南條史生
南條 史生(なんじょう ふみお、1949年4月21日[1] - )は、日本の美術評論家、キュレーター。東京都出身。森美術館特別顧問。アーツ前橋特別館長。
経歴
[編集]1949年、東京都生まれ。慶應義塾普通部[2]、慶應義塾高等学校[3]を経て、1972年に慶應義塾大学経済学部を卒業[4]。三井銀行に入行するも、1年後に退職[5]。1976年、慶應義塾大学文学部哲学科美学美術史学専攻卒業[4][5]。
国際交流基金勤務(1978年~1986年)、ICAナゴヤ・ディレクター(1986年~1990年)、ナンジョウアンドアソシエイツ(現:エヌ・アンド・エー株式会社)(1990年~2002年)を経て、2002年4月森美術館副館長。2006年11月同館長就任[6](2019年12月末で特別顧問に退く)。また建築の展覧会、医学と芸術などの独自のヴィジョンを持った展覧会に興味を持つ。
これまでに、第47回ヴェネツィア・ビエンナーレ日本館コミッショナー(1997年)、台北ビエンナーレコミッショナー(1998年)、ターナー賞審査委員(1998年)、横浜トリエンナーレ2001(第1回)アーティスティック・ディレクター(2001年)、第51回ヴェネツィア・ビエンナーレ金獅子賞審査委員(2005年)、第1回、第2回シンガポール・ビエンナーレアーティスティック・ディレクター(2006年、2008年)等を歴任した。また近年では、KENPOKU ART 2016 茨城県北芸術祭 ディレクター、ホノルル・ビエンナーレ2017 キュレトリアルディレクターに指名された。
2016年、フランス芸術文化勲章オフィシエを受章[5]、2022年、文化庁長官表彰[7]。
AICA(国際美術評論家連盟)副会長、 CIMAM(国際美術館会議)理事ほか、各種財団・基金等の選考委員、審査委員、等を歴任した。自治体等によるアーティスト・イン・レジデンスプロジェクトへのアドバイザーとしても活動している。慶應義塾大学アート・センター訪問所員。
横浜の再開発地区ゆめおおおかのパブリックアートのディレクションも手掛けた。
自他共に認めるカメラ好きで、使用中のカメラはキヤノン、ニコン、コニカ、リコー等のほかライカM9を愛用する。
著書
[編集]- 『美術から都市へ―インディペンデント・キュレーター15年の軌跡』(鹿島出版会、1997年)ISBN 978-4306072091
- 『疾走するアジア―現代アートの今を見る』(美術年鑑社、2010年)ISBN 978-4892101830
- 『アートを生きる』(角川書店、2012年)ISBN 978-4048741989
脚注
[編集]- ^ 『読売年鑑 2016年版』(読売新聞東京本社、2016年)p.487
- ^ “ヒルズで机並べ 壬生基博”. 日本経済新聞 (2017年11月23日). 2021年12月6日閲覧。
- ^ “国内外の現代美術に精通する第一人者として、現代アートの殿堂・森美術館館長を務める:[慶應義塾]”. www.keio.ac.jp. 2021年12月6日閲覧。
- ^ a b “Nikon 広報誌「Nikon Today」Vol.83 Person 南條史生”. 2016年3月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年3月18日閲覧。
- ^ a b c “森美術館館長の南條史生氏が芸術文化勲章を受章”. 駐日フランス大使館 (2019年1月17日). 2021年6月17日閲覧。
- ^ 森美術館、館長交代を発表-後任に南條史生氏 六本木経済新聞 2006年9月27日
- ^ 令和四年度文化庁長官表彰名簿