地震防災情報システム
地震防災情報システム(じしんぼうさいじょうほうシステム)とは、内閣府が運用する日本の防災情報管理システムである。略称はDIS(Disaster Information Systems)[1]。1995年の阪神・淡路大震災を契機とし[2]、地震発生時の被災状況の早期把握や初動対応、関係機関における情報共有や連携強化等を的確かつ迅速に行うために開発された[3]。
構成するシステム
[編集]以下はいずれも地震防災情報システムを構成するシステムである。
地震被害早期評価システム
[編集]地震発生直後に被害の規模などを短時間で推計するシステム[4]。1996年4月より運用開始。略称はEES(Early Estimation System)[5]。 日本全国における地形・地盤・建物・人口等についてのデータベース(GIS情報として1km程度のメッシュごとにデータ化)を整備しており、気象庁からの情報をもとに、メッシュ震度分布、建物被害とそれに伴う人的被害の推計などを行うものである。 震度4以上の地震が起こると自動的に起動する仕組みであり[6]、推計結果は地震発生後30分以内に出力される[3]。これにより、政府が初動対応等を行う上での迅速で適切な判断に繋がる情報提供となる。 1999年からは、津波による浸水域の予測も行われている[5]。
応急対策支援システム
[編集]災害発生時に、関係機関における情報共有や政府の応急対策活動等を支援するシステム。略称はEMS (Emergency Measures Support System)[7]。道路や鉄道等の基盤施設や防災関連施設等に関する情報のデータベースが整備されており、災害時の被害情報や応急対策状況等の情報とともに地図上に整理し、それらの情報を関係機関の間で共有することで各種応急対策活動を支援する。
脚注
[編集]- ^ “内閣府の「地震防災情報システム」(DIS:Disaster Information Systems)への停電情報の提供について|TEPCOニュース|東京電力”. www.tepco.co.jp. 2021年12月8日閲覧。
- ^ “4−6 地震防災情報システムの整備 : 防災情報のページ - 内閣府”. www.bousai.go.jp. 2021年12月8日閲覧。
- ^ a b “s308 : 防災情報のページ - 内閣府”. www.bousai.go.jp. 2021年12月8日閲覧。
- ^ 地震防災情報システム(DIS) (PDF) - 桐山孝晴
- ^ a b 日本大百科全書(ニッポニカ),デジタル大辞泉. “地震被害早期評価システムとは”. コトバンク. 2021年12月8日閲覧。
- ^ 総合防災情報システムの整備と運用(内閣府) (PDF)
- ^ 応急対策支援システム (PDF)
外部リンク
[編集]- 地震防災情報システムの整備 - 内閣府
- 地震防災情報システム(DIS) (PDF) - 桐山孝晴