッハの息子たち』音楽之友社、1987年、87頁。ISBN 4276370558。