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古滝屋

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
古滝屋
ホテル概要
正式名称 元禄彩雅宿 古滝屋
階数 1 - 15(客室は14まで)階
部屋数 54室
駐車場 普通車100台、大型車5台
開業 1695年
最寄駅 JR常磐線 湯本駅
最寄IC E6 常磐道 いわき湯本IC
所在地 〒972-8321
福島県いわき市常磐湯本町三函208
位置 北緯37度00分32.4秒 東経140度50分42.1秒 / 北緯37.009000度 東経140.845028度 / 37.009000; 140.845028座標: 北緯37度00分32.4秒 東経140度50分42.1秒 / 北緯37.009000度 東経140.845028度 / 37.009000; 140.845028
公式サイト 古滝屋 公式サイト
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古滝屋(ふるたきや)は、福島県いわき市いわき湯本温泉にある1695年元禄8年)創業の旅館

2021年(令和3年)3月12日、館内9階に「原子力災害考証館 furusato」を開設。福島第一原子力発電所事故に関連する資料の収集、展示を行っている[1]

概要

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いわき湯本温泉の中心街に位置し、創業は元禄時代。通りに面した10階建ての元禄館と、高台の太平館(9階 - 15階)からなり、客室数は54室。

いわき湯本温泉は「フラのまち宣言」の取り組みを進めており、古滝屋も「フラ女将」に参加している[2][3]温泉むすめともタイアップし、当地のキャラクターであるいわきあろはのパネル展示と缶バッジの販売を行っている[4]

沿革

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創業は1695年元禄8年)[5]で、当初は「瀧の湯」と称したが、1856年(安政2年)に「古瀧」、1967年(昭和42年)の第1期増築時に地上7階建の「ホテル古滝」、1976年(昭和51年)の第2期増築時に現在の元禄館がが完成し「新館」「旧館」として渡り廊下を追加して一体化し、地上15階建は2002年にティーワンビルが完成するまでいわき市内で最も階数の多い建物であった。1993年(平成5年)の第3期増築に際し現在の「元禄彩雅宿 古滝屋」に改めてそれぞれ「元禄館」「太平館」と改称し、外装・イメージカラーが現在の色鮮やかなものとなった。磐城の地は戊辰戦争の戦場となり、1868年に磐城の戦いで全館焼失したが、翌年に再建した。

2011年に発生した東北地方太平洋沖地震では館主や従業員は群馬県に避難したが、間もなくして古滝屋に戻り救援物資の受け渡し拠点として開放した。いわき市内の宿泊施設の多くは復旧・復興工事の関係者で満室になったが、古滝屋では建物の損壊もあり、工事関係者を断る代わりに災害ボランティアの宿泊を受け入れた[6]。原発事故により双葉郡全域が一時封鎖されたことから、福島県教育委員会の要請を受け、客室を寄宿舎として福島県立双葉高等学校の生徒の受け入れを行った[3][7]。2012年7月に営業再開。2021年3月12日[注釈 1]には、「原子力災害考証館 furusato」が開館した。

施設

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「原子力災害考証館 furusato」は稼働が減少した9階の宴会場を改装して開設され[1]浪江町の商店街の変遷を記録したパノラマ写真、津波の犠牲になり原発事故のため長期間捜索が行えなかった当時7歳の少女の遺品、当時の新聞記事や訴訟の記録などが展示されている。宿泊の如何を問わず、入館無料[8]。1987年の楽曲『みだれ髪』で、ここからほど近い塩屋の岬を歌った縁から、美空ひばりの衣装や、長崎県の陶芸工房が制作したひばり人形などを展示するギャラリーも開設されている[9]

1階ロビーには図書コーナーがあり、震災や原発事故関連のみならず、映画史や常磐地方の郷土史、温泉や観光に関する本など多彩な蔵書を備える。

アクセス

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周辺施設

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湯本駅北西に広がるいわき湯本温泉の温泉街の中心部に位置する。温泉神社や、大正時代に湯本の地で暮らした野口雨情を記念した童謡館、共同浴場「さはこの湯」が近く、常磐線の東側のいわき市石炭・化石館も徒歩圏にある。スパリゾートハワイアンズは西に約4Kmほどで、湯本駅前から送迎バスが運行されている。

温泉

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泉質は硫黄泉で、源泉温度は59.7℃[10]

  • 元禄館の9階に、露店風呂「天女の湯」(女性専用)がある。
  • 元禄館の9階に、貸切露天風呂「月待ちの湯」がある。
  • 元禄館の6階に、大浴場「大黒の湯」と、半露天風呂「福の湯」がある。
  • 元禄館の4階に、大浴場「千年の湯」がある。

脚注

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注釈

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  1. ^ 東京電力福島第一原子力発電所事故から10年目に当たる。
  2. ^ 2022年6月現在運休中

出典

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  1. ^ a b “原子力災害、地域の「声なき声」発信 いわきの老舗旅館に伝承施設”. 河北新報オンラインニュース (河北新報社). (2021年3月3日). https://kahoku.news/articles/20210303khn000025.html 2021年10月9日閲覧。 
  2. ^ フラ女将
  3. ^ a b 【インタビュー】福島県いわき湯本温泉 東日本大震災からの復興・再生をめざす温泉街の挑戦」『住民と自治』、自治体問題研究所、2018年5月15日、2022年6月4日閲覧 
  4. ^ 【いわきあろは】コラボ一覧”. 温泉むすめ (2017年3月15日). 2022年6月4日閲覧。
  5. ^ 古滝屋(いわき市観光サイト)”. いわき観光まちづくりビューロー. 2022年5月20日閲覧。
  6. ^ 特集5-2 震災であらためて気づいた温泉地、旅館の可能性 里見喜生」『観光文化』第249巻、日本交通公社、2021年5月、2022年6月4日閲覧 
  7. ^ “【震災10年特別インタビュー】古滝屋・里見喜生社長に聞く”. 観光経済新聞. (2021年3月11日). https://www.kankokeizai.com/%E3%80%90%E9%9C%87%E7%81%BD10%E5%B9%B4%E7%89%B9%E5%88%A5%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%93%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%80%91%E5%8F%A4%E6%BB%9D%E5%B1%8B%E3%83%BB%E9%87%8C%E8%A6%8B%E5%96%9C%E7%94%9F%E7%A4%BE/ 2022年6月4日閲覧。 
  8. ^ “高線量下の捜索現場、建物なくなる商店街…市民の目線で考える原子力災害考証館、福島・湯本温泉に開館”. 東京新聞. (2021年3月14日). https://www.tokyo-np.co.jp/article/91468 2022年6月4日閲覧。 
  9. ^ いわきのお宿 温泉旅館編 温泉旅館の楽しみ方!その4”. いわき観光まちづくりビューロー. 2022年6月4日閲覧。
  10. ^ 元禄彩雅宿古滝屋”. 日本温泉協会. 2022年5月31日閲覧。

外部リンク

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