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和田仁孝

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
和田仁孝
人物情報
生誕 (1955-12-02) 1955年12月2日
大阪市
出身校 京都大学法学部
学問
研究分野 法社会学
研究機関 九州大学
早稲田大学
学位 法学博士
学会 日本法社会学会
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和田 仁孝(わだ よしたか、1955年12月2日 - )は、大阪府出身の法学者早稲田大学大学院法務研究科教授。専門は法社会学ポストモダン認識論を基盤に法と社会理論、紛争過程論、医療紛争処理システムなどを研究。棚瀬孝雄門下。日本学術会議連携会員。Asia Law & Society Association President Elect.

これまでに 日本法社会学会[1]事務局長、Law and Society Association Program Committee 委員[2]などを務めたほか、厚生労働省社会保障審議会医療保険部会委員、国土交通省中央建設工事審査会委員などを歴任。[3]

人物

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1979年京都大学法学部卒業。九州大学法学部教授を経て、現在は早稲田大学大学院法務研究科教授[4]

ポストモダン認識論、社会構成主義などの立場に基づき、解釈法社会学の立場から「法と社会理論」を展開している(『法社会学の解体と再生:ポストモダンを超えて』弘文堂1996)[5]。この視点は、民事訴訟法学の第三の波学派とも共鳴し、その論者の一人でもある(『民事紛争交渉過程論』『民事紛争処理論』信山社)。

この近代主義・科学主義批判の理論的視覚によりつつ紛争過程、ADR論、弁護士論などのテーマを研究領域としている。紛争当事者の視点、感情的側面を重視し、法専門性や法律家に対する批判的立場が鮮明である。

近年は、医療紛争の領域で、医療メディエーションのモデルを構築し、医療メディエーター養成など実践的にも活躍している。なおこの医療メディエーターは、2012年に医療対話推進者の名称で診療報酬が加算されるに至っている[6]。また、医療紛争、医療メディエーションに関する著作は台湾、中国でも翻訳出版され、医療メディエーションモデルの東アジアでの普及にも影響を与えている。

略歴

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著作

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単著

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  • 『民事紛争交渉過程論』信山社 1991
  • 『民事紛争処理論』信山社 1994
  • 『法社会学の解体と再生:ポストモダンを超えて』弘文堂 1996
  • 『民事紛争交渉過程論増補版』信山社 2020
  • 『法の権力とナラテヴ:法臨床学への転回1』北大路書房 2020
  • 『紛争過程とADR:法臨床学への転回2』北大路書房 2020
  • 『過程としての裁判と法専門家:法臨床学への転回3』北大路書房 2021
  • 『修復性正義——基于日本医療糾紛調解的考察及其対我国的啓示』中国政法大学出版社 2021
  • 『法社会学』新世社 2022

共著

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  • 『医療紛争―メディカル・コンフリクト・マネジメントの提案』医学書院 2001
  •  =翻訳『医疗纠纷处理与实例解说』台湾合记图书出版公司 2003
  • 『リーガル・カウンセリングの技法』法律文化社 2006
  • 『医療コンフリクト・マネジメント―メディエーションの理論と技法』シーニュ 2006
  • 『医療メディエーション―コンフリクト・マネジメントへのナラティヴ・アプローチ』シーニュ 2010
  •  =翻訳『医療糾紛調解:糾紛管理的理論与技能』曁南大学出版社(中国)2013
  •  =翻訳『醫療促進溝通調解:由叙事著手的衝突管理』原水(台湾)2013
  • 『ADR/メディエーションの理論と実践技法』北大路書房 2020

編著

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  • 『交渉と紛争処理』日本評論社 2002
  • 『法社会学の可能性』法律文化社 2004
  • 『弁護士活動を問い直す』商事法務 2004
  • 『法と社会へのアプローチ』日本評論社 2004
  • 『法社会学』法律文化社 2006
  • 『ADR--理論と実際』有斐閣 2007
  • 『ADR認証制度』三協法規出版 2008
  • 『医療事故対応の実際』三協法規出版 2009
  • 『医療事故損害賠償の実務』三協法規出版 2011
  • 『法の選択的適応』シーニュ 2013
  • 『法の観察―法と社会の批判的再構築に向けて』法律文化社 2014
  • 『家事紛争解決プログラムの概要―家事調停の理論と技法』司法協会 2014
  • 『公認心理士への関係行政論ガイド』北大路書房 2021
  • Global Health Security in China, Japan and India: Assessing Sustainable Development Goals, University of British Columbia Press 2022

翻訳

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  • 『医療事故後の情報開示』ロバート・D・トゥルオグ他著 シーニュ 2015 

脚注

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