士官の娘
士官の娘 露国軍事小説 Капитанская дочка | ||
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著者 | アレクサンドル・プーシキン | |
訳者 | 足立北鴎、徳田秋声 | |
発行日 | 1904年 | |
発行元 | 集成堂 | |
ジャンル | 小説 | |
国 | 日本 | |
言語 | 日本語 | |
ページ数 | 182p | |
公式サイト | opac.ndl.go.jp | |
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『士官の娘』(しかんのむすめ)は、帝政ロシアの詩人アレクサンドル・プーシキンが1836年に発表した散文小説、Капитанская дочка を、1904年(明治37年)、足立北鴎、徳田秋声が共同で翻訳・出版した日本語題であり、1915年(大正4年)製作・公開、細山喜代松監督による日本のサイレント映画である。前者に関しては、徳田訳以外では『大尉の娘』と訳される。
略歴・概要
[編集]小説『士官の娘』は、足立北鴎と徳田秋声が翻訳し、1904年(明治37年)2月に東京市日本橋区馬喰町(現在の東京都中央区日本橋馬喰町)の出版社集成堂から上梓した。瀬戸義直が1916年(大正5年)に『大尉の娘』のタイトルに改題し、翻訳して東京社から上梓した[1]ものをはじめ、第二次世界大戦後、1948年(昭和23年)に神西清訳で岩波文庫に収録したもの[2]等、ことごとく『大尉の娘』で統一されている[3]。徳田版に関しては、2002年(平成12年)に八木書店が刊行した『徳田秋聲全集 第26巻』に『士官の娘』のタイトルで収録されている[4]。
映画『士官の娘』は、日活が1913年(大正2年)に開設した映画スタジオである日活向島撮影所で、1915年(大正4年)に製作され、同年2月に浅草公園六区の三友館等で公開された。瀬戸版『大尉の娘』が刊行される1年前であり、徳田版のタイトルを採用している。プーシキンの『大尉の娘』は1947年(昭和22年)に製作・公開されたマリオ・カメリーニ監督のイタリア映画『大尉の娘』以降、全世界で5回映画化されているが、Internet Movie Databaseのプーシキンの項をみる限り、細山喜代松が監督した日活向島版が、同小説の世界でもっとも早い映画化である[5]。前年1914年(大正3年)、細山は、レフ・トルストイの小説『復活』を映画化し、『カチューシャ』のタイトルで同年10月31日に公開し、大ヒットを得ている[6]。その続編『後のカチューシャ』も細山が監督し、『士官の娘』の1か月前の1月に公開している[7]。『士官の娘』はその流れの中で製作されている[8]。
映画『士官の娘』は、東京国立近代美術館フィルムセンターに所蔵されていない[9]。したがってフィルムプリントの有無は確認されていない。
小説『士官の娘』は、2009年(平成21年)11月現在、2002年版以外は、絶版である。青空文庫には収録されてはいない[10]。国立国会図書館の「近代デジタルライブラリー」には、1904年版がデジタル画像収録されており、ウェブサイト上で閲覧・ダウンロードが可能である[11]。
映画
[編集]士官の娘 | |
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監督 | 細山喜代松 |
脚本 | 不明 |
原作 | アレクサンドル・プーシキン |
出演者 | 不明 |
製作会社 | 日活向島撮影所 |
配給 | 日活 |
公開 | 1915年2月 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
スタッフ・作品データ・キャスト
[編集]- 監督 : 細山喜代松
- 原作 : アレクサンドル・プーシキン
- 脚本 : 不明
- 撮影 : 不明
- 出演 : 不明
- 製作 : 日活向島撮影所
- 上映時間(巻数) : 不明
- フォーマット : 白黒映画 - スタンダードサイズ(1.33:1) - サイレント映画
- 公開日 : 日本 1915年2月
- 配給 : 日活
- 初回興行 : 浅草・三友館
関連作品
[編集]- 大尉の娘 (1947年の映画) - 1947年版
- テンペスト (1958年の映画) - 1958年版
註
[編集]- ^ 大尉の娘 1916年、国立国会図書館、2009年11月30日閲覧。
- ^ 大尉の娘 1948年、国立国会図書館、2009年11月30日閲覧。
- ^ OPAC NDL、検索結果、国立国会図書館、2009年11月30日閲覧。
- ^ 徳田秋聲全集 第26巻、国立国会図書館、2009年11月30日閲覧。
- ^ Alexander Pushkin - IMDb 、2009年11月30日閲覧。
- ^ 『日本映画発達史 1 活動写真時代』、田中純一郎、中央公論社、1968年、p.218-223.
- ^ 後のカチューシャ、日本映画データベース、2009年11月30日閲覧。
- ^ 細山喜代松、日本映画データベース、2009年11月30日閲覧。
- ^ 所蔵映画フィルム検索システム、東京国立近代美術館フィルムセンター、2009年11月30日閲覧。
- ^ 徳田秋声、青空文庫、2009年11月30日閲覧。
- ^ 国立国会図書館デジタルコレクション、検索結果、国立国会図書館、2009年11月30日閲覧。