多島斗志之
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多島 斗志之 (たじま としゆき) | |
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ペンネーム |
多島 斗志之 多島 健 |
誕生 |
鈴田 恵 1948年10月24日(76歳) 日本・大阪府 |
失踪 |
2009年12月19日(61歳) 日本・京都市 |
現況 | 失踪から14年11か月と2日 |
職業 | 小説家 |
言語 | 日本語 |
国籍 | 日本 |
活動期間 | 1982年 - 2009年 |
ジャンル | ミステリー |
代表作 |
『海賊モア船長シリーズ』 『クリスマス黙示録』 『症例A』 |
主な受賞歴 | 小説現代新人賞(1982年) |
デビュー作 | 『あなたは不屈のハンコ・ハンター』 |
ウィキポータル 文学 |
1948年10月24日 - ?)は、日本の小説家。大阪府出身。男性。本名は (すずた けい)[1]。
(たじま としゆき、来歴
[編集]早稲田大学政治経済学部を卒業。広告代理店勤務、フリーの広告制作ディレクターを経て作家となる。
1982年、「あなたは不屈のハンコ・ハンター」で第39回小説現代新人賞を受賞しデビュー(多島健名義)。『密約幻書』で第101回直木三十五賞候補、『不思議島』で第106回直木三十五賞の候補作となった[1]。海賊モア船長シリーズのような海洋冒険小説や、天海祐希主演で映画化もされたミステリー『クリスマス黙示録』、多重人格を取り扱って話題となった『症例A』、純愛小説の『離愁』など幅広い作風で知られた。『少年たちのおだやかな日々』所収の「罰ゲーム」は『世にも奇妙な物語』で、「言いません」および「言いなさい」は『悪いこと』で映像化されている。
失踪
[編集]2009年12月19日に滞在していた京都市内のホテルを出たのを最後に消息を絶つ。多島は1989年頃に右目を失明しており、失踪前日、弟や長女に「1か月前から左目も見えにくい。この年で両目を失明し人の手を煩わせたくない。失踪する」との速達が届き、失踪当日には友人や出版社に「筆を置き、社会生活を終了します」との手紙が届いたと報じられた[2][3]。
作品
[編集]- 〈移情閣〉ゲーム(1985年9月 講談社ノベルス / 2007年9月 講談社ノベルス 綾辻・有栖川復刊セレクション)
- 【改題】龍の議定書(1988年6月 講談社文庫)
- 聖夜の越境者(1987年3月 講談社 / 1989年9月 講談社文庫)
- ソ連謀略計画(シベリア・プラン)を撃て(1987年3月 トクマ・ノベルズ)
- 【改題】CIA桂離宮作戦(1990年8月 徳間文庫)
- 金塊船消ゆ(1987年9月 ジョイ・ノベルス / 1991年2月 講談社文庫)
- バード・ウォーズ アメリカ情報部の奇略(1988年5月 天山出版 天山ノベルス / 1992年6月 文春文庫)
- 密約幻書(1989年5月 講談社 / 1992年7月 講談社文庫)
- マリアごろし異人館の字謎(1990年4月 講談社)
- クリスマス黙示録(1990年11月 新潮ミステリー倶楽部 / 1996年11月 新潮文庫 / 2009年12月 双葉文庫 / 2021年12月 徳間文庫 トクマの特選! 多島斗志之裏ベスト)
- 不思議島(1991年7月 徳間書店 / 1999年1月 徳間文庫 / 2006年5月 創元推理文庫)
- 神話獣(1993年3月 文藝春秋)
- 【改題】マールスドルフ城1945(2000年2月 中公文庫)
- 少年たちのおだやかな日々(1994年4月 双葉社 / 1999年8月 双葉文庫 / 2019年11月【新装版】)
- 白楼夢 海峡植民地にて(1995年10月 講談社 / 2007年5月 創元推理文庫)
- 二島縁起(1995年10月 双葉社 / 2006年7月 創元推理文庫)
- 海上タクシー〈ガル3号〉備忘録(1996年7月 双葉社 / 2006年10月 創元推理文庫)
- もの静かな女たち(1996年11月 実業之日本社)
- 【改題】私たちの退屈な日々(2009年4月 双葉文庫)
- 海賊モア船長の遍歴(1998年7月 中央公論社 / 2001年3月 中公文庫)
- 仏蘭西シネマ(1998年9月 双葉社)
- 症例A(2000年10月 角川書店 / 2003年1月 角川文庫)
- 汚名(2003年1月 新潮社)
- 【改題】離愁(2006年1月 角川文庫)
- 追憶列車(2003年8月 角川文庫)
- 海賊モア船長の憂鬱(2005年10月 集英社 / 2009年8月 角川文庫【上・下】)
- 感傷コンパス(2007年7月 角川書店 / 2016年12月 角川文庫)
- 黒百合(2008年10月 東京創元社 / 2015年8月 創元推理文庫)
脚注
[編集]- ^ a b “多島斗志之さん行方不明に 京都在住のミステリー作家”. 共同通信社. 47NEWS. (2009年12月25日). オリジナルの2013年4月30日時点におけるアーカイブ。 2012年8月25日閲覧。
- ^ “ミステリー作家の多島斗志之氏が行方不明”. 毎日新聞. (2009年12月25日)
- ^ “ミステリー作家・多島斗志之さん失跡”. YOMIURI ONLINE (読売新聞). (2009年12月25日). オリジナルの2009年12月27日時点におけるアーカイブ。 2020年9月22日閲覧。