原田吉朗
原田 吉朗(はらだ よしろう)は、日本のキャラクターデザイナー、イラストレーター。
人物・来歴
[編集]東京デザイナー学院在学中にアニメ作品のメカニックおよびクリーチャーデザインとして活動を開始する[1][2][3][4][5]。以後、アニメや特撮作品、トレーディングカードや食玩などのキャラクターデザインやイラストなど多岐に渡り、活動を行っている[1][2][3][4][5]。
母親は東映動画で編集を務めており、幼少期からアニメーションの現場に親しみ、アニメーターの森康二や大塚康生らとも面識があった[6]。
1981年に出渕裕の代理としてテレビアニメ『百獣王ゴライオン』に参加[1]。参加のきっかけは、同番組を手掛けていた東京動画の社長である西崎義展が、かつて原田の叔父のジャズバンドのマネージャーを務めていた縁があり、西崎と面会した折にメカデザイン志望であることを伝えたところ、出渕の降板したタイミングであったため起用されたという[6]。
翌年には『機甲艦隊ダイラガーXV』に出渕とともに参加するが、その準備段階のころに腕を痛めてしまい、翌年の『光速電神アルベガス』ではキャラクター原案としての参加に留まったほか、出渕の補助として特撮テレビ番組『科学戦隊ダイナマン』へ参加する[1][6][注釈 1]。『アルベガス』の終了後には腕の治療に専念するため、一度デザイナー業を離れた[1]。その後、リハビリを兼ねてアニメやゲーム関連の仕事を手がけるようになり、1995年に『超力戦隊オーレンジャー』と『重甲ビーファイター』で特撮デザインに復帰した[1][2][3][6]。翌年の『ビーファイターカブト』で初めてレギュラーキャラクターを担当[3]。『未来戦隊タイムレンジャー』と『百獣戦隊ガオレンジャー』ではメインデザイナーを務めた[2][4][5]。
参加作品
[編集]特撮
[編集]- スーパー戦隊シリーズ
- 科学戦隊ダイナマン(1983年) - キャラクターデザイン
- 超電子バイオマン(1984年) - キャラクターデザイン
- 超力戦隊オーレンジャー(1995年) - キャラクターデザイン
- 未来戦隊タイムレンジャー(2000年) - キャラクターデザイン
- 未来戦隊タイムレンジャーVSゴーゴーファイブ(2001年) - キャラクターデザイン
- 百獣戦隊ガオレンジャー(2001年) - キャラクターデザイン
- 百獣戦隊ガオレンジャーVSスーパー戦隊(2001年) - キャラクターデザイン
- 劇場版 百獣戦隊ガオレンジャー 火の山、吼える(2001年) - キャラクターデザイン
- 特捜戦隊デカレンジャー(2004年)[2]
- 魔法戦隊マジレンジャー(2005年)[2]
- 轟轟戦隊ボウケンジャー(2006年) - キャラクターデザイン
- 特命戦隊ゴーバスターズ(2012年) - キャラクターデザイン
- 特命戦隊ゴーバスターズ THE MOVIE 東京エネタワーを守れ!(2012年) - キャラクターデザイン
- 特命戦隊ゴーバスターズVS海賊戦隊ゴーカイジャー THE MOVIE(2013年) - キャラクターデザイン
- メタルヒーローシリーズ
- 重甲ビーファイター(1995年) - キャラクターデザイン
- ビーファイターカブト(1996年) - キャラクターデザイン
- ビーロボカブタック(1997年) - キャラクターデザイン
- テツワン探偵ロボタック(1998年) - キャラクターデザイン
- 仮面ライダーシリーズ
アニメ
[編集]- 百獣王ゴライオン(1981年) - デザイン協力
- 機甲艦隊ダイラガーXV(1982年) - メカニックデザイン
- 光速電神アルベガス(1983年) - デザイン協力
- ジェノサイバー 虚界の魔獣(1993年) - プロダクションデザイン
- SUBMARINE SUPER 99(2003年) - メカニックデザイン
- 杖と剣のウィストリア(2024年) - モンスターデザイン[7]
ゲーム
[編集]- 桃太郎電鉄11 ブラックボンビー出現!の巻(2002年) - オープニングアニメーションメカニックデザイン(常木志伸と共同)
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d e f 「DESIGNER'S INTERVIEW08 原田吉朗」『東映スーパー戦隊シリーズ35作品記念公式図録 百化繚乱 [上之巻] 戦隊怪人デザイン大鑑 1975-1995』グライドメディア、2011年12月15日、231頁。ISBN 978-4813021636。
- ^ a b c d e f g 「DESIGNER'S INTERVIEW07 原田吉朗」『東映スーパー戦隊シリーズ35作品記念公式図録 百化繚乱 [下之巻] 戦隊怪人デザイン大鑑 1995-2012』グライドメディア、2012年10月16日、212-214頁。ISBN 978-4-8130-2180-3。
- ^ a b c d 奇怪千蛮 2017, pp. 279–281, 取材・執筆 大黒秀一「DESIGNER INTERVIEW_15 原田吉朗」
- ^ a b c 戦変万化 2022, p. 335, 「デザイナー紹介/あとがき」
- ^ a b c 戦変万化 2023, p. 286, 「デザイナー紹介」
- ^ a b c d e f 「スーパー戦隊制作の裏舞台 原田吉朗」『スーパー戦隊 Official Mook 20世紀』《1984 超電子バイオマン》講談社〈講談社シリーズMOOK〉、2019年1月24日、33頁。ISBN 978-4-06-513706-2。
- ^ 「「ダンまち」大森藤ノ原作「杖と剣のウィストリア」アニメ化!天崎滉平・関根明良が出演」『コミックナタリー』ナターシャ、2024年2月8日。2024年2月8日閲覧。
参考文献
[編集]- 『メタルヒーロー怪人デザイン大鑑 奇怪千蛮』ホビージャパン、2017年9月30日。ISBN 978-4-7986-1540-0。
- 『スーパー戦隊怪人デザイン大鑑 戦変万化 2011-2021』ホビージャパン、2022年11月30日。ISBN 978-4-7986-3007-6。
- 『スーパー戦隊怪人デザイン大鑑 戦変万化 1975-1988』ホビージャパン、2023年11月30日。ISBN 978-4-7986-3328-2。