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名古屋大学ラグビー部 (なごやだいがくラグビーぶ、英語 : Nagoya University Rugby Football Club)は、愛知県 名古屋市 千種区 にある名古屋大学 のラグビー (ラグビーユニオン)部である。名古屋大学ラグビー部はその源流を名古屋高等商業学校 と名古屋医科大学 の2つに持つ。名古屋大学ラグビー部の創立年は先に創部した名古屋商業高等学校の創立年である1926年である。
名古屋大学ラグビー部の歴史は主に名古屋大学ラグビー部70年史[ 1] を参照して記載。
1926年 創部元年。名古屋高等商業学校 (名高商)の初戦はこの年の10月14日に名古屋倶楽部と当時の愛知商業グラウンドにて開催した。濃緑色のジャージに身を包んだ名高商が9対3で初陣を飾った。
1931年 名高商は全国大会地区決勝へ出場。旅順工科大学予科と対戦、花園にて15対3で敗れる。
1932年 全国大会東海予選にて三重農高と対戦、5-3で勝利し優勝。同志社高商と対戦、41-0で敗れる。
1935年 名古屋医科大学 (名医大)ラグビー部結成。名古屋市歌舞伎座近くの鳥勝にて1年生、2年生で相談、ラグビー部結成の決意を固めた。同年9月、名古屋医科大学ラグビー部は正式に創部。
1937年 名医大が名古屋学士ラガーと対戦21-19で初勝利。桐原部長の大宴会で勝利の美酒を交わした。
1939年 名古屋帝国大学 が開学、名古屋医科大学はその医学部となる。後の定期戦となる初の大阪帝国大学との一戦が大阪高校グラウンドにて開催され、3-53で敗れる。
1946年 名高商が名古屋経済専門学校 (名経専)へ改編。東海地区ラグビーは4月 瑞穂公園陸上競技場 での7人制大会で始まった。名経専はこの大会で名古屋倶楽部と対戦 11-6で勝利。全国大会東海予選に参加するも三重高農に0-36で敗れる。
1947年 名古屋帝国大学は新制 名古屋大学 (名大)へ改編。
1949年 名経専が名古屋大学経済学部 へ改編。そのラグビー部も名古屋大学ラグビー部へ合流。
1956年 全国大学ラグビー東海決勝に進出。より上を目指そうと水野主将、藤井マネージャにより東京大学、京都大学との定期戦の開催を調整開始。
1957年 この年、昭和32年度 水野前年度主将、藤井前年度マネージャの努力が実を結び東京大学、京都大学との定期戦を開催することになった。京都大学ラグビー部 との定期戦は3-39で敗戦。阪大戦は14-0で連覇。東海地区秋の大学リーグでは名城大学と34-8、岐阜大学と11-6、愛知学院大学と36-3と勝利、南山大学と3-31で引き分け、三重大学と0-20で敗戦。
1958年 1月に東京大学との定期戦を実施。この初戦は秩父宮ラグビー場にて開催、0-32で名大の敗戦。
1964年 この年より新年のOB・現役交歓会を開始。この年の定期戦は京都大学と26-0、大阪大学と33-3で名大の勝利。東京大学とは17-0で名大が敗戦。京都大学に連勝するも、これ以降、京都大学との定期戦は開催されていない。
1974年 東京大学ラグビー部 にて明治大学、慶應大学と現役時に勝利した佐藤浩之助氏が監督就任。
1976年 東海学生リーグで中京大学にに次いで2位となり瑞穂球技場での第27回全国地区対抗大学大会へ出場、準決勝で帝京大学と3-12で敗戦。この頃の選手 五熊宏明氏は後にトヨタ自動車株式会社 ラグビー部の第35回社会人大会決勝で活躍する。
1987年 名大ラグビー部 創部50周年を記念して初の海外遠征としてパース遠征へ出発。西オーストラリア大学と対戦12-18、西オーストラリア代表選手を含むA.R.K.S.戦では26-32、Palmyra戦では26-32と3試合とも敗戦。西オーストラリアラグビー協会、各チームから大歓迎を受け、親善を深めた。その後、パース遠征を記念した現役チームとOBチームでのパース杯が毎年開催されることとなる。
1988年 山の上グラウンド工事と部員減少に苦しむも、定期戦は大阪大学と8-46、東京大学と9-41で敗戦、秋のリーグ戦は東海学生Bリーグ4位と再起奮闘。
1991年 定期戦は大阪大学と48-0で勝利、東京大学と6-31で敗戦、秋のリーグ戦は東海学生Bリーグ4位と奮戦。
1996年 この年を最後に佐藤監督が九州大学へ転出。22年間の監督も退任となる。
2001年 筑波大学ラグビー部出身の佐々木康氏が監督就任。
2002年 定期戦は大阪大学と0-0で引分け、東京大学と51-26で勝利、秋のリーグ戦は東海学生Bリーグ戦績6勝1敗で淑徳大学、中部大学、名古屋大学が並ぶも得失点差で3位となりAリーグ入替戦には出場できず。
2004年 定期戦は大阪大学と31-0、東京大学と26-24で勝利。秋のリーグ戦は東海学生Aリーグ(10チーム)へ加入の初年度となった。秋のリーグ戦は1勝8敗の8位。
2019年 定期戦は大阪大学と36-17、東京大学と14-7で勝利。秋のリーグ戦は東海学生Bリーグ2位。
大阪大学
1939年 初の対戦は旧制 大阪帝国大学との間で大阪高校グラウンドにて開催。初戦は名大が敗戦。
1940年 第2戦の開催あるも、詳細な記録なし。名大が敗戦。
1942年 第3戦は、第1回総合体育大会の一環として開催。西宮のグラウンドにて0-50で名大が敗戦。
1947年 戦後の初戦を開催、詳細な記録なし。
1948年 詳細な記録は残っておらず、2戦して2戦ともに名大が敗戦。
1949年 記録なし。
1950年 この年より戦争の影響から空腹を除いて少しずつ立ち直り、より定期的な試合ができるようになった。
以来、連綿と定期戦を開催。両校の交流を深めている。
年度
名大
阪大
開催場所
年度
名大
阪大
開催場所
年度
名大
阪大
開催場所
年度
名大
阪大
開催場所
年度
名大
阪大
開催場所
1950
0
30
-
1960
3
14
-
1970
31
11
名古屋大学
1980
3
40
-
1990
11
18
-
1951
0
21
-
1961
13
9
大阪
1971
9
3
大阪大学
1981
24
17
-
1991
48
0
-
1952
-
-
-
1962
22
9
-
1972
敗
勝
-
1982
12
32
大阪大学
1992
18
6
-
1953
0
28
-
1963
14
3
名古屋大学
1973
敗
勝
-
1983
12
17
-
1993
34
7
-
1954
0
11
-
1964
33
3
大阪大学
1974
14
32
-
1984
19
20
-
1994
42
17
-
1955
0
3
瑞穂
1965
32
17
瑞穂
1975
30
14
-
1985
10
4
-
1995
22
38
-
1956
30
3
大阪
1966
13
11
大阪大学
1976
20
7
-
1986
7
12
-
1996
23
45
-
1957
14
0
名古屋
1967
71
5
名古屋大学
1977
23
19
-
1987
10
44
-
1997
42
17
-
1958
16
11
大阪
1968
14
19
大阪大学
1978
32
12
-
1988
8
46
-
1998
敗
勝
-
1959
3
18
瑞穂
1969
29
6
名古屋大学
1979
29
16
-
1989
6
7
-
1999
引分
-
年度
名大
阪大
開催場所
年度
名大
阪大
開催場所
年度
名大
阪大
開催場所
2000
14
45
-
2010
19
24
大阪大学
2020
12
38
名古屋大学
2001
13
29
-
2011
7
15
大阪大学
2021
2002
0
0
-
2012
20
12
名古屋大学
2003
21
10
名古屋大学
2013
17
24
名古屋大学
2004
31
0
大阪大学
2014
15
17
大阪大学
2005
24
0
名古屋大学
2015
14
21
名古屋大学
2006
32
12
大阪大学
2016
19
34
大阪大学
2007
32
7
名古屋大学
2017
31
32
大阪大学
2008
22
7
名古屋大学
2018
21
10
名古屋大学
2009
12
27
名古屋大学
2019
36
17
大阪大学
京都大学
京都大学との定期戦は1957年5月に開始。初戦は京都大学にて開催。
1984年5月 オープン戦として対戦。6-55で名大の敗戦。
年度
名大
京大
開催場所
年度
名大
京大
開催場所
1957
3
39
京都大学
1961
-
-
-
1958
0
24
京都大学
1962
6
48
-
1959
0
57
京都大学
1963
12
6
京都大学
1960
-
-
-
1964
26
0
京都大学
東京大学
1957年4月より東京大学ラグビー部の方と定期戦をご相談。その年の暮れに東京大学ラグビー部より定期戦の開催を打診あり、明る1月26日に秩父宮ラグビー場にて第1回東大戦を開催。それ以来、1999、2000年の中止を除いて毎年定期戦を実施。両校のラグビーを通じた交流を深めている。
年度
名大
東大
開催場所
年度
名大
東大
開催場所
年度
名大
東大
開催場所
年度
名大
東大
開催場所
年度
名大
東大
開催場所
1957
0
32
秩父宮
1960
0
45
瑞穂
1970
11
18
-
1980
4
35
-
1990
3
51
-
1958
9
20
瑞穂
1961
0
45
-
1971
敗
勝
-
1981
10
52
-
1991
6
31
駒場
1959
5
19
駒場
1962
0
33
-
1972
敗
勝
-
1982
6
42
-
1992
3
32
-
1963
5
33
秩父宮
1973
敗
勝
-
1983
6
50
-
1993
0
47
-
1964
0
17
瑞穂
1974
18
26
-
1984
13
34
-
1994
0
81
-
1965
0
41
駒場
1975
13
31
-
1985
0
44
駒場
1995
0
76
-
1966
0
63
瑞穂
1976
17
26
-
1986
13
23
名古屋大学
1996
0
57
-
1967
5
34
駒場
1977
28
10
-
1987
0
128
-
1997
0
81
-
1968
3
24
瑞穂
1978
17
36
-
1988
9
41
-
1998
20
48
-
1969
0
57
駒場
1979
15
43
-
1989
3
20
-
1999
中止
-
年度
名大
東大
開催場所
年度
名大
東大
開催場所
年度
名大
東大
開催場所
2000
中止
-
2010
19
26
名古屋大学
2020
22
40
名古屋大学
2001
10
62
-
2011
0
48
駒場
2021
7
45
駒場
2002
26
5
-
2012
13
3
名古屋大学
2003
67
7
駒場
2013
14
33
駒場
2004
26
24
名古屋大学
2014
28
36
名古屋大学
2005
28
29
駒場
2015
42
46
駒場
2006
30
17
名古屋大学
2016
10
38
名古屋大学
2007
10
36
駒場
2017
24
33
駒場
2008
0
24
名古屋大学
2018
29
28
名古屋大学
2009
5
68
駒場
2019
12
7
駒場
東海学生ラグビーリーグ
年度
所属
順位
勝
敗
2015
A2
3位
3
2
2016
A2
5位
1
4
2017
A2
4位
2
3
2018
B
2位
6
1
2019
B
2位
6
1
名古屋大学ラグビー部OB会『名古屋大学ラグビー部 70年史』名古屋大学ラグビー部OB会、2003年。
名古屋大学ラグビー部OB会『名古屋大学ラグビー部 85年史』名古屋大学ラグビー部OB会、2014年。
キタンラグビー部史
名古屋大学ラグビー部『FIFTEEN 創刊号』名古屋大学ラグビー部、1963年。
名古屋大学ラグビー部『FIFTEEN - RUGBY vol.2』名古屋大学ラグビー部、1964年。
名古屋大学ラグビー部『FIFTEEN vol.3』名古屋大学ラグビー部、1965年。
名古屋大学ラグビー部『FIFTEEN vol.4』名古屋大学ラグビー部、1966年。
名古屋大学ラグビー部『FIFTEEN vol.5』名古屋大学ラグビー部、1968年。
名古屋大学ラグビー部『FIFTEEN vol.6』名古屋大学ラグビー部、1969年。
名古屋大学ラグビー部『FIFTEEN vol.7』名古屋大学ラグビー部、1971年。
佐藤浩之助『両立を目指して - 名古屋大学ラグビー部と共に - 昭和49年度〜平成8年度』ニッコアイエム株式会社、1997年。
^ 『名古屋大学ラグビー部 70年史』名古屋大学ラグビー部OB会、2003年1月1日、52-130頁。