危険な曲がり角 (数学)
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Certains passages sont destinés à prémunir le lecteur contre des erreurs graves, où il risquerait de tomber ; ces passages sont signalés en marge par le signe ☡ (« tournant dangereux »)
重大な誤りを犯しやすい箇所には,それを防ぐために,欄外に注意記号 ☡(危険な曲がり角)を置いた[注 1]
重大な誤りを犯しやすい箇所には,それを防ぐために,欄外に注意記号 ☡(危険な曲がり角)を置いた[注 1]
数学における危険な曲がり角(きけんなまがりかど、フランス語: tournant dangereux, 英語: dangerous bend, U+2621 ☡ caution sign)は、フランスの数学者集団であるニコラ・ブルバキによって作られた、Z字型の急カーブの連続を表す道路標識を模した記号である。彼らが書いた数学書の余白に書かれ、一度読んだだけでは分かりにくい箇所や、特に難しい箇所であることを示すのに用いられる[2][注 2]。
ブルバキ以外の著者には、この記号に手を加えて使っている者もいる。計算機科学者のドナルド・クヌースは、彼が作成した Metafont と TeX システムに、アメリカ式の道路標識の中に危険な曲がり角が描かれている図を導入している[3][4][5][6]。
タイポグラフィ
[編集]LaTeX でクヌースの危険な曲がり角記号を表示させるには、manfnt フォント(クヌースの TeX マニュアルで使用されている追加の記号を含むフォント)を \usepackage{manfnt} として読み込んでから、表示させたい場所に \dbend と入力する。
危険な曲がり角の変種は \lhdbend, \reversedvideodbend, \textdbend, \textlhdbend, \textreversedvideodbend で表示できる。
関連項目
[編集]- 墓石記号(ハルモスの箱)
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 直訳に近い形では次のようになる:読者が誤解するおそれがあるいくつかの箇所は、読者を重大な誤りから防ぐようにされている。これらの箇所は欄外において記号 ☡(「危険な曲がり角」)によって注意される。
- ^ アーカイブサイトの例えば Livre VII : Ch. II, p. 90 (PDF p. 17).
出典
[編集]- ^ Théorie des ensembles, p. I-8, およびその日本語訳など。
- ^ Steven G. Krantz (2011), The Proof Is in the Pudding: The Changing Nature of Mathematical Proof, Springer, ISBN 0-387-48908-8, p. 92.
- ^ Donald Ervin Knuth (1984), The TeXbook, Addison-Wesley, ISBN 0-201-13448-9.
- ^ Donald Ervin Knuth (1986), The METAFONTbook, Addison-Wesley, ISBN 0-201-13445-4.
- ^ George J. Tourlakis (2003), Lectures in Logic and Set Theory, Volume 2: Set Theory, Cambridge University Press, ISBN 0-521-75374-0, p. xiv.
- ^ Gerard P. Michon (2012), Dangerous Bend Symbol, doubled and tripled, Numericana