コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

原浩一郎

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

原 浩一郎(はら こういちろう、1955年昭和30年) - )は、日本の小説家。また詩人として近江詩人会に所属。「魂の文学」というキャッチフレーズにて自身の活動を広報している[1]。投稿文芸誌文芸エム編集責任者。鹿児島県川内市生まれ。

経歴

[編集]

1982年に立命館大学法学部(政治学専攻)卒業。家庭裁判所から弁護士事務所を経て編集プロダクションに勤務。のち独立してソフト開発工房を自営。そのかたわら中学校非常勤講師、就労困難者支援講師等活動。PFI方式の刑務所で使用する教育教材として小説を執筆はじめた[2]

2015年、投稿作「アクリル板」にて雑誌『文芸思潮』主催の第11回銀華文学賞(アジア文化社)最優秀賞受賞[3]。2020年、投稿作「出所証明」にて第13回銀華文学賞(アジア文化社)最優秀賞受賞[4]。2023年「悔いの華」にて第1回東京中野文学賞大賞受賞[5]。2018年に単行本『罪のあと』にて、県民の出版物を対象とした滋賀県文芸出版賞(滋賀県行政主催)受賞。2020年に文芸投稿誌『文芸エム』を創刊[6]。『文芸エム』は、2021年の第1回新同人雑誌賞(社団法人「全国同人雑誌協会」)を受賞している。

作品リスト

[編集]

単行本

[編集]
  • 『罪のあと』(デフト・パブリッシング、2017年)

雑誌等掲載作品

[編集]
  • 「アクリル板」 - 『文芸思潮』第59号(2015年2月)
  • 「出所証明」 - 『文芸思潮』第78号(2020年12月)
  • 「定点としての覚悟 ― 坂口安吾、金子光晴、観阿弥」 - 『文芸思潮』第83号(2022年3月)
  • 「他者への郷愁のような畏敬」 - 『臨床心理学研究』vol.60 No.1(編集日本臨床心理学会 2022年10月)
  • 「私が私をとりもどすために」 - 『臨床心理学研究』vol.61 No.1(編集日本臨床心理学会 2024年1月)

電子書籍

[編集]
  • 『航路』(私家版、2019年6月)
    • 舞台『航路』(劇団メンソウル 第17回公演、演出脚本:杉本凌士、2017年8月)原作[7]
  • 『海鳴りから』(私家版、2019年6月)
    • 映画『あの街から』(監督脚本:中田敦夫、2015年)原作[8]
  • 『アクリル板』(私家版、2019年6月)
  • 『艫綱』(私家版、2019年9月)
  • 『九年目の根雪』(私家版、2019年9月)
  • 『残穹』(私家版、2019年9月)
  • 『由』(私家版、2019年9月)
  • 『糾問所の切支丹』(私家版、2019年9月)

魂の文学

[編集]
  • 言葉の力:言葉の力への揺るがない確信。その力にこそ依拠する覚悟。
  • 世界は物語にあふれている:日常の出来事や事態が宿す深淵で甚大なドラマへの限りない郷愁。
  • 生は死とともにある:限りのある生の営みを死の側から眺める畏敬の眼差し。
  • 力のある文学:消費されるための文学でなく、深奥からむしろ衝き動かす文学。
  • 文学の復権:文学をしてそのいのちにふさわしく市井で働かしめよ。[9]

脚注

[編集]
  1. ^ 京都新聞(滋賀版)2021年5月5日「『魂の文学』市井から発掘」。
  2. ^ 京都新聞 2018年8月10日「『家裁の人』作家へ転身」。中日新聞(滋賀版)2018年12月13日「罪と向き合う人々描く」
  3. ^ 文芸思潮(アジア文化社)第59号。 http://www.asiawave.co.jp/bungeishichoo/prize/11_ginka.pdf
  4. ^ 文芸思潮(アジア文化社)第78号。 http://www.asiawave.co.jp/bungeishichoo/ginkasyou2020kekka.pdf
  5. ^ 東京新聞 朝刊 2023年3月20日(都心面)中野区初の文学賞 授賞式/大賞は原浩一郎さんの「悔いの華」。https://www.tokyo-np.co.jp/article/239068
  6. ^ 中日新聞(滋賀版)2020年10月1日「大津の作家原さん投稿文芸誌を創刊」。
  7. ^ 劇団メンソウル第17回公演 航路 http://g-mensoul.jp/sche/201708_koro/index.html
  8. ^ 中田敦夫プロデュース制作 あの街から http://naproduce.net/
  9. ^ 京都新聞(滋賀版)2021年5月5日「『魂の文学』市井から発掘」。原ブログ http://www.hara-koichiro.com/